the telephonesの石毛 輝を中心に結成され、女優・モデルの江夏詩織をボーカルに迎えた新バンド
lovefilm『lovefilm』インタビュー
lovefilm『lovefilm』インタビュー
2016/08/08
実は結構曲が出来てからバンド名を決めました。
石毛:僕とノブはもともと下北沢のライブハウスでプライベートでDJをやっていて。昌志はそのお店のスタッフだったんです。僕らもライブハウスのスタッフ上がりなので、酒で仲良くなりました。
──高橋さんがドラマーだということはご存知だったのですか?
石毛:彼が他のバンドでドラムをやっているのは知っていてプレイも見ていました。それで「お前ドラム叩けるじゃん」って。ある日一緒に飲んでいて、酔っ払ったノリで「じゃあスタジオ入ってみようか」となって。そこで「楽しかったね」と言い合ったのがキッカケですかね。
──偶然が重なって生まれた奇跡のバンドですね。
石毛:周りの人に言われて、徐々に「そうなのかな?」と思うようになってきました。
──4人が初めて顔を合わしたのは?
石毛:スタジオに入る前にミーティングというか飲み会をした時かな。飲んでからスタジオに行った記憶があります。
──石毛さんにとって、お酒を飲むことはコミュニケーションツールの一つなのですね。
石毛:基本的にシャイなので。自分が考えている真面目な思いを伝えたりするのはお酒がないと結構喋りづらいです。自分でノリツッコミ入れちゃうんですよ。「何話してるんだろう、俺?」って。昔からそうなんです。
──ところでバンド名についてですが、これは石毛さんが決められたのですか?
石毛:メンバーそれぞれが何個か候補を持ってきて、話し合った上で「これが一番しっくりくる」ということで僕の案が採用されました。
── “lovefilm” というワンワードにしたのは?
石毛:結構ニュアンス的な理由になるんですけど、「スペースがない方が見た感じいいよね」って。実は結構曲が出来てからバンド名を決めたんです。今振り返ってみれば、曲が持っているイメージにも合う “青春” や “甘酸っぱさ” みたいなものを彷彿とさせるのがlovefilmだったんじゃないかと。
──この単語の直接的な意味は?
石毛:直訳すると “恋愛映画” みたいな感じです。
──本アルバムの制作は順調に進みましたか?
石毛:逆算して考えていくと、もちろん江夏はレコーディング初体験で、ドラムの昌志もがっつりエンジニアがいるような現場は初めてだったので結構緊張するだろうなと。で、ノブもベースでレコーディングするのは初体験ですし。
──そうですよね。
石毛:だから「その中で超良いものを録り、なおかつ1stっぽいものにするには」ということを考えてエンジニアに相談したら「クリックを使わないで一発で録ってみましょう」と。実際に、僕がエンジニアに渡したリファレンスのCDも一発で録ったような荒々しい音源だったので、お互いにイメージが合ったんです。ちなみに、そのリファレンスのCDの中には、Weezerの『Pinkerton』も入っていたんですが、あれもヨレているんですよ。そういう感じが出せたら良いなと考えていました。
──後々メンバーにも説明されたのですか?
石毛:最初、ドラムにはクリックを使うつもりで練習させていましたね。で、プリプロをする段階で「実は使いません」と打ち明けて。最初から使うと手抜きをしてしまうので。
──それを聞いた時の高橋さんの反応は?
石毛:「助かった」って言っていました(笑)。
──レコーディング時、石毛さんから江夏さんにアドバイスをするということはありましたか?
石毛:彼女から聞かれた時だけ答えました。
──基本的に石毛さんの方から何も?
石毛:事前に曲のイメージを擦り合わせておくだけで、あとは自由にやった方が彼女の魅力が出せると思ったんです。そこは信頼を置いていましたし、あまりにも違ったら言えば良いかなと。基本的にはのびのびとやってもらいました。僕が他人と一緒にバンドをやるというのはそこが理由なので。自分の頭で考えている以外のことが起きるのが面白いんです。
──the telephonesとは違うことがしてみたいと?
石毛:そういうわけではないです。ソロは一人の世界で完結しちゃうんですが、バンドは他の人間とやって生まれた化学反応を楽しむものだと。だからthe telephonesと一緒の捉え方です。
──レコーディングを通して、江夏さんの新たな発見はありましたか?
石毛:スゴい真面目でストイックな子だなと。僕やエンジニアがOKを出しているテイクでも、本人が納得いかないと言って録り直したりすることが多かったです。僕は3回ぐらい歌って組み合わせられるパーツの録れ高があると思ったら終わるんですけど。
──そうなのですね。
石毛:ただ江夏はその分だいぶメンタルを削っていたので、レコーディング中に入院したこともありました。
──年の差がだいぶありますが、コミュニケーションも難なく取れたのですか?
石毛:そこが難しいかなとは思っていましたけど、全然そういうことはなく。どちらかといえば僕の精神年齢が低いのかもしれませんけど(笑)。まだ半年ほどですけど、すでに何年も一緒にやっているかのような感覚になりますし。
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