SA-CDマルチ・チャンネル盤が初登場

ジェフ・ベックの名盤『ワイアード』発売40周年&デビュー50周年記念盤がリリース!

ジェフ・ベックの名盤『ワイアード』発売40周年&デビュー50周年記念盤がリリース!

2016/09/29


ジェフ・ベック


 

ジェフ・ベックの名盤『ワイアード』発売の40周年と、ジェフ自身のデビュー50周年記念したスペシャルアイテム『ワイアード ーSA-CDマルチ・ハイブリッド・エディションー』が11月2日に発売される。
 
本作の目玉は、1976年に希少枚数しか生産されなかった同作の「クアドラフォニック」(4chミックス)の5.1ch化で、オリジナル・アナログマスターからDSDマスターへと落とし込んだ上でリマスタリングを施した高音質サラウンドミックスが収録されている点だ。まるで聴き手を取り囲んだ形で演奏している(しかもジェフ・ベックが同時に数人いる!)かのような臨場感あふれる迫力のサウンドで、通常のCDやアナログLPでは埋もれていたギターの微細なニュアンスが鮮明に聴き取れるだけでなく、オリジナル・ステレオ盤にはないギター・テイクが採用されるなど、ファンの間では“幻の別ミックス”と言われてきた伝説のマルチ・チャンネル盤だ。
 
そして、本作を“奇跡の再発”と呼ぶには訳がある。『ワイアード』はジェフ・ベック最大のヒット作である『ブロウ・バイ・ブロウ』に次ぐベストセラー作品であり、生産枚数が極端に少なかった本作の「クアドラフォニック」は長年再発が望まれてきたにもかかわらず、過去一度もSA-CDなどの記録容量が大きい高音質ディスクでの発売がなかったのである。その理由は、40年前に制作された本作の4チャンネル・マスター・テープが長年使用されなかったことから、再生可能なコンディションになかったのである。保存期間が長い磁気テープは経年劣化により再生ヘッドとの摩擦でテープを破損させる恐れがあるため、必ず再生前に専用オーブンで乾燥させてテープ・コンディションを整えるのだが、その作業がこれまで成功しなかったのである。

実は数年前にも、日本のソニー・ミュージックはマスター・テープを保管している米ソニー・ミュージックに依頼し、数回の再生作業を試みているが、「不可」という報告を受け一度は発売を断念している。今回『ワイアード』発売40周年かつジェフ・ベック・デビュー50周年という大きな節目を迎え、無理を承知であらためて米ソニー・ミュージックに挑戦してもらったところ、なんと奇跡的にテープを損傷させることなく再生させることに成功したのである。現時点で海外でも発売されるという情報がないことから、晴れて日本のファンが世界で初めて本作のSA-CDマルチ・チャンネル盤を手にする機会を得ることになった。
 
また、本作はSA-CDだけでなく通常のCDも再生できる2層構造のハイブリッド盤になっており、CD層も『ワイアード』では初めてSA-CDのステレオ・マスターからトランスレートした最新リマスター盤となっている。パッケージの方もソニー・ミュージックジャパンのジェフ・ベック名盤再発でおなじみの「7インチ紙ジャケット」仕様で、クアドラフォニックLPを再現したアートワーク、オリジナル日本盤LP初版帯や当時の特典(アイロン・ステッカー、ポスター)が復刻封入されている。
 

『ワイアード ーSA-CDマルチ・ハイブリッド・エディションー』

『ワイアード ーSA-CDマルチ・ハイブリッド・エディションー』
 

作品情報

『ワイアード ーSA-CDマルチ・ハイブリッド・エディションー』

『ワイアード ーSA-CDマルチ・ハイブリッド・エディションー』

『ワイアード ーSA-CDマルチ・ハイブリッド・エディションー』(オリジナル発売:1976年)
*SA-CDとCDの2層構造ディスク
品番:EICP 10004
定価:¥5,000+税
発売日:11月2日発売(完全生産限定盤)
 
【収録曲】
1. レッド・ブーツ(Led Boots)
2. カム・ダンシング(Come Dancing)
3. グッドバイ・ポーク・パイ・ハット(Goodbye Pork Pie Hat)
4. ヘッド・フォー・バックステージ・パス(Head For Backstage Pass)
5. 蒼き風(Blue Wind)
6. ソフィー(Sophie)
7. プレイ・ウィズ・ミー(Play With Me)
8. ラヴ・イス・グリーン(Love Is Green)
 
*メンバー:ジェフ・ベック(G)、ヤン・ハマー(Synth)、ナラダ・マイケル・ウォルデン(Dr)、ウィルバー・バスコム(B)、マックス・ミドルトン(Key)、リチャード・ベイリー(Dr)
プロデュース:ジョージ・マーティン、ヤン・ハマー
 

SA-CDマルチ・ハイブリッド・エディションの特徴

● 【SA-CD 5.1ch】 76年に4chミックス盤として世に出た“クアドラフォニック”のアナログ・マスターをDSDマスターへとデジタル・トランスファァー、さらに日本独自に5.1chへとヴァージョン・アップ(センターとサブ・ウーファー・チャンネルを追加)。通常のステレオ・ヴァージョンとは異次元のサラウンド・ミックスかつ豊かなダイナミック・レンジを持つ高音質盤。2chミックスでは埋もれてしまうギターの微細なニュアンスが鮮明に聴き取れるだけでなく、ステレオ盤には存在しないギター・テイクが採用されるなど、ベック最後のマルチ・チャンネル盤にして最もステレオ盤とは異なるミックス!
● 【CD】 SA-CDからトランスレートしたマスターを初採用、オリジナル・アナログ・マスターに忠実なナチュラルな音像を実現
●7インチ紙ジャケット(アナログ・シングル・サイズ)
●US盤オリジナル・クアドラフォニックLPのアートワーク初復刻(クアドラフォニック・ロゴ入りジャケット/ゴールド・レーベル仕様)
●日本盤LPの初版帯(ホワイト)+再発帯(ブルー)の2種類を復刻した両面印刷帯
●日本盤LPの初回盤に封入されていた“アイロン・ステッカー”をリサイズ復刻
●日本盤LPの初回盤店頭特典ポスターをリサイズ復刻(裏面にファミリーツリー付)
●US盤オリジナル・クアドラフォニックLPのレーベル面を模した本作独自デザインのインナー・バッグ
●“クアドラフォニック・ミックス”の解説(佐藤晃彦による書き下ろし)、76年オリジナル・ライナーノーツ復刻(水上はる子、渋谷陽一、大貫憲章)
● 2016年リマスター盤 *Mastered by Mitsuyasu Abe (Sony Music Studios Tokyo)
 

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