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Leola「I & I」インタビュー
Leola「I & I」インタビュー
2016/11/20
──サウンドについてもお聴きします。この曲のサウンドには良い意味で隙間があって、生楽器の演奏が引き立っていますよね?
Leola:はい、今回の収録曲全てに関して言えることなんですが、 “本当に必要な音をできるだけ最小限の配置で鳴らしたい” という思いがありました。特に「I & I」は “この音は過剰なのか? それとも寂しいのか?” というところを何度も試行錯誤しましたね。楽器の数が少ないからこそ、それぞれの楽器が人間味のある雰囲気で鳴らせていると思います。
──歌に関してこだわったことも教えていただけますか?
Leola:歌詞のモチーフになった香具矢さんのけなげさだったり、真っ直ぐな優しいイメージを崩さないように歌うよう意識しましたね。例えば出だしの、 “ねぇ、今日は まぁるい月が見えるよ” というフレーズは本当に話しかけるように歌ったり、優しさを持ちつつ、その中にも強い芯が通った大人の女性を表現できるように頑張りました。
──レコーディングはどのように行なわれましたか?
Leola:今回、ボーカル録音の時は編曲してくださったMANABOONさんに同席して頂いて、アドバイスしてもらいながら歌ったんです。ワンフレーズずつ、しっかり暖かみのある声で歌えるように気をつけましたし、録音したものを二人で聴いて、話し合いながらどんどんイメージに近づけていった感じですね。
──では時間をかけてじっくりやられたのですね。
Leola:そうですね。今回はいつもよりもテイク数は重ねました。
──初回盤特典DVDで見ることができるミュージックビデオは迫力あるアカペラから始まりますね。
Leola:このアカペラはこれまでのシングルのミュージックビデオも担当してくれた丹羽(貴幸)監督からのアイディアなんです。丹羽さんって視覚からくる意外性を重視される方で、今回は静かなバラードだったんですがその中にも意外性を持たせた演出をたくさん考えてもらいました。
──その演出には例えばどんなものがあるのでしょうか?
Leola:“リアリティ” をミュージックビデオの中に置きたいということで、裏設定を作ってくれたんです。
──それはどんな内容なのですか?
Leola:私が大舞台の主演に大抜擢されて、その本番の前夜というシーン設定です。本番に向けて一人でステージに残り、緊張しながらも歌のリハーサルをするという感じで。このミュージックビデオはそうすることでただ単にセットの中で歌うだけでなく、リアルな感情の動きが表現できたと思います。
──1カットも長めに撮影されていますね。
Leola:そうなんです。だからこそ気持ちが途切れずに、まるでライブで歌っているかのように演じることができました。冒頭のアカペラも一発撮りで、その緊張感で映像の雰囲気をより引き立てることができたんじゃないかなと思います。
──撮影は大変でしたか?
Leola:実はそんなにテイクは重ねていないんですよ。前回も前々回も本当にワンカットのミュージックビデオだったので、それに比べたらカットも短かったからそこまで苦労した感じはなかったです(笑)。
──長回しには慣れっこなんですね。
Leola:ミュージックビデオ3作品目にして初めてのカット割りだったんですよ。それまでは勝手がよく分からなくて “こういうものなのかな?” って思ってやってきたから、今回は “え? 全部やらなくてもいいんですか?” って(笑)。
──2曲目の「Winter Magic」はご自身で全て作詞されていますね。こちらはどのような思いで作詞されたのでしょうか?
Leola:今回のシングルは寒い時期にリリースするということで、とにかく “ウインターソングが作りたい!” という思いが初めにありました。 “Leolaが冬の歌を作ったらどういうものに仕上がるか” というのを見せたかったんです。
──確かに直球の “ウインターソング” 的な歌詞になっていますね。
Leola:はい、雪とゲレンデというまさに “冬の恋のステージ” として銀世界を設定して、そこで起きる不器用でピュアな女の子の恋物語になっています。最初は “叶わない片想いでもいい” ぐらいの気持だったのが、デートに誘われ、ゲレンデで気持が盛り上がって “でもやっぱりキスしたい!” って思ってしまう。そういった “冬だからこその魔法” という意味で「Winter Magic」というタイトルになっています。
──サウンド面ではどのようなアプローチがあったのでしょうか?
Leola:多分、この曲って冬のことを歌った歌詞が乗っていなかったら爽やかなサーフソングに聴こえると思うんです。
──そうですね。歯切れの良いギターサウンドで、サウンド的にはウインターソングの一般的なイメージとは違うなと思いました。
Leola:カラッとしたアコギとペダルスチールギターで少しカントリー感も演出して。そういったところで面白さをだしました。
──そこが先ほど言われた “Leola流ウインターソング” のポイントなのですね。
Leola:そうですね。私の音楽の基本コンセプトが “ビーチミュージック” なので、何処かで海を感じる要素が欲しかったんです。
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