白い大地グリーンランドの人気ロックバンドが来日!
ナヌーク『氷美〜ナヌーク音綺譚』インタビュー
ナヌーク『氷美〜ナヌーク音綺譚』インタビュー
2016/12/22
クリスチャン:正直、結構苦労しました。できるだけ幅広く自分達の音楽を紹介したい思いもありましたが、バラバラになってしまってはいけないので、アルバムとしての一貫性も重要視しました。もちろんバンド側からも選曲をしましたが、日本のプロモーターの方にも提案をしてもらった上で今回の18曲になりました。
──バンド側も選曲されたということですが、まずはお二人でお話をされたのですか?
クリスチャン:そうですね。僕ら兄弟二人は職場が一緒なので、話が早いんです。他のメンバーとはFacebookのメッセンジャーを使ってやりとりをしました。質問を投げかけてみんなが返す、といった風に。
──他のメンバーは自宅が遠いのですか?
クリスチャン:キーボードのマス・ロンだけがデンマークのコペンハーゲンに住んでいるんです。
──本国と離れているとなかなか頻繁には会えないですね。それでは、曲順はどのように決められたのでしょうか?
クリスチャン:僕は結構曲順を決めるのが得意なんです(笑)。なので僕が決めさせてもらいました。やはりアルバム全体のムードというのを伝える上では、曲順というのはスゴく大事で。特にリスナーにとっては、曲順によって印象が随分変わってしまうと思います。アルバムによっては曲がバラバラっと入っていることで「一枚のアルバムなのに何バンドも参加しているんじゃないか?」と思われてしまうし。だからその辺りを意識しながらも、“全体としての一貫性” というのを念頭に置いて順番を決めていきました。
──なるほど。
クリスチャン:例えるならば、本を読んでいる感覚かな。いきなり第三章とか四章から入っちゃうと話が通じなくなってしまうでしょ? だから系統立てた組み合わせをしました。
──フレデリックさんは曲順を決める上で自分の意見は伝えたのですか?
フレデリック:えぇ、多少は。でも基本的には兄を信頼しています。僕らの曲を一番理解しているのは兄なので。それに、大体僕ら兄弟の意見は一致するんです。
──素晴らしいコンビネーションですね。では、二人それぞれが一番気に入っている収録曲は?
フレデリック:うーん、難しいなぁ。全部大好きな曲達だから。
──ベストアルバムですからね。
フレデリック:15曲目の「明日への道」は、グリーンランドでライブをする時に披露すると、一番盛り上がる曲なんです。だけど、自分が好きなのは5曲目「寂寥たる日々」か6曲目「相愛」かな。
──その2曲を選ばれた理由は?
フレデリック:僕は一時期デンマークに住んでいて、一番大きな楽器屋で働いていたんです。その時にホームシックになってしまって、そんな時に書いた曲が「寂寥たる日々」なんです。自分にとっては初期の頃に書いた曲で、この曲を作って歌ったことで自分の歌声に自信が持てたんです。あと、クリスチャンが僕の歌声を気に入ってくれた曲でもあります。
──もう一方の「相愛」は?
フレデリック:この曲はバンドにとって、とても重要な曲で。テンポ、コード、歌い方などナヌークの音楽性が詰まっているので大好きです。
──では、クリスチャンさんは?
クリスチャン:僕は8曲目「美しき大地」と11曲目「道標」だね。この2曲に関しては、良い世界観を描けた楽曲だと自負しています。「美しき大地」はオーロラや精霊といったことを歌っているんだけど、聴いていて良いムードになるというか、スゴく落ち着く曲なんです。「道標」は、電子楽器が入っていたりとナヌークとしては異色の曲なんですけど、いざ聴き込んで見ると「あぁナヌークの曲だな」と感じられる作品で。この曲を聴けば、僕らがいかに新しいことを恐れずチャレンジしているのか、という部分がわかると思います。
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