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安達久美 with 大久保初夏『Luck of Blue』インタビュー

安達久美 with 大久保初夏『Luck of Blue』インタビュー

2016/12/23


 

大久保初夏

──では、楽曲についてもお聞きします。2曲目の「Roll And Tumble Blues」は、オリジナルやエリック・クラプトンのカバーでも、スライドギターがメインですが、よく使われるのですか?

大久保:私は普段、そんなにスライドギターを弾いてはいないのですが、チャレンジ的なものを含め、スライドをチョイスしてみました。で、もともとのハンボーン・ウィリー・ニューバーンのバージョンにこだわりました。マディ・ウォーターズとか色々な方がやられているんですけど、あえて原曲のカバーをやらせていただきました。進行も2/4みたいな部分も残したり、そういった細かいところもちょこちょこ入れつつ。

──続いてTHE METERSの「People Say」は、オリジナルだとホーンセクションが入っていたりとファンクな感じですが、シンプルなR&Bっぽい感じになっていて聴きやすかったです。アレンジは大久保さんが?

大久保:最終的には久美ちゃんにやってもらいました。この曲を選曲したのは私で、THE METERSの「Cissy Strut」とか代表的なものも入れ込めたら面白いなって話を久美ちゃんに相談してアレンジを加えてもらいました。

──アレンジのポイントは?

安達:「Cissy Strut」の印象的なリフを入れ込むというアイディアはナイスだなと思いました。悩まずに自然に入れ込むことができたので、面白いアレンジになったかなと。

──次にカバー曲についてもお聞きします。JEFF BECK GROUPの「New Ways / Train Train」ですが、素直にオリジナルよりカッコイイと思いました。

安達&大久保:おぉー! スゴい!(笑)

──リズム隊がシャープで、リフもしっかり刻んでタイトになっていて、非常に聴きやすいなと。

大久保:おっしゃる通り、聴きやすいと思います。

安達:当時の映像を見ると、みんな結構とっ散らかってますもんね(笑)

──続いてエリック・クラプトンの「Bell Bottom Blues」ですが、イントロのギターソロは、本来であればあんなに派手ではないですよね?

安達:うん、あんな派手じゃない(笑)

──割と淡々と歌い始めるのに、イントロにあれが来ちゃってるから、まったく別の曲のように感じました。とてもカッコ良かったです。

安達:ありがとうございます。

──これも安達さんがアレンジを?

安達:はい。

──カバーのアレンジは、ほぼ安達さんが?

安達:そうです。

──個人的に一番聴きごたえがあったのが、スティーヴィー・レイ・ヴォーンの「Scuttle Buttin’」でした。あのリフは普通の人じゃ弾けないですよね、運指無理じゃないですか?

安達:そうですね。

──これツインでやってますよね?

安達:「ツインギター結構イケるな」と思ったので(笑)

大久保:カバーしている人はたくさんいるけれど、ツインギターでっていうのは中々いないと思います。

──演奏する際に苦労した点はありましたか?

安達:やっぱり、オリジナルよりもタイトなファンクの方向にしたので、演奏もタイトにするということが中々難しいところではあったかなと。

──確かにごまかしが効かないですものね。

安達:しかも、もともとスゴいタイトなファンクなので結構シビアでした。でもカッコイイですよ!

──安達さんは以前からカバーされていたのですか?

安達:もちろん!ギターをやっている人だったらチャレンジしてみたい曲だと思います。

──特に女性の方だと、指の長さがある程度ないと、あそこまで運べないですよね。

安達:スティーヴィー・レイ・ヴォーンのままの形では弾けないと思いますが、アレンジで自分風にしました。

──ポジションを変えたり?

安達:一緒なんですけど、スライドのニュアンスだとか、掛け方がご本人と全然異なっています。

──それでは次にサンタナの「Soul Sacrifice」ですが、最初聴き始めは時は何の曲かわかりませんでした。サビを先に持ってきたのですね。

安達:そうなんです(笑)

──この曲もアレンジは安達さんが?

安達:そうです。これは、結構チャレンジをしてガラッと変えてみました。

──正直、原曲より聴きやすくてこちらの方が好きですね。

安達:あはは(笑)スゴいうれしいです!

──続いて、お二人のオリジナル曲についてお聞きします。10曲目の「afterword」は最後の曲らしい終わり方ですが、これは一発録りですか?

安達:最初はアコギで入って、ギター1本で。

──掛け合いとかも一発録りのニュアンスを感じました。

大久保:狙ったもんね?

安達:うん。

──では他の曲も一発録りだったのですか?

安達:「Bell Bottom Blues」とかは、割とギターを何本も重ねていたりします。なので曲によってですね。重ねたりスルッと録れたりしたものもあるし。

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アルバム
『Luck of Blue(ラック・オブ・ブルー)』

¥3,000(+税)
キングレコード
KICS-3447

1, Girls Gang Blues|ガールズ・ギャング・ブルース*(Kumi Adachi)
2, Roll And Tumble Blues|ロール・アンド・タンブル・ブルーズ [HAMBONE WILLIE NEWBERN]
3, New Ways / Train Train|ニュー・ウェイズ/トレイン・トレイン [JEFF BECK GROUP]
4, Bell Bottom Blues|ベル・ボトム・ブルース [DEREK AND THE DOMINOS]
5, Scuttle Buttin’|スカットル・バッティン TEVIE RAY VAUGHAN] *
6, I wanna take a limo|アイ・ワナ・テイク・ア・リモ(Shoka Okubo)
7, People Say|ピープル・セイ [THE METERS]
8, Hallelujah|ハレルヤ(Shoka Okubo)
9, Soul Sacrifice|ソウル・サクリファイス ANTANA} *
10, afterword|アフターワード *(Kumi Adachi)

*インストゥルメンタル
[ ]内はオリジナル・アーティスト

New Album
“Luck of Blue” 発売記念 Live Tour

2/23(木)京都 Live Spot RAG
2/24(金)神戸 CHICKEN GEORGE
2/25(土)広島 Live Juke
2/26(日)高松 Olive Hall
2/27(月)岡山 Desperado
3/16(木)名古屋 THE BOTTOM LINE
3/17(金)和歌山 OLD TIME
3/18(土)大阪 Mother Popcorn
3/19(日)松阪 M’AXA
3/22(水)仙台 LIVE HOUSE end 2nd
3/23(木)いわき THE QUEEN
3/24(金)目黒 BLUES ALLEY JAPAN
3/25(土)佐野 Dining Bar KEN


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