メロディアス・ロックの金字塔が再び往年のパワーを取り戻す

【インタビュー】EARTHSHAKER(アースシェイカー)、デビュー40周年記念アルバム『40』の制作エピソードを公開!

EARTHSHAKER(アースシェイカー)、デビュー40周年記念アルバム『40』の制作エピソードを公開!

2023/10/06

1983年、キングレコードのネクサス・レーベルより、アルバム「EARTHSHAKER」でメジャー・デビューを果たしたEARTHSHAKER(アースシェイカー)。彼らがデビュー40周年を記念したアルバム『40』を9月6日にリリースしました。2018年発売の前作『THE STORY GOES ON』以来となる本作も、西田“MARCY”昌史(Vo)、石原“SHARA”愼一郎(G)、甲斐“KAI”貴之(B)、工藤“KUDO→”義弘(Ds)、永川“TOSHI”敏郎(Key)という1985年当時の5人体制でアルバム制作が行なわれ、まさにバンドの原点を感じさせるメロディアスなハード・ロックサウンドが印象的です。ここでは、メンバーに新アルバムの制作秘話をお伺いしました。

取材:東 哲哉(編集長)


アルバム全体について


──『40』の制作はいつ頃から開始されたのですか。アルバムを制作するにあたり、方向性やコンセプトなどは事前に決められていたのでしょうか。

SHARA:シェイカーはその時作りたいアルバムを作るだけで、前もってコンセプトを考えてアルバム制作をしたことはないんです。僕の作曲は今年の2月から。前作リリース後の5年間にシェイカーのためにiPhoneで録音したアイデアが山ほどあったんだけど、なんとなくそれを使うより今の気分で曲を書きたくなり、2月からの作曲になりました。

MARCY:細かいコンセプト等は決めていませんが、強く思っていたものは、1983年のデビューアルバムから全てが繋がった、けしてブレる事のないEARTHSHAKERです。

KUDO→:アルバム全体のコンセプトはシャラ&マーシーが中心となりいつも纏めています。今回の「40」は、個人的には「原点復帰・・・ハードロックの王道パターンを工藤らしく叩く」をテーマにしていました(笑)

──多くの曲で作詞がMARCYさん、作曲がSHARAさんがクレジットされていますが、アースシェイカーではどのように楽曲が作られていくのでしょうか。レコーディングまでの大まかな流れを教えて頂けたらと思います。

SHARA:ここ7〜8枚は僕の宅デモを元にそれぞれの楽器を入れ替える感じでした。他のメンバーの曲も僕が全アレンジをして、完成させたデモを入れ替えるのは同じです。けど、今回は僕自身のデモも極力簡単なものにしメンバーに任せ、他のメンバーの曲もギターアレンジだけにし、バンドリハで構築していく形にしました。

MARCY:僕の歌詞作りは、全てのアレンジが完成した後、その曲に刺激を受け感じ取れた世界を歌詞にしていきます。なので、歌詞先行の曲は無いです。

KUDO→:作者が作ったデモ・テイクを元にドラムアレンジを構築していく感じです。同じメンバーで40年もやってると工藤のパターンやフレーズ、持って行き方はお見通しですから(笑)


個々の収録曲について


<1曲目:儚き夢よ>

──この曲で表現したかったこと、世界観について教えてください。

MARCY:EARTHSHAKERならではの定番曲ですね、儚い愛の詩です。愛故に答えを見失ってしまう、切なさかな?

──曲作り、演奏面、サウンドメイクなど、この曲で特にこだわった点を教えてください。

SHARA:15年以上前からだと思うんだけど、ギターは全て自宅で録音しています。このレコーディングのためにKemperのリグやIRの組み合わせを1からやり直して、より好みの気持ちイイ音を作り上げた。いつもは2〜3本なんだけど、今回はその曲にふさわしいトーンと音像になるまで、いろんなギターをとっかえひっかえ試しまくった。今となっては、この曲でどのギターを使ったのかは定かではないけど、ギターソロのほとんどはフジゲンの白いSHARA2。演奏面ではイントロのパワーコードにもビブラートをかけてるから、なんだか普通じゃ無い感じになってるのと、作曲時はギターとシンセで大人気ないバトルを演ろうと最初から決め込んで作ってた(笑)

KUDO→:ブルースパターンは工藤大のお得意なんでさらに工藤らしさを出すために目一杯ぶっ叩きました(笑)。これはラバム通してのことですが、今回は久しぶりに広くて屋根が高い最高のスタジオでドラム録音をさせてもらえたので太鼓の鳴りと部屋鳴りの状態が素晴らしくて。ほとんどドラムサウンドは録音した音そのままなんですよ。それが功を表して重くイメージ通りのサウンドになったと思います。

TOSHI:主にピアノとストリングスのレイヤーの音色ですが、中間のシンセソロは、 MOOGのモノフォニックスシンセによる奏法です。ベント、モジュレーション等多用しました。 

<4曲目:旅路の果てまで>

──この曲で表現したかったこと、世界観について教えてください。

MARCY:聞いていただいた皆さんが、それぞれの人生と重ね合わせて、感じてもらえたものが、この曲の世界観ですね。

<5曲目:点と線>

──バラード曲ですが、曲作り、サウンドメイク、演奏面でこだわって点を教えてください。

SHARA:この曲は18歳の時に全財産はたいて買ったギブソンフライングVで作りました。イントロのアルペジオから切なくて、作曲時にキーボードで歌メロを入れてる時に泣きそうになった。演奏面では最後の弾き倒しのソロ。僕的には少しランディーっぽい。この曲はクドーにはスネアを変えてもらい、切なさマシマシにした。

<8曲目:ANGEL/10曲目:SONG OF LOVE>

──「ANGEL」と「SONG OF LOVE」はTOSHIさんが作曲ということですが、これらの曲でこだわった点を教えてください。

TOSHI:Angelは、ピアノを中心としたバラード曲を作りたかった事です。途中、アースシェイカー風にハードになるバラードで盛り上げたアレンジになっています。SongOfLove こちらも同じタイプの明るめの曲ですが、シンセオーケストレーションを導入して、壮大な曲にしたかったので。うまく重ねられたと思います。

<収録曲全体に関して>

──今回のアルバム収録曲で、主に活躍した楽器や機材などについて教えてください。また、レコーディングなども含めて印象に残っていることがあれば教えてください。

SHARA:ギターはフジゲンSHARA2(3本)、ギブソン・レスポールカスタム、ギブソン・フライングV、フェンダーストラト、ヘイマーコリナーV、アンプはKemper、ケーブルはGDVにFUSE、弦はダダリオXT、ピックはPICKBOYのTerry Gouldの三角、インターフェイスはZOOM L-20。今回ドラムとベースをキングの凄くでっかいスタジオで録ったんだけど、リヴァーブでは出せない音になった。でっかいスタジオはやっぱイイね。

KUDO→:【ドラムセット】パールメイプルシェル26インチBD×2、18&16インチFT、13&12&10&8インチTT。【スネア】メインにパールキャストブラス6・5インチ、バラード系にパール工藤モデル メイプルファイバーシェル6・5インチの赤黒と白黒の2台。【シンバル】セイビアンシンバル。【スティック】AHEAD 5B ROCKスティック。先に書きましたが、今回は久しぶりに広いくて屋根が高い最高のスタジオでドラム録音をさせてもらえたので、太鼓の鳴りと部屋鳴りが素晴らしかった事が一番印象に残っています。

TOSHI:機材は、主にNord stage2exのピアノ、オルガン、ストリングを中心に、 MOOGシンセサイザーやPCのDAWアプリの音源等をいろいろ重ねて使いました。



今後の展開について


──アルバムリリース後にはライブなども予定されていると思いますが、ファンの方へのメッセージをお願いします。

SHARA:5年ぶりのアルバムをオリジナル・メンバーと帰ってきたトシとで作れた事を誇りに思ってるし、いつも応援してくれているみんなに心から感謝しています。ありがとう。このアルバムのツアーがイベントを含めて20本あるので、ぜひ見に来てください。何が起こるか分からない世の中なので、オリジナル・メンバーでは最後のツアーになるかもですよ〜(笑)

MARCY:40th Anniversary TOURがスタートしました!皆さんに刻まれたそれぞれのアースシェイカーがそこにあります。そして会場でひとつに成りましょう。40年に感謝!皆さんに感謝!

KUDO→:こんな長い間活動できるのもファンの皆さんのお陰と思っています。いつも応援ありがとうございます。本当に感謝しかありません・・・ 新譜「40」は絶対の自信作!!

TOSHI:熱いライブツアーにしたいですね。みなさんで盛り上がり、 40周年、お祝いお願い致します。 ぜひぜひお越しください。



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EARTHSHAKER
『40』
2023年9月6日(水)発売


EARTHSHAKER(アースシェイカー)「40」

収録曲
01.儚き夢よ
02.HEY! Mr JOKER
03.IT’S SHOWTIME
04.旅路の果てまで
05.点と線
06.OUR GLORY DAYS
07.永遠に消えぬ約束
08.ANGEL
09.傷跡
10.SONG OF LOVE

プロフィール
1978年に石原“SHARA”愼一郎が大学生の時に結成され、当時のメンバーには現LOUDNESSの二井原実(Vo)が参加していた。1979年工藤“KUDO→”義弘(Ds)がバンドに加入するが、その後、二井原が音楽的方向性の違いのためバンドを脱退する。後任として、西田“MARCY”昌史(Vo)がバンドに加入し、その後、甲斐“KAI”貴之(B)もバンドへ加わり、現在のラインナップが固まり、関西を中心にライヴ・ハウスでの活動を始める。

1982年に伝説のロック・フェスティヴァル「JAPAN HEAVY METAL FESTIVAL」に参加し、初来日のY&Tと共演を果たしている。

1983年、キングレコードのネクサス・レーベルより、アルバム「EARTHSHAKER」でメジャー・デビューを果たす。日本人の琴線に触れるキャッチーなメロディとSHARAのハード・ロック然か叙情的なギター・プレイで多くのファンを魅了する。当時、数多く存在した国産のハード・ロック/ヘヴィ・メタル・バンドの中でも、メロディアスな楽曲を得意とし「MORE」「RADIO MAGIC」などがヒットし、44MAGNUMやLOUDNESSなどと共に、80年代のハード・ロック・ヘヴィ・メタル界をリードする。1984年には日本武道館でのライヴも成功させ、「LIVE IN 武道館」をリリースしている。

1987年には永川“TOSHI”敏郎(Key)がバンドに正式加入。メロディアスな方向性を更に強く打ち出すスタイルへとスタイルを徐々に変えていく。90年代に入り、再びハードな路線に回帰し、後期の名作「REAL」をリリース、大々的に全国ツアーを行うが、バンドはここで一旦解散を発表し、メンバーを各々の活動へと移行する。1999年にMARCY,SHARA,KAI,KUDO→の4人により、EARTHSHAKERとして再結成を果たし、翌年の2010年にはデビュー当時と同じ、ネクサス・レーベルにカムバック、新録音によるリ・レコーディング・アルバム「Back To Nexus」をリリースし完全復活を遂げた!!

以後、ネクサス時代の曲のみを演奏する企画や1984年の伝説のライヴ「LIVE IN武道館」の完全再現などの企画ライヴを行い精力的に活動を続ける中、2018年にはデビュー35周年の節目を迎え、永川“TOSHI”敏郎(Key)を含む1985年時のメンバーで活動することを発表し、アルバム「The Story Goes On」をリリースした。

西田“MARCY”昌史(Vo)

西田“MARCY”昌史(Vo)

石原“SHARA”愼一郎

石原“SHARA”愼一郎(G)

工藤“KUDO→”義弘(Ds)

工藤“KUDO→”義弘(Ds)

甲斐“KAI”貴之(B)

甲斐“KAI”貴之(B)

永川“TOSHI”敏郎(Key)

永川“TOSHI”敏郎(Key)

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