トータル18曲を収録し、7曲を再レコーディング!

T字路s、初のベストアルバム『THE BEST OF T字路s』制作エピソードを公開!

T字路s、初のベストアルバム『THE BEST OF T字路s』制作エピソードを公開!

2023/10/27

2010年の結成以来、3枚のオリジナルアルバム、3枚のカバーアルバム、シングル、EPをリリースしてきた伊東妙子(Vo、G)さんと篠田智仁(Ba)さんからなるデュオ、T字路s。そのハスキーで力強い歌声とどこか懐かしさを感じる唯一無二の楽曲は、様々な世代から支持をされて人気を集めています。今回、そんな彼らが10月25日に発売した初のベストアルバム『THE BEST OF T字路s』について、じっくりとお話を聞くことができました。ファン必見のインタビューです!

取材:東 哲哉(編集長)


アルバム全体について


──今回のベストアルバムはファンの投票で選曲されたということですが、まずはそういった形を取ったいきさつから教えていただけますか。

篠田:スタッフからの提案だったんです。で、「それ面白いですね」って(笑)

伊東:今ツアー中なんですけど、何か盛り上げるためのものが作りたくて。私たちも「どんな曲が人気があるんだろう?」って思ってましたけど、自分たちもお客さんもどっちも盛り上がれるんじゃないかと思ったんです。それでファン投票という形になりました。

──ファンの方々が選んだ曲は、お二人の想像通りの結果だったのでしょうか? 中には意外と思われる曲もランクインしていましたか?

伊東:まさにそんな感じで。だいたいが予想していたものでしたけど、「あれっ」というのが入っていて。「レモンサワー」は意外でしたね。この曲はリリースツアーでしかやったことがなかったですし、まさか楽曲投票で入ってくるとは思わなかったです。世の中のレモンサワー人気と何か関係あるんでしょうか(笑)


新たにレコーディングした曲


泪橋

──新たにレコーディングした曲が7曲あるということですが、順番にお聞きします。まず、1曲目の「泪橋」で表現したかったことをあらためて教えてください。

伊東:まさに歌詞そのまんまですけど、「霧の中や闇の中でも、明日を信じて、負けねぇ〜」ってことですかね。

──「泪橋」というのは、もともとは江戸時代に実際にあった「処刑場」に行くまでの橋のことですよね?

伊東:そうですね。全国に何箇所かあるらしいんですね。ただ、私としては「明日のジョー」に出てくる泪橋をイメージしていて、それが曲としてのきっかけだったんです。でも、あらためて調べてみて「あぁ、そういう意味もあるんだ」って。

──この曲を作った当時のことを教えていただけますか。

伊東:T字路sを始める前だったので、15年くらい前だと思うんですが、たぶんエレキギターを持って鼻歌で作ったと思います。当時はGarageBandもTAKAMINEのギターも持ってなくて。

──では、篠田さんはT字路sを結成してからこの曲と出会うことに?

篠田:はい。T字路sを始めた時に「泪橋」もやろうってことで。

──お二人が「泪橋」の中で、特にお気に入りの歌詞を挙げるとするとどこですか?

篠田:僕は「気付けば今であり いつでもなく今であった」のところ。ライブ中もここだけなんかすごく耳に入ってくるんですよね。

伊東:私はそこも好きですけど、その前の「心はいつも自由だ」ですかね。

──曲の頭の方に好きな歌詞が固まっているんですね。

伊東:まぁ、たまたまです(笑)

篠田:後半の「目指す地はサリバン」とかも好きなんですけど、「気付けば今であり いつでもなく今であった」のところはちょうど抑揚もあって、余計に自分の中に入ってくるのかもしれないです。

──今回、その「泪橋」を再レコーディングされたわけですが、スタジオはどこを使用されたのですか?

篠田:「Dede(デデ)」という池袋のスタジオです。僕らのエンジニアの内田直之さんが、今一番音がいいと思っているスタジオということで。

──使用した機材なども教えていただけますか。

伊東:私はいつもライブで使っているエピフォンのフルアコ「Broadway」と、アンプもいつもライブで使っているフェンダーの「Band Master」です。

篠田:僕もいつもの「Telecaster Bass」と「Bassman」のアンプを使いました。ただ、僕のベースはいつもアンプを通さず、ラインで卓に送っているんですよ。

──レコーディングは一発録りですか?

篠田:はい。もう完全に一発録りですね。以前『BRAND NEW CARAVAN』の時は自宅などでも録りましたけど、それは例外的な感じで、僕らは普段は「いっせいのせ」で録るのが基本なんです。

──実際に再レコーディングしてみた感想はいかがでしたか?

伊東:そもそも今回の「泪橋」はホーンのアレンジを録音したかったというのがあったんです。最近ライブでもホーンの方に入ってもらうことがあって、その素晴らしい演奏とアレンジをレコーディングで閉じ込めたいとずっと思っていて。それができて本当に良かったです。


はじまりの物語

──今回、ピアノとオルガンに縄田寿志(なわた・ひさし)さんが参加されたということですが。

篠田:縄田さんにはサントラの仕事をお願いする機会がいくつかあって、「T字路sでも弾いてもらえたらいいかも」と思ったのがきっかけなんです。縄田さんはプレイヤーとしても最高ですが、肩書きとしては作曲、編曲家、CMなども手掛けられてて、とにかく全体を見るセンスが素晴らしいんですよね。

──結果的にも大満足という感じですか。

篠田:はい。

伊東:大、大、大満足でした。

篠田:予定以外の曲でも「縄田さん、入って!」とか言ってやってもらったりもしたんです。そういうのも対応してくれて。

伊東:かゆいところに手が届く男なんですよ(笑)

篠田:表現が難しいんですけど、あんまり出過ぎないでほしいこともあるわけですよ。

伊東:私たち2人の穴だらけの部分を埋めてくれるんです。

篠田:俺たちの足りないところをうまく突いてくれるんだよね。


暮らしのなかで

──「暮らしのなかで」でもキーボードが入っていますよね。

篠田:はい。ハモンドをレスリースピーカーで縄田さんに弾いてもらっています。

伊東:この曲は『PIT VIPER BLUES』というアルバムのリード曲でもあって、すごく好きな曲なんですけど、自分が作って意図したよりもちょっとシリアスな感じに思える部分が演奏するとあったんです。それが、今回ハモンドが入ることでいい位置に来たというか。自分が作りたかった曲の雰囲気になって、うれしかったです。

──縄田さんには何か特別に要望やお願いをされたのですか?

篠田:いえ、事前にデモテープとコード譜だけを渡している感じです。下手したらコード譜を渡してないこともあるくらいです(笑)。でも、サントラの時からそんな感じで「あぁ、そういうことでしょ」みたいに進めていけるんです。

──縄田さんは手放せない人ですね。

篠田:なかなか表には出ないけど、本当にそうです。


交差点

──この曲はもともと2010年の自主制作CDに入っていたかなり古い曲ということですが、今回のベストに入るということは長年ファンの方に愛されている証拠ですよね。この曲が支持されているのはなぜだと思われますか?

伊東:う〜ん、詞なのかな。

篠田:この曲はT字路sで「T字路sのテーマ」の次にできた、2曲目にできた曲なんです。自分たちもこの曲ができてT字路sの方向性が見えた部分があって。僕たちの思い入れも強いし、ライブでも必ずやるし。一番盛り上がるところに入れる曲ではないけれど、T字路sっぽい曲なのかなとは思います。ノスタルジックな雰囲気もあるけど、懐かしさだけを求めているわけでもない。そういった世界観がもしかしたらお客さんにも伝わっているのかもしれないですね。ドラムが入ると単純に8、6っぽいリズムになるんですが、ドラムがいないことでちょっと揺れ動いたりして、それがT字路sっぽいのかなという気もしています。

──今回、新たにレコーディングするにあたって、何か変えた部分はあったのですか?

伊東:変えるというよりも、この曲も最近いつも入っていただいている西内さんと黄さんの素晴らしいホーンアレンジをレコーディングしたいと思って。縄田さんにも入っていただいて。物語がより深まったと思っています。

篠田:ライブでやっているバージョンよりも間奏部分は長くなっているんですけど、曲の持っている雰囲気はそのまま、自然にホーンが入るようにお願いしたんです。なので、そういった形に仕上がっていると思います。

──この曲の歌詞で特に気に入っているところを挙げるとするといかがでしょうか。

伊東:私は2番の「朝焼けの歩道に気付いた 失うものなど 何ひとつなかった」。

篠田:僕はサビの「置き去りの言葉 見失った思いに いつか 差し掛かる交差点で 夢のように すれ違うだろう」。あと、最初の「色褪せるうつつの途中で 黙り込む君に 掛ける言葉はなかった」も好きですね。

──この「交差点」を作詞、作曲された当時のことで覚えていることは何かありますか。

伊東:T字路sを組んで、本当にすぐの時だったので、これが続くのかどうかもわからなくって。まだ頼りない気持ちだったと思います。しかも、私はその前に10年以上やっていたバンドがなくなって、しょんぼりしながらでもT字路sをやろうっていうタイミングで。なので、今私の言った歌詞は、その時の気持ちが出ている部分でもあるのかなって。「これからどうなっていくんだろう」そんな気持ちで作っていたと思います。

篠田:僕が覚えているのは、とりあえず最初に「T字路sのテーマ」を作って2曲目がこれで。その当時、よく方南町のスタジオを使っていたんですけど、そのスタジオを出たところに焼きとん屋があったんですよ。で、この曲を演奏したのをICレコーダーで録って、飲みながら聴いてみた時に「おっ、めちゃいい曲じゃん」って思ったことですね。なんか、その時に「T字路sって面白いかも。あっ、この方向性でやればいいかも」って、何か希望が見えて嬉しい気持ちになったのを覚えています。ガンガンお酒を飲んで、自分たちで自画自賛してました(笑)

伊東:思い出しますね〜。

篠田:「めちゃ、いいやん」とか言ってたよね。

──その曲が今回ベストアルバムに入るというのは、感慨深いものがありますよね。

篠田:本当にそうですね。


蛙と豆鉄砲

──この曲は、いつ頃、どのようなことを表現しようと思われて制作された曲ですか?

伊東:いつでしたっけ(笑)。

篠田:『マヅメドキ』の時。

伊東:そうでしたね。だいぶ初期の頃です。こういうカントリー調というか、アップテンポなリズムの曲を作りたかったというのが最初にあったんです。それで詞も少しおどけたような感じにしましたね。

篠田:T字路sにしては明るいよね。この曲はライブでやると歓声がいつも上がって。

伊東:待ってました感がすごいよね。

篠田:そうだね。愛されている感が強いと思いますね。

──今回、この曲を新たにレコーディングしようと思ったのは何か理由があったのですか?

篠田:単純に、一番最初に録った時はまだT字路sを組んで間もない頃で、演奏も粗いし、今と心境も違うし、尖っているというかタエちゃんの歌い方も違うし。

伊東:全然違うんですよ。

篠田:テンポもめちゃくちゃ早いし。でも、ライブで15年やっていたらテンポも落ち着いてきて。そのテンポを録りたかったというのはあります。

伊東:私はそれに加えて、歌が変わったので、今の歌い方で録りたかったというのがあります。

──今の歌い方というと?

伊東:わかりやすくいうと、初期はすごく「巻き舌」なんですよ。

篠田:まぁ、それが売りでもあったんだけどね。

伊東:それがカッコいいと思ってたんですよ。でも、今は恥ずかしくて。やり過ぎたかなと。

篠田:相当巻いてるもんね。

伊東:ラリルレロは全部巻くみたいな(笑)。なので、今の歌い方で録り直したかったんです。


レモンサワー

──「レモンサワー」はどんなことがきっかけでできた曲なのですか?

伊東:この曲はリズムも歌詞も他の曲とちょっと違って「カリプソ」というか。

篠田:自分たちでは「カリプソ調」のつもりなんです。

伊東:歌詞も自分的には「暗喩」的なものをたくさん詰めていて。こういうものを作ってみたかったんですよね。

──「あのコに会えない夜は まるでアンプのないエレキギター」という歌詞が印象的ですが。

篠田:僕も実はそこが好きです。この歌詞とパンチラインが出てきた時に「いいのが出た。この曲はここがすべてじゃないか」って。

伊東:たしかに「はまった」って感じでしたね。

篠田:なかなかありそうでない例えというか。

──今回、新たにレコーディングする際に、心がけたことなど何かありますか?

伊東:再録するにあたって、前回のテイクを聴き直したんですけど「やっぱ、粗いな」って思ったんです。せっかくこういう詞なので、もっと物語性をつけて歌いたいなというのが今回のテーマでした。あと、再録したのは縄田さんとの出会いも大きくて、この曲は絶対縄田さんが合うだろうと思ってたんですが、やっぱり想像通りの結果になりましたね。

篠田:結構、この曲はリズムが難しいんですよ。でも、難しく聴こえるようだと歌詞が入ってこなくなるので、「いかにリズムに安定感を持たせるか」ということは意識しました。なので、最初の録音の時よりも歌詞をどうやって聴かせるかっていうアレンジを突き詰めたというか。最初はもっとノリの方でいったんですが、今回は歌詞とステディなリズムの方がいいんじゃないかなと思って。

──ベースはある意味で繊細で難しいパートだと思いますが、篠田さんが日頃心がけているT字路sにおける「ベース」というのはどういった演奏なのでしょうか。

篠田:これは永遠のテーマなので、なかなか正解はすぐに出ないかもしれませんけど、自分の中ではT字路sで色々と試行錯誤をして、ひとつわかったこととして「弾き過ぎるとよくない」ということがあります。やっぱり弾き過ぎると歌とぶつかるし、音数を減らす方向に考えることが大事。あと、単純にルートしか弾いてなかったとしても、ちゃんとその演奏が「歌っているように感じるか」ということも大事で。突き詰めていくと「間(ま)」みたいなものが見えてきて、それは何年もライブで曲をやってようやくわかったりすることでもあるんですが、究極はそういう音だけで演奏して「あんまり演奏してないけど、歌っているように聴こえるよね」っていうのが理想です。ただ、それは難しいことですけど。

伊東:「職人技」です。抜いちゃいけない柱があるわけです(笑)

篠田:(笑)

──伊東さんはギターを弾きながら歌う時に、心がけていることは何かありますか。

伊東:う〜ん。なんだろう。ギターのことをほとんど意識しないでいいようにしていることですかね。生意気だなとは思うんですが、歌に集中できるようにというか、「自分の歌っている気持ちをサポートしてくれる演奏を、無意識でできるように」とは考えていて。今私がメインで使っているギターは結構高かったんですね。自分のようなそんなに技術がないものが「こんな高いギターもったいないんじゃないか」って思ったんだけど、とっても音が気に入って。だから、自分の歌をいい気分で歌わせてくれる演奏でギターを弾きたいというのは強いです。

──伊東さんは曲を作る時は、鼻歌にコードをつけていく感じですか?

伊東:そうですね。先にできたメロディーに対してコードを探していくことが多いです。けど、メロディーが浮かぶ時に必ずギターがあるわけではないので、例えば街中で思いついた時は携帯をソッと出して、ボイスメモでコソコソ録ったりしています。で、家に帰ってからコードを付けるみたいな。

──ギターだと、カポをつけたり色々できると思いますが、伊東さんはどんなキーで作ることが多いのですか。

伊東:全体の1/3くらいは、カポをつけた曲かと思います。ただ、鼻歌で思いついた時のメロディーのキーと、実際に歌ってみた時のキーはまったく変わってきますので。だから、鼻歌で一回キーを取って、そのキーで曲の流れを作ってから、大声の出せるところであらためてキーを変えてそこに合わせるという感じです。で、私はできるだけオープンコードで弾きたいので、そうなるとカポを付けて対応することになっていきます。

──T字路sの曲を自分で弾き語りたいという方もいると思いますが、何かアドバイスがあれば教えてください。

伊東:私たちの曲はセブンスまででほとんど弾けて、ディミニッシュまで弾ければなんでも弾けると思います。シックスとかナインスは使わないので。

篠田:自分たちがテンションコードがあまり得意じゃないというのもありますけど、究極を言えばテンションコードを入れないで、メジャーとマイナーのコードだけで成り立っている曲はすごいと思っていて。実際に30年代のジャズとかはそうですし。

伊東:メロディーが素晴らしい曲が多い。

篠田:昔の「サマータイム」だってそうだし。本当はメジャーとマイナーで成り立つようなシンプルな構成がいいとは思ってます。


T字路sのテーマ

──この曲も自主制作CDの頃からあるということですが、制作した当時のことで何か覚えていることはありますか?

伊東:「憂歌団のテーマ」じゃないですけど、単純に楽しい曲をまずは作ろうと思ったんです。

篠田:実は当時、俺が初めてMacを買ってきたんです。「Macを買えば宅録ができるらしい」ってことで。

伊東:突然買ってきたよね。

篠田:それで結構難しかったんだけど、なんとかProToolsの安いやつを入れてデモを作ったんです。だけど、まだモニタースピーカーを持ってなくて、ベースアンプに直接つないで音出してたんですよ。だから、今考えると逆に作れないというか。安いフェンダーのベースアンプをモニター代わりにしてたから。

伊東:若い時に拾ったっていうアンプでしょ?

篠田:そう。14歳の時に道で拾ったベースアンプで。それをモニターに使ってたからありえない帯域が出てたんです。でも、結果的にそれでみんなからすげぇって言われた部分もあって。それにProToolsとかいっても、切り貼りの仕方とか知らなかったんで、全部一発録りなんですよ。だからテンポがズレてるし。

伊東:クリックというものも知らなかったし。「パイプ椅子の音がギッて鳴ったからやり直しとか」(笑)

篠田:そうだね(笑)

伊東:クリックがないから、誰かが演奏したのを聴きながら弾かないといけないんです。

篠田:あれ、ProToolsってこんなに大変なんだっけとか思いながらね(笑)

伊東:今思うとすごいことしてたよね。

篠田:すごい狭い部屋で録って、最後にそこにレーベルの人とかにも来てもらって。ベースアンプを通して聴いてもらったのを覚えてます。

──作詞は伊東さんですけど、どんなことを思って最初の曲を表現しようと?

伊東:まぁ、これは言葉遊びじゃないですけど、T字路sっていう名前を私が反対されながらも押し切って付けたというのもあって。名前にちなんで楽しく作ったって感じですね。

篠田:結構、自分たちのその頃の生活というか、リアリティのある歌詞だと思います。こんなような暮らしをしてましたから。

──歌詞の中で特にお気に入りの箇所を挙げるとする?

篠田:リアルな部分で言えば「パチンコ屋で ちょっと運試し」というのは日常だったんですけど、やっぱり最後の「その先のT字路で 待っているからさ」ですかね。

伊東:お客様とつながるというか。聴いてくれる人とつながるというかね。

篠田:そこですね。

伊東:あと、私は「夢は見ても眠らないぜ 振り返らずに進むのさ」というところも好きです。結構、自分たちのテーマというか、結成以来ずっとライブをやってきて、そんな感じもあるのかなと。

──今回、新たにレコーディングし直してどう思われましたか?

伊東:この曲はライブでも必ず本編の最後にやるんですけど、そんな感じで今回再録に参加された御三方と内田さんとのレコーディングの「打ち上げ」みたいな感覚でした。楽しかった、充実したレコーディングの記録という感じでしたね。

──実際に「T字路sのテーマ」はライブでも最後に演奏されて、今回のベストでも最後のトラックとして収録されているわけですが、そういう演出もあったわけですか?

伊東:本当にそんなイメージです。

篠田:もうドリフのはけの時のテーマソングじゃないけど、うちらの場合は「これをやって帰りま〜す」みたいな曲です。なので、今回のベストはうちらのライブの構成にも近い感じになっていると思います。


ライブに向けて


──今後、ライブなどへ向けての意気込みとファンの方へのメッセージをあらためてお願いします。

伊東:はい。今、『THE BSET OF T字路s TOUR 2023』というタイトルのツアーをやっておりまして。このベストアルバムに入っている曲もそうでない曲も、結成当初の曲も最近作った曲も、オリジナルもカバー曲も、楽器もフルアコだけじゃなくて、ソリッドなエレキ、アコギなど、色々と持ち替えながらやってます。T字路sの魅力を余すことなく伝えようと考えてますので、ぜひ見に来て頂けたらと思っています。

篠田:そうですね。今回のツアーは会場が大きめのところから小さいライブハウスまでありまして。ライブハウスならライブハウスの盛り上がり方があるし、大きいホールとかだったらゆったりとした椅子で楽しんでもらえると思います。T字路sって、あんまりそういうイメージは今までなかったと思うんですが、ホールなら年配の方とかは椅子に座ってゆっくり見るようなこともできますしね。若い子も年配の方も両方に楽しんでもらえたらと思っています。


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T字路s
THE BEST OF T字路s
2023年10月25日(水)発売
¥3,300(税込)
POCS 23035 / 紙ジャケ仕様
CD予約は
こちら
https://virginmusic.lnk.to/TheBestOfTjiros_CD


T字路s「THE BEST OF T字路s」

収録曲 
01.泪橋
02.はじまりの物語
03.暮らしのなかで
04.交差点
05.とけない魔法
06.夜明けの唄
07.夜も朝も午後も
08.その日暮らし
09.スローバラード
10.最後の手紙
11.蛙と豆鉄砲
12.はきだめの愛
13.これさえあれば
14.レモンサワー
15.襟裳岬
16.新しい町
17.幕が上がれば
18.T字路sのテーマ

 


T字路sプロフィール

T字路s=プロフィール 
伊東妙子(Gt,Vo)、篠田智仁(Ba / COOL WISE MAN)によるギターヴォーカル、ベースのデュオ。2010年5月に結成。2017年初のオリジナルアルバム『T字路s』、2019年2ndアルバム『PIT VIPER BLUES』、結成10周年を迎えた2020年、3rdアルバム『BRAND NEW CARAVAN』をリリース。2021年リードトラック「夜明けの唄」がWOWOW開局30周年記念「連続ドラマW トッカイ~不良債権特別回収部~」の主題歌に起用される。2022年カヴァーアルバム『COVER JUNGLE1』『COVER JUNGLE2』をリリース。セルフカヴァーの収録曲「これさえあれば」は、T字路sが劇伴を手掛けた映画『メタモルフォーゼの縁側』で主演の芦田愛菜と宮本信子が主題歌として歌唱し話題に。同アルバムを引っ提げて行った全国ツアーはソールドアウトが続出、同年開催されたフジロックフェスティバル等数々のイベントにも出演し各地で好評を得る。2023年は、The Street Slidersのトリビュート作品、NHKラジオ深夜便のテーマ、NHKみんなのうた、日本テレビドラマ「だが、情熱はある」の劇伴と、精力的にリリースを続け、ベストアルバムと連動した全国ツアーを展開中。二人が織りなす音楽はブルースやフォーク、ロックンロールを飲み込みつつ、ジャンルの壁を超えるものであり、人生における激情や悲喜交交を人間臭く表現した楽曲たちがファンの心を鷲掴みにしている。

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