自宅でプロ級のモニター環境が作れる

GENELECのモニタースピーカー「SAM」シリーズの魅力

GENELECのモニタースピーカー「SAM」シリーズの魅力

2015/12/18

クリエイター鈴木 Daichi 秀行、「SAM」シリーズを語る

SAMシリーズは「これが正解ですよ」って示してくれるのですごく助かります

──Daichiさんは、ずっとSAMシリーズの8250Aを使っているそうですね?

鈴木 Daichi 秀行

鈴木 Daichi 秀行
(スズキ ダイチ ヒデユキ)


ギタリストやベーシストなど、マルチプレイヤーとして活動する一方、作曲や編曲、プロデュースなど、多岐に渡って才能を発揮しているクリエイター。これまでにモーニング娘。やYUI 、mihimaru GT、SMAP、家入レオなど、数多くの作品を手掛けている。

 

Daichi:はい、4年前くらいから使っています。8240A、8250A、8260Aというサイズ違いを全部借りて試して、サイズ的に8250Aがいいかなと思って。うちのスタジオはラージモニターがないので、ラージ的にも使えるサイズがいいなと思って、8250Aにしたという感じです。

──ということは、低音のチェック用に使っているのですか?

Daichi:それもありますが、バランスがいいのでレコーディングやミックスのメインモニターにしています。ちなみに、作曲用には8050A(※)を使っています。

──8050Aと8250Aは、どんなところが違うのですか?

Daichi:8250Aはアナログとデジタルの両方で接続ができて、僕はアナログで接続しているのですが、それでも内部ではデジタルの回路を通っているみたいなんです。そのせいか8050Aに比べて低音がタイトで、モニタリングがしやすい感じがしますね。スッキリしているというか、低音がしっかりあるんだけど膨らみ過ぎないというか。低音がダブついちゃうと実際の音がわからなくなるし、スピード感も変わってきますから、タイトな方がイメージ通りに音作りがしやすいんです。

──GLMでの測定は頻繁に行なっていますか?

Daichi:ほとんど固定ですけど、機材の配置を変えたら測定し直しますし、定期的に測定するようにはしていますね。うちの場合、3ヵ所で測定しているんです。エンジニアが座る位置と、その後ろのテーブルのところ、そして一番後ろのソファのところです。普通はモニタリングする位置によって聴こえ方が変わってしまうんですが、GLMを使うと、室内のどこで聴いてもある程度同じような聴こえ方にできるんです。ディップスイッチやEQだと、そこまでの調整はできないですから。

──GLMの効果はいかがですか?

Daichi:この部屋はコンソールやたくさんの機材があって、そこからの反射が音に影響しちゃうんですけど、GLMを使うとその影響を抑えて調整してくれますし、左右のバランスも合わせてくれます。それと安心感がありますね。基準になる音が正確に計れるという安心感が大きいかもしれないです。「こんな感じかな?」って思いながら調整するのと、測定して「これがフラットですよ」って提示してくれるのとでは違いますよね。微調整もできるので、GLMを使ってスッキリし過ぎたら、低音をちょっと足したりとかもできますし。

──8250Aを使い始めてから、作品作りへの良い影響はありましたか?

Daichi:元素材がどういう音になっているのかが、わかりやすいのがいいですね。ミックスではEQとかもかけますけど、やっぱり一番大事なのは素材の音ですから、「低音があり過ぎる」とか「低音がない」とか、素材の状態をチェックできるモニターが必要なんです。それが、ブーミーなモニター環境で作業をしていると、低音がない素材が出来てしまいますし、作品の仕上がりも低音がないものになってしまいますから。

──SAMシリーズはどういう人にオススメでしょうか?

Daichi:8250Aを入れる前は、外の大きなスタジオで聴いた時の音を予想しながら、家で作業をしていたんですよ。「スタジオで再生したら、こう聴こえるだろうな」って。でも、今は僕も外のスタジオに行くことは少ないし、家で作品を配信している人とかは自宅で完結するわけですから、こういう基準となるモニタースピーカーを持つことは大事だと思います。「これが正解の音ですよ」っていうモニターがあれば、それでプロのCDを再生して、低音の出方や広がり感、音圧も含めて参考にしながら作っていけると思います。「好みの音」と「リファレンス(基準)になる音」というのはまた違うので。SAMシリーズは「これが正解ですよ」っていう音を提示してくれるので、すごく助かると思います。

──ちなみに、8320Aや8330Aといった、コンパクトSAMシリーズを試聴したこともありますか?

Daichi:ええ。小型の機種も音の印象は基本的に同じなので、普通の自宅環境とかに最適だと思いますね。

(※)8050A= 8250Aと同じスピーカーサイズで、GLMの機能を持っていないモデル。

SAMシリーズ(2ウェイモデル)のラインナップ

8320A

「8320A」
GLMキット・バンドルパック
¥220,000

8330A

「8330A」
GLMキット・バンドルパック
¥300,000



8240A

「8240A」
8240A×2 +GLMキット
¥545,000

8250A

「8250A」
8250A×2 +GLMキット
¥745,000


問:オタリテック(株)
TEL:03-6457-6021

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