テレビアニメ『うしおととら』第3クールのエンディングテーマ
LUNKHEAD「決戦前夜」インタビュー
LUNKHEAD「決戦前夜」インタビュー
2016/05/12
実は当初「決戦前夜」ではなく「うしおととら」というタイトルにしようとしてたんです。
小高:ずばり『うしおととら』です! 表題曲の「決戦前夜」がテレビアニメ『うしおととら』のエンディングテーマになっているので。
──メンバーの皆さんは実際に、原作となる漫画『うしおととら』はご覧になったことはあったのでしょうか?
小高:もちろん。僕の大好きな漫画なんです。少年漫画雑誌で連載されていた当時、主人公の蒼月 潮(あおつき うしお)とは同世代で、男としてスゴく憧れていました。漫画の舞台が日本で、普通の中学生だった主人公が妖怪と戦う運命に巻き込まれるというストーリーに引き込まれました。
山下:僕は少年時代に漫画を読まなかったのであまり知らなかったんです。それでも、ファンの多い作品ということはもちろん知っていましたよ。
合田:僕はリアルタイムで漫画は読んでいないのですが、今回のアニメタイアップが決まってからコミックを全巻購入しました。読み始めたらすぐハマりました。その時、年末の忙しい時期だったんですが、家に帰ったら朝方まで読んでました。止まらないんですよ。特に色恋沙汰の部分が面白くて。
小高:登場する女の子全員が潮のことを好きになる(笑)。
合田:そうそう、あとは絵が特徴的で引き込まれるんです。
小高:それと、出てくる人物がみんな何かを背負いながら生きているストーリー展開が悲しくて。登場するキャラクター全部に魅力がたくさんあるんですよ。
──表題曲の「決戦前夜」というタイトルはどのように決められたのでしょうか?
小高:実は当初、好きなセリフやシーンを歌詞に書いたので、「うしおととら」というタイトルにしたかったんですよ。ただ、それはダメですって言われて(笑)。
山下:でも、メンバー内で “この曲は「うしおととら」だよな” って話をしてました。
小高:それで改めて “じゃあ他に何が良いかな?” って改めて考えた時に、歌詞の内容が最後の敵・白面の者と戦う前の心情を描いているので「決戦前夜」に決めました。ちなみに、正式なタイトル決めの時に3~4つ候補を出すように言われていて、でも僕らは「決戦前夜」以外ありえないと思い1つしか出さなかったんです。そうしたら意外にもあっさりとOKでした。
──作曲は大隈知宇さんとお聞きしましたが。
小高:そうなんです。「決戦前夜」は、僕らではなく作曲家さんに作っていただいた楽曲で、これはバンドとして初めてなんです。なので、出来上がった90秒サイズのデモバージョンをもらって、曲全体の構成(1番、2番、ラスサビ)を僕らでアレンジしました。メロディとテンポさえ変えなければコードを変えても良かったので、だいぶ自由にさせてもらいましたね。歌詞に関しては、まず90秒サイズの曲に対して歌詞を書いて、全体の構成を考えてから2番の部分を書きました。
──作曲家の方による楽曲ということで、これまでのレコーディングとは異なった点はありましたか?
小高:そうですね、かなり勝手が違いました。
山下:レコーディング前のプリプロをいつもより慎重に重ねました。その都度アニメの制作チームに出来を報告したりとか。スゴく丁寧な作り方で、これまでなかなかここまで1曲に時間をかけるというのはなかったです。
──小高さんはボーカルレコーディングでどのような部分に気をつけられましたか?
小高:自分ではあまり意識をしていなかったのですが、自然と力が入っていましたね。カップリング曲の「ユキシズク」と比較するとだいぶ荒ぶっていて、『うしおととら』への愛が詰まっていると思います。この曲はこういう風にしか歌えないです。
──ギターはどの部分に注意して弾かれたのですか?
山下:フレーズなどの作りこみ方です。いつもよりも時間を掛けつつ、その中でもLUNKHEADらしさを出すということを大事にしました。あとはボーカルが入ったテイクを聴いてからレコーディングをしたので、荒ぶっているテンション感というかイメージを大切にしながら弾きました。
──では、ベースは?
合田:今までの楽曲は、良い意味でノリを重視するところがあったんですが、今回は一音一音を “これはダメだ、これはOK” といったように音をジャッジしながら、音を丁寧に置いていくようにプリプロを進めたというのが自分の中では大きかったですね。
小高:『うしおととら』の主題歌ということで、やはり僕らを知らないアニメのファン達も聴くと思うんです。例えばベースだと、いつもだったらスケールアウトするフレーズを “LUNKHEADらしいからOK” ではなく、“この音はダメだ。違う形に変えよう” ってやり直したりもしました。ただ、あまりにもLUNKHEADらしさを削って上品にしても、べーシスト合田 悟の魅力がなくなってしまうので、バランスを上手くとれるよう綿密にプリプロを重ねました。結果、合田らしいサウンドだけど、LUNKHEADを知らない人の心にも届くように出来たと思います。もちろん、これはギターのフレーズでも同じことが言えますね。
──合田さんはベースを弾いている時はどのような思いでしたか?
合田:弾いていて楽しかったですし、プリプロらしいプリプロって久々にやれたので、本当にバンドとしても良い効果をもたらしてくれました。
小高:僕らが作った曲ではないので、“どのようにしたら僕ららしくなるのかな?” ということを考えられたのは良かったです。ドラムでも、桜井さんが “アニメの雰囲気と同じようにドスが効いた感じで叩いた方が良いかな?” って言ってくれたりして。でも、僕は “いや、意識し過ぎずにいつも通りの桜井さんで良いですよ!” って答えましたけど。なので、ドラムに関しては桜井節全開の仕上がりになりました。
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