制作の大部分を千歳船橋の「eve studio」で行なったという5枚目のニューアルバム
cinema staff『eve』インタビュー
cinema staff『eve』インタビュー
2016/05/20
「AIMAI VISION」はバンド結成初期から存在する楽曲で今回初めて音源化されました。
久野:曲順はいつも僕が決めているんですが、 “アルバム1枚を飽きずに通して聴けるか” ということ常に考えています。ただ、1曲目と最後の曲は三島君が決めていて、その間の流れを僕が埋めています。結果論なのですが、アルバム制作の終盤に出来た曲が割と序盤になることが多いですね。アルバムの序盤で現在のバンドの状態を表現し、徐々にバンドのディープな部分に向かっていくという感じです。特に11曲目の「AIMAI VISION」はバンド結成初期から存在している曲なのですが、ずっと音源化されていなかったんです。ちなみに「AIMAI VISION」は前回のシングルのレコーディングの際に録音したものです。本作の最後3曲は、バンドが過去から未来へと向かっていく姿をイメージした曲順になっています。
──曲順で悩んだりはしなかったのですか?
久野:2曲目はいつも悩んでいますね。1曲目が既に決まっているので、それにどう上手く繋がるのかを考えます。また、『eve』では7~9曲目辺りも難しかったですね。
飯田:曲順を決める時は、いつも久野が原案を何パターンか持ってきて “どれが良い?って” 聞いてくるんです。そこで、それぞれの曲順パターンを聴いて “これが良いんじゃない” って意見を言ったりだとか。この時、曲間の秒数なども意識していて、“この曲の後は○秒だとスゴく速く聴こえるな” あるいは “遅く聴こえるな” といったことも考えながら話し合ったりしています。
久野:曲順が変わることによって曲のスピード感が変わって聴こえるので、全曲が損をしてしまわないような曲の流れを作ろうと心掛けています。
──ところで、完成した楽曲はどのようなモニター環境でチェックするのですか?
三島:自宅ではYAMAHAの「HS10」ですね。他にも同じくYAMAHAの「MSP」なども置いています。「MSP」は、リーズナブルでありながらも音が良いという評判を聞いて購入しました。また、外で音を聴く時は、友人に譲ってもらったSONYのヘッドホンを愛用しています。曲作りの際、このヘッドホンで音のローを確かめたりすることもありますね。
久野:僕はイヤホンがライブの時にイヤモニとしても使っているONKYOのカスタムモデルです。これはロー/ミドル/ハイの3つのドライバを搭載しているのが特徴です。あと、あえてiPhoneに付属しているイヤホンも使っています。これは、あまり音にこだわらない人達に僕らの楽曲がどのように聴こえるのかもチェックするためです。家ではBluetoothを搭載したスピーカーで気軽に音楽を聴いています。
飯田:iPhoneのイヤホンは耳に入らないよね。
久野:でも、最近進化してるんだよ。形状も変わったし、ローが出るようになったし。
──飯田さんはどのようなイヤホンやヘッドホンを使っているのですか?
飯田:僕はSONYの「MDR-CD900ST」です。これはレコーディングスタジオにも置いてあるモデルで、自宅などでも同じ音が聴けるようにするためです。あとは、久野が言っていたONKYOのイヤモニですね。実はメンバー全員が耳の型を取って作ってもらったんですよ。ただ、曲を作る時は、音をバランスよく聴きたいのでヘッドホンの方が多いです。自宅では映画を観る用の5.1chスピーカーを使っています。少し古いのですが耳がこの音に慣れているので。
辻:僕は、レコード屋をやっていまして、最近はその店で音楽を聴くことが多いです。そこにはYAMAHAの「MSP」(「3」か「5」のどちらか)を置いています。これはもらい物なのですが、ナチュラルに音を聴けるところが気に入っています。イヤホンは他のメンバーと同様にONKYOのイヤモニですね。
──それでは最後に、リリースツアーに対する意気込みをお願いします。
三島:ライブモードの僕らは “バーン!” という勢いを持ち合わせています。あまり細かいことを気にせず、実際に会場で僕らの音楽を体感してもらえればうれしいですね。
久野:今までの音源ではライブでいかに再現できるかを考えることが多かったんですけど、今回はあまりこだわらずに作品を完成させました。『eve』に収録された楽曲をライブでどの表現するのかというのを今スタジオで練習しているので、それが本番で表現できるのかが楽しみです。そして、音源との違いも聴き比べてもらえたら、さらにうれしいです。
飯田:昨年リリースしたアルバム『blueprint』のツアーでは、20本ライブを開催しました。今回は7本と少ないんですが、ただ会場のキャパ自体は広くなっているんです。20本のツアーだと1本ずつ徐々に完成度を仕上げていくイメージなのですが、今回は1本目から出来上がったものをみんなに見せられたらなと思います。
辻:今回のアルバムではギターをかなり重ねて録っているのですが、実はライブバージョンのフレーズを用意しているんです。現在スタジオで準備をしている段階なのですが、本番までには一層完成度の高いものに仕上がっていくと思うので、それを楽しみにしつつ良いライブが出来ればと思っています。
- 1
- 2
この記事の画像一覧
(全0枚) 大きなサイズで見る。
関連する記事
2019/04/24
2018/11/12
2018/07/03
2018/03/22
2017/10/06
2017/06/20
ニュース
2023/12/25
2023/12/20
2023/12/18
インタビュー
2023/03/23
2022/09/15
2022/05/26
2022/01/26
特集/レビュー
2023/04/03
レクチャー
2022/11/15
2022/11/01