彩希妃：このモデルはマイクが握りやすいですね。それからオン／オフのスイッチが軽く切り替えられるので、トークとかMCの時に便利だなと思いました。切り替える時のカチッというノイズはほとんどしませんでした。
大串：サウンドはオーソドックスな音で、いわゆるシュアSM58に近いですね。ハウリングには強かったです。指向性が狭いので、しっかりとマイクの正面に向かってまっすぐ歌った時に最高の音質になります。すごくパワー感があって、男性ボーカルの太い声質に向いてるのかなと。
彩希妃：私が歌った感じだと、女性の声でもしっかりと出ますよ。それから重量が非常に軽いです。長時間のライブでも腕が疲れないと思います。
大串：ノイズは少ないし、音の被りも少なくてとても使いやすいですね。あと、極力オンにして使うといいですね。マイクスタンドを用意してマイクの位置とスイッチを固定した状態で歌うのが一番いいと思います。動く時はスタンドごと動くとか。アウトプットがキャノンじゃないので、ライブ会場に持ち込む場合には、そのことをあらかじめエンジニアの人に伝えておいた方がいいでしょう。

彩希妃：第一印象は、「デザインがカッコいい」です！ ブラックで高級感があって、さらにLEDでチャンネルが光ります。マイクの握るところが結構細めでスタイリッシュですね。音も大事ですけどボーカリストはこういうところでも盛り上がるので。あと、オン／オフスイッチが底面にあるので、間違えて押しちゃうこともなくて安心です。
大串：音質は中域がふくよかで暖かみがあって、男性のパワフルな声にピッタリだと思いました。もちろん、女性でもロック系のサウンドにはハマると思います。音切れはまったくないですね。ワイヤードからワイヤレスに初めて持ち替えたボーカリストは、歌っている時の言葉の余韻が違って聴こえて結構気になると思うのですが、本機はその点もまったく不安はないですね。何も処理しなくても自然な余韻になるので、歌っていて気持ちいいと思います。
彩希妃：確かにそうでした。もうワイヤレスであることを意識せずに歌っていました。
大串：音は伝統のオーディオテクニカの音を忠実に再現しています。「オーディオテクニカの良い音のマイク」を目指して作られているのだと思いますね。

彩希妃：マイク自体がすごく軽くて握りやすいです。オン／オフスイッチが小さくて、押し込む感じで切り替えるので、間違えて押してしまうことはないですね。あと、他の製品と比べると指向性が強いですね。音の回り込みが少なかったです。
大串：ライブで使うことが前提なので、そういう設計になっているのでしょう。口の正面からズラさずに、距離だけを離す分には結構声を拾ってくれました。マイクの距離で音量を調整するシンガーに向いていると思います。そういうところはSM58の特性に似ているかもしれないですね。
彩希妃：それからマイクモデリングにはビックリしました。1本のマイクでこんなに音が変わるなんて初めてです。
大串：SM57とSM58は「なるほど、狙ってるな！」という感じの音でエンジニアとして感心しました。本物のSM58が色々なパートに使えるオールマイティなマイクであるのに対して、XD-V55は1本で色々なマイクの音が選べるという意味で、よりオールマイティに使えますね。
彩希妃：歌う人の個性とか、男性か女性かとか、ジャンルで音質が選べるのはボーカリストとしては助かります。

彩希妃：これは見た目よりもすごく軽くて持ちやすいです。パワースイッチは下部にあって、緑色に光るのでオン／オフの状態がわかりやすいですね。
大串：エンジニアとしては、ランプが点いているのが遠目にもわかるので安心感があります。
彩希妃：音は本当にプロ仕様です。ごまかしが効かないというか、実力が出ちゃうというか。声の出し方とか姿勢で音がガラッと変わっちゃうので、気を抜けないですね。
大串：クリアで言葉ノリが良くて、滑舌が良く聴こえるし、高域にツヤが出て伸びがいい。とにかく優秀です。結構女性ボーカルに向いていると思います。「これぞゼンハイザーのサウンド！」という感じです。シンガーがゼンハイザーのサウンドが欲しいと言うなら、まずこれを手に入れるといいと思います。
彩希妃：音は本当に別格という感じです。
大串：音に高級感がありました。キレイに艶やかに歌うシンガーに向いているという感じですね。その日の声の良し悪しがすぐにわかるマイクだと思います。歌がうまい人はうまく、そうでない人はそれなりになりますね。

彩希妃：見た目からして、ライブとかでいつも使っているシュアのマイクに近いので安心感がありますね。
大串：サウンドもやっぱりシュアの音という感じです。特に女性ボーカルの中高域がクリアに出るというイメージです。現場に行ったらまずこれを使ってみるであろう、オールラウンドかつオールマイティに使えるワイヤレスマイクですね。歌う人を選ばないです。あと、コンデンサーマイクですからSM58の音にはそれほど近くないです。もっとライブに特化しているというか。どんな音楽ジャンルにも対応できますから、ワイヤレスマイクを選ぶのに迷ったら、これを買っておけば間違いないと思います。
彩希妃：今回試奏した中で、この製品だけ専用の充電池を使っていますよね。
大串：専用の充電池を使うことで電圧を安定させているのかもしれないですね。繰り返し使えるからコスパもいいし。乾電池ほどの汎用性はないけれど、常に同じ充電池を使うわけですから、常にベストパフォーマンスが期待できるということです。だからこそ専用充電池にしたのだと思います。その点も安心ですよね。