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【プロエンジニアがレビュー】SSL「E-Series EQ Module」

【プロエンジニアがレビュー】SSL「E-Series EQ Module」

2017/06/14


業界スタンダードのSSLらしい、非常に繊細な帯域調整が可能なEQ

EQ
SSL
E-Series EQ Module

オープンプライス(¥122,000前後)
問:ソリッド・ステート・ロジック・ジャパン㈱
TEL:03-5474-1144
http://www.solid-state-logic.co.jp/

高根:SSLの往年のコンソールにEシリーズというのがあるんですけど、これはそのコンソールのEQ部分を再現しています。
福原:音としては個性的ではないんですけど、補正から追い込む用途まで、何でもできるEQですね。
高根:ニーヴみたいに、通しただけで音が変わるのとは反対の正統派のEQなので、EQの基本的な動作を理解していないと扱うのは難しいかもしれませんね。
福原:その代わり、例えばイヤなピークとかを探して、そこだけQを狭くしてカットするみたいなことができるのが強みですね。
高根:反対に細かくブーストすることもできる、まさにプロ仕様のオールマイティさを持っているのが売りだと思います。
福原:ローとハイはカーブをシェルビングとベルから選べるので、細部まで音を追い込みたい時にも便利です。まさに至れり尽くせりという感じですね。
高根:周波数帯域が広い生のストリングスセクションとかに使うと、効果を発揮すると思います。

製品概要
「E-Series EQ Module」は、同社の伝説的なコンソール「SSL4000 Eシリーズ」のEQセクションを完全再現したモデルだ。独特のレスポンスカーブを持った4つのEQが搭載されており、特にハイパス/ローパスフィルターはスイッチひとつでベルカーブに変更することができるという、音作りをするうえで非常に便利な機能を備えている。

【SPEC】
●コントロール:ハイパスフィルター(ゲイン、帯域設定、ベルカーブ・スイッチ)、ハイミッドEQ(ゲイン、帯域設定、Q幅)、ローミッドEQ(ゲイン、帯域設定、Q幅)、ローパスフィルター(ゲイン、帯域設定、ベルカーブ・スイッチ)、イン/アウトスイッチ(バイパス切り替え)、BLACK EQスイッチ ●電源:API 500シリーズ互換の別売電源ラックから供給



SOT[Saunaで数えるOneからThousand]

【試奏環境】
マイクプリ系のモデルはソニーC-800Gというチューブ・コンデンサーマイクを使って、女性ボーカルとアコギをアビッドPro Toolsに収音してチェックをしました。EQやコンプ、トランジェントシェイパーは、キックやスネアなどの、すでにレコーディングしてある色々な素材を再生して、それにかけて試しています。ドラムの各パーツ以外にも、ベースとかの色々なパートでチェックをしてみました。ちなみに、モニタースピーカーはヤマハのNS-10Mで、ヘッドホンはソニーのMDR-CD900STとグラドのSR60eを使っています。ヘッドホンは、SPLの2Controlというモニターコントローラーに接続しました。

【試奏を行なったエンジニアProfile】
2016年結成。高根晋作、福原 充、照内紀雄からなるレコーディングエンジニア・ユニット。その類い稀なるセンス、確かな技術と経験に裏打ちされた大胆かつ繊細なサウンドメイキング、迅速で的確なオペレーション、チームの強みを活かした効率的なプロダクションによりMINMI、グループ魂、でんぱ組.inc、YUKI、amazarashi、GReeeeN、私立恵比寿中学、POLYSICSなど、ジャンルを超えた様々なアーティストの作品を手掛け、絶大な支持を得る。なお、日本全国世界各国のサウナ・温浴施設を愛し、週8で通いつめるプロフェッショナル・サウニスト集団としても活動している。

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