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【プロエンジニアがレビュー】ルパート・ニーヴ・デザインズ「551」

【プロエンジニアがレビュー】ルパート・ニーヴ・デザインズ「551」

2017/06/14


通すだけで歌やギターサウンドが半歩前に出てくる、ニーヴならではの質感

EQ
ルパート・ニーヴ・デザインズ
551

¥98,000
問:㈱フックアップ
TEL:03-6240-1213
http://www.hookup.co.jp/

照内:これも511と同じで、最近のニーヴっぽいメタリックな外観が特徴ですね。
福原:昔のニーヴは音がフラットじゃなくて、高域が少し減衰するんですけど、この551はずっと高域まで伸びていて、モダンなサウンドになっています。
照内:ハイとローにフィルタースイッチが付いていて、これをオンにすると、それぞれの周波数帯域が強調されて派手な感じになります。そこが新しいニーヴのキャラクターなんでしょうね。
福原:ミックスでギターとかをギラッとさせて存在感を出したい時とか、すごくわかりやすいかかり方をしてくれました。もし使い方がよくわからなくても、これを通すだけでニーヴの音になって、曲がカッコ良くなると思います。
照内:僕の場合、他のEQやコンプとかで補正をした後に、最後の最後にニーヴをかけることが多いんですね。最後にニーヴの質感を足すと音が半歩前に出てくるんですけど、これもそういう使い方ができると思いました。

製品概要
「551」は、ルパート・ニーヴ氏が60年代に設計した有名なコンソールを基に開発された3バンドEQだ。低域と高域のEQセクションは、それぞれシェルビングとピーキングの切り替えを行なうことができる他、クラスAディスクリート回路の採用により、ノイズや歪みを軽減するなど、ビンテージ仕様ながら現代的な機能も備えている。

【SPEC】
●コントロール:トレブルEQ(ゲイン、帯域設定(8kHz、16kHz)、シェルビング/ピーキング切り替え)、ミッドパラメトリックEQ(ゲイン、帯域設定)、バスEQ(ゲイン、帯域設定、シェルビング/ピーキング切り替え)、ハイパスフィルター、バイパススイッチ ●最大出力レベル:+23.5dBu ●電源:API 500シリーズ互換の別売電源ラックから供給



SOT[Saunaで数えるOneからThousand]

【試奏環境】
マイクプリ系のモデルはソニーC-800Gというチューブ・コンデンサーマイクを使って、女性ボーカルとアコギをアビッドPro Toolsに収音してチェックをしました。EQやコンプ、トランジェントシェイパーは、キックやスネアなどの、すでにレコーディングしてある色々な素材を再生して、それにかけて試しています。ドラムの各パーツ以外にも、ベースとかの色々なパートでチェックをしてみました。ちなみに、モニタースピーカーはヤマハのNS-10Mで、ヘッドホンはソニーのMDR-CD900STとグラドのSR60eを使っています。ヘッドホンは、SPLの2Controlというモニターコントローラーに接続しました。

【試奏を行なったエンジニアProfile】
2016年結成。高根晋作、福原 充、照内紀雄からなるレコーディングエンジニア・ユニット。その類い稀なるセンス、確かな技術と経験に裏打ちされた大胆かつ繊細なサウンドメイキング、迅速で的確なオペレーション、チームの強みを活かした効率的なプロダクションによりMINMI、グループ魂、でんぱ組.inc、YUKI、amazarashi、GReeeeN、私立恵比寿中学、POLYSICSなど、ジャンルを超えた様々なアーティストの作品を手掛け、絶大な支持を得る。なお、日本全国世界各国のサウナ・温浴施設を愛し、週8で通いつめるプロフェッショナル・サウニスト集団としても活動している。

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