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【プロエンジニアがレビュー】SPL「Model 1502 TDx」

【プロエンジニアがレビュー】SPL「Model 1502 TDx」

2017/06/14


難しい操作は一切不要で
アタックとサスティンを自由に調整可能


トランジェントシェイパー
SPL
Model 1502 TDx

¥59,500
問:㈱エレクトリ
TEL:03-3530-6181
http://www.electori.co.jp

福原:これは「トランジェントシェイパー」という、アタック感とリリースを調整できる機材です。
照内:アタックツマミを上げればバチバチとアタック感が付くし、サスティンツマミを下げるとリリースが切れて、ゲートみたいに使えるんですよ。僕だったら、キックのマイクに被ってしまったスネアを切るのに使いますね。
福原:これでリズムをタイトにすることで元気なビートにしたり、ノリをコントロールするのにも使えます。本物のゲートを使って歯切れを良くしようとすると、切れ際がブツブツと不自然になることがあるんですけど、これの場合はミックスツマミで原音を足してあげることで、芯を失わずに歯切れ良くすることができました。
照内:よくドラムのトータルにコンプをかけ過ぎて、シンバルのアタックがグシャッと潰れてしまうことがあるんですけど、そういう時にアタックを補正するという使い方もできますよね。失敗を恐れず積極的に音作りができる点も気に入りました。

製品概要
「Model 1502 TDx」は、音の立ち上がりや消え際のサスティンを調整する「トランジェントシェイパー」というカテゴリーに属するモデルだ。キックやスネアに使うことでリズムのアタック感を調整したり、アコースティックギターやドラムに立てたアンビエンスマイクのサスティンを伸ばしてルーム感を増やすなど、様々な用途に使うことができる

【SPEC】
●コントロール:アタック、サスティン、ミックス、アウトプット ●最大出力レベル:+22dBu ●電源:API 500シリーズ互換の別売電源ラックから供給



SOT[Saunaで数えるOneからThousand]

【試奏環境】
マイクプリ系のモデルはソニーC-800Gというチューブ・コンデンサーマイクを使って、女性ボーカルとアコギをアビッドPro Toolsに収音してチェックをしました。EQやコンプ、トランジェントシェイパーは、キックやスネアなどの、すでにレコーディングしてある色々な素材を再生して、それにかけて試しています。ドラムの各パーツ以外にも、ベースとかの色々なパートでチェックをしてみました。ちなみに、モニタースピーカーはヤマハのNS-10Mで、ヘッドホンはソニーのMDR-CD900STとグラドのSR60eを使っています。ヘッドホンは、SPLの2Controlというモニターコントローラーに接続しました。

【試奏を行なったエンジニアProfile】
2016年結成。高根晋作、福原 充、照内紀雄からなるレコーディングエンジニア・ユニット。その類い稀なるセンス、確かな技術と経験に裏打ちされた大胆かつ繊細なサウンドメイキング、迅速で的確なオペレーション、チームの強みを活かした効率的なプロダクションによりMINMI、グループ魂、でんぱ組.inc、YUKI、amazarashi、GReeeeN、私立恵比寿中学、POLYSICSなど、ジャンルを超えた様々なアーティストの作品を手掛け、絶大な支持を得る。なお、日本全国世界各国のサウナ・温浴施設を愛し、週8で通いつめるプロフェッショナル・サウニスト集団としても活動している。

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