プロクラスのいい音で宅録をしたい人、必見!

【高性能オーディオインターフェイス徹底レビュー】グレースデザインm108

【高性能オーディオインターフェイス徹底レビュー】グレースデザインm108

2017/10/15


 

接続した機器の特性をそのまま取り込み、再生できるプロ仕様の1台

グレースデザイン
m108

¥340,000
問:㈱アンブレラカンパニー 
TEL:042-519-6855
http://umbrella-company.jp/
 

取材:布施雄一郎 写真:小貝和夫


基本的には8chのマイクプリなんですけど、拡張スロットに「m108 CR Output Option」というカードを挿すことで、オーディオインターフェイスとして使えるようになるモデルです。機能はシンプルですが、AD/DAコンバーターの品質にすごくこだわっていて、とにかく音がいいという印象を持ちました。

“グレースデザイン”と言えば、僕らエンジニアの間ではモニターコントローラーで有名なブランドですが、本機においても予想通り、高域のヌケが良くてモニターしやすいサウンドでした。歌やアコギを録った印象も、まさにそのイメージ通りで、グレース特有のクリアで乾いたプリアンプの質感がしっかりと出ているように感じました。
そういう意味では、ギターをライン録音すると、いわゆるラインの質感は感じるんですけど、それがマイナスなのではなくて、むしろ録った後にDAWソフト上でアンプシミュレーターをかけた時の音作りがしやすいサウンドだと思います。

「余計なことを一切していない音で録れる」という表現が一番正確かもしれません。だからミックスもしやすいですし、接続する機材の特性を活かしたサウンドで録音できるので、例えば複数のマイクを使い分けるような現場にも向いていそうです。リボンマイク・モードが用意されている点や、プリアンプのゲイン設定を8cn分プリセットできる機能など、プロの現場を考えている製品だと思います。
 

本機は「m108 CR Output Option」というアナログのステレオ出力カードを拡張スロットにセットすることで、オーディオインターフェイスとして機能する

ディスプレイは視認性も良く、プリセットした8ch分のゲイン設定を表示できる。また、各チャンネルやプリアンプに固有の名称を付けることも可能だ
 

リアにはマイク端子を8基用意。グレースデザインならではの高品位でクリアなサウンドを持つマイクプリを8ch分搭載し、色付けのない音で録音できる
 


【製品概要】
「m108」は、同社の「m802」の設計コンセプトを元に開発された、クリアで解像度の高い音質が特徴の8chマイクプリだ。クロック周波数の乱れを最小限に抑える「アシンクロナス・モード」を搭載している他、24ビット/192kHzのAD/DAコンバーターを内蔵しており、高音質のオーディオインターフェイスとして使用できる。

【スペック】
●接続:USB 2.0 ●入出力端子:マイクイン×8(XLR)、ラインアウト(Dsub)、AESアウト(Dsub)、AES、ADAT、ワードクロックイン/アウト(Through)、USB 、イーサネット、MIDI ●オプション:Dante、CRアウト(標準フォーン) ●周波数特性:4.5kHz〜1.0MHz(±3dB) ●外形寸法:42.5(W)×48(H)×25.4(D)mm ●重量:2.3kg

【対応OS】
Mac:OS X 10.6以降
Windows: XP/Vista/7/8/10
 

試奏環境

 

今回は歌とギブソンのアコギJ-45(②)を、アースワークスSR-20(③)というコンデンサーマイクで録音して、エレキはミュージックマンAXIS(①)を各モデルのHi-Z端子に直接接続して、プリソーナスStudio One 3.5に録音してチェックしました。

歌とギター以外に、自分でミックスした音源、さらにいつもリファレンス音源として使っているルーマーの「デンジャラス」とミューズの「アップライジング」という2曲をRCF MYTHO 6(④)というモニタースピーカーで再生して音質をチェックしました。それと、各モデルのヘッドホン端子にヤマハHPH-MT220(⑤)をつないでモニター音の試聴もしています。

特に注目したのは、ローエンドの重心の低さ、ハイエンドのリバーブの広がり感、そして歌のミッドの張り出し感の3点です。さらに、定位感や位相の正確さも確認しました。
 

試奏者プロフィール

堀豊

エンジニアの堀 豊氏

 

堀 豊 (ホリ ユタカ):レコーディングエンジニア、コンポーザー、アレンジャー、サウンドクリエイターとして、作・編曲からレコーディング、ミックス、マスタリング、そして本誌での製品レビューまで、幅広く手掛けるマルチクリエイター。これまでに数多くのプロアーティストの作品の制作に参加している。


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