いい音で歌が録れる注目セットをレビュー!

【ボーカル録音アイテム大集合】sEエレクトロニクスX1S、ユニバーサル・オーディオApollo Twin MkII 、sEエレクトロニクスRF-X

【ボーカル録音アイテム大集合】sEエレクトロニクスX1S、ユニバーサル・オーディオApollo Twin MkII 、 sEエレクトロニクスRF-X

2018/03/15


「歌ってみた」に端を発する「歌い手」の活躍や、「nana」の隆盛など、近頃は宅録やバンド活動をしていない人も自分の歌を録音する機会が増えています。そこで、本特集では自宅でも歌をいい音で録ることができる、マイクを中心としたボーカル録音用のセットをチョイスし、音質をチェックしてみました。また、今回のチェックでは、人気の歌い手、TOUYUさんに協力してもらっています。
 

sEエレクトロニクスX1S、sEエレクトロニクスRF-X 
※写真は「X1S Studio Bundle」をセットしたところ

ユニバーサル・オーディオApollo Twin MkII 
 


 

ファルセットやハイトーンをキレイに録りたい本格指向の人にオススメ

【マイク】
sEエレクトロニクスX1S

¥23,000

【リフレクションフィルター】
sEエレクトロニクスRF-X

¥16,000

【オーディオインターフェイス】
ユニバーサル・オーディオApollo Twin MkII

オープンプライス(SOLO=¥79,000前後、DUO=¥102,000前後、QUAD=¥148,000前後)

問:㈱フックアップ
TEL:03-6240-1213
http://www.hookup.co.jp

試聴:篠崎恭一(SLOTH MUSIC)
 


「X1S」は、音色的には色付けのない素直なサウンドで、スタンダードに使えるマイクという印象ですね。このマイクならではの特性だと思いますが、ファルセットが細くならずにキレイに抜けてくれて、歌い手さんのニュアンスを十分に引き出してくれました。なので、高域を得意としている女性シンガーにも合うと思います。

「Apollo Twin MkⅡ」は、LEDの視認性が非常に良くて、レベルとかを調整する際に迷いなく操作できる点が好印象です。それと、これはApollo Twin MkⅡのマイクプリの性能が関係しているのかもしれませんが、声を張った時に薄くならずに、むしろ前に「ガーッ」と出てくるような力強さを感じました。X1Sとの相性もすごく良くて、どのジャンルでも使えますが、私としてはパワフルなロックバンド系のサウンドで使ってみたいですね。

今回の試聴では、Apollo Twin MkⅡ内蔵のマイクプリだけで録ったんですけど、UAD-2プラグインのビンテージ系プリアンプを使えば、さらに録り音の幅が広がるのも、本機ならではの優位な点です。

あと、「RF-X」を使うとしっかり反射音の侵入を抑えてくれるので、誰でもクリアなボーカルを録音することができます。それプラス、ショックマウント、ポップガード、マイクケーブルと、X1Sがセットになった「X1S Studio Bundle」というボーカル録音用のセットも発売されていて、これは宅録初心者に特にオススメです!
 

TOUYU'S VOICE

 

 録音したテイクを聴いたところ、まろやかで優しい音という印象を受けました。と言っても、ボヤけているという感じではなくて、僕の声の、アタックが結構出ていてハイの伸びが強い部分を、うまい感じで拾ってくれました。それでいて元の声から何も損なわれていないので、自分のボーカルをミックスで加工する必要もなくて、余計なことを考えずに、録音に向けてスッと気持ちを集中させられる自然なフィーリングがいいですね。

※今回録音したTOUYUさんのテイクは以下で試聴できます。
http://www.sounddesigner.jp/index18_03.shtml
 

製品概要

【X1S製品概要】
「X1S」は、同社のベストセラー・マイク「X1」を改良して開発された、コストパフォーマンスに優れたモデルだ。経験豊富な熟練工によって組み立てられるハンドメイドのカプセルと、再設計された電子回路により、広いダイナミックレンジと高い感度を実現。本体をラバー素材で覆うことで、共振を効果的に抑えてくれるのもポイントだ。

【X1Sスペック】
●指向性:単一指向性 ●最大入力SPL:160 dB ●感度:30 mV/Pa(ー30.5 dBV) ●周波数特性:20Hz〜20kHz ●出力インピーダンス: 125Ω ●外形寸法:長さ=169mm/直径=58mm   ●重量:445g 

【X1S Studio Bundle製品概要】
これから自宅で歌を録りたいという人には、マイク(X1S)、リフレクションフィルター(RF-X)、ショックマウント&ポップガード(Isolation Pack)、3mマイクケーブルがセットになった、「X1S Studio Bundle」がお得だ。歌録りに必要な周辺アイテムを網羅しており、あとはApollo Twin MkⅡのようなオーディオインターフェイスを組み合わせれば、すぐに高音質なボーカル録音が可能になる(¥37,000)

Apollo Twin MkⅡ製品概要】
Apollo Twin MkⅡは、同社独自の「Unison」対応マイクプリを2基装備した、高音質が自慢のオーディオインターフェイスだ。ニーヴやテレトロニクスなど、スタジオ定番の機器を忠実に再現した、付属のUAD-2プラグインをApollo Twin MkⅡ内にロードすることで、本機だけでプロクラスの本格的なサウンドを手に入れられる。外形寸法は160(W)×60(H)×153(D)mm で、重量は1.006kg。
 

 

試聴者プロフィール

 

篠崎恭一 [シノザキ キョウイチ/エンジニア]
サウンドクリエイターやトラックメイカー、レコーディングエンジニア、PAエンジニアとして幅広く活動する傍ら、DAWの豊富な知識を活かし、GRANRODEO、IDOL M@STER、長渕 剛などのマニピュレーターとしても活動。なお、専門学校で後進の指導にも力を入れている。

TOUYU

 

TOUYU [トウユ/歌い手]
2009年に、動画共有サイトに自身で歌唱した動画を初投稿。高音から低音までを幅広く駆使した歌声と、 変幻自在の卓越した表現力を武器に、これまで投稿した歌唱動画、また派生動画の総再生回数は5千万回を超える。3月21日にボカロ・カバーアルバム『セカンドハート』の発売が決定した。
 

今回の試聴環境

今回の製品試聴は、エンジニアの篠崎氏が普段使っているSLOTH STUDIOで行ないました。マイク以外にリフレクションフィルターの性能も検証するため、レコーディングブースではなく、あえて響きのある部屋にそれぞれのセットを設置し、TOUYUさんが歌ってレコーディングした音源を再生して音質をチェックしました。なお、オーディオインターフェイス、リフレクションフィルター、ポップガードのないセットについては、それぞれSLOTH STUDIO所有のものを使ってチェックと録音を行なっています。
 

ボーカル録音に必要なアイテム

ボーカルを録音するには、マイク以外にどんな機材を用意すればいいのでしょうか。また最近では、一般的な住宅環境でもクオリティの高いサウンドで歌を録ることができる、便利なアイテムが数多くあります。エンジニアの篠崎恭一さんに、ボーカル録音に必要なアイテムを挙げてもらうと共に、それぞれの役割や効果などについて解説してもらいました。
 

 

◉マイク
歌の録音では、基本的に「コンデンサーマイク」を使用します。なぜならコンデンサーマイクは、ダイナミックマイクよりはるかに高い感度とレンジの広さを持っていて、歌い手の繊細なニュアンスを余すことなく録音できるからです。
人間の声はニュアンスの使い分けによる豊かな表現力が魅力なので、ボーカル録音にはブレスやウィスパー、繊細な発音など、ダイナミックマイクでは捉えきれない細かい部分まで拾ってくれるコンデンサーマイクを使いましょう。

◉リフレクションフィルター
近年、マイク録音をする際の便利アイテムとして、注目を集めているのが「リフレクションフィルター」です。
外側は穴の空いた金属と吸音材、内側はウレタンなど吸音性の高い材質を使っている場合が多く、マイクの背面を覆うように設置することで、周辺からの反射音やノイズを吸収します。多くのメーカーから様々なタイプのモデルが発売されていますが、実際に楽器店の店頭などでサイズや重量、効果を確かめてみてから選ぶといいでしょう。

◉ポップガード
「ポップガード」とは、録音をする際に口とマイクの間に設置するアイテムで、材質は金属や布などが多く、様々な形状のものがあります。ポップガードを使用することにより、マイクに直接強い息が当たることを防ぎ、「ポップノイズ」や「フカレ」と呼ばれる雑音の発生を防ぐことができます。
様々なタイプがありますが、マイクスタンドに設置でき、セッティングの自由度が高いグースネック付きのモデルがオススメで、プロの現場でもよく使われています。

◉オーディオインターフェイス
歌をパソコンにインストールしてあるDAWソフトに録音する際、必須なのが「オーディオインターフェイス」です。
その役割は、アナログの信号をデジタルに変換し、DAWソフトに送ることにあります。多くの製品にはマイクプリ(アンプ)が搭載されており、マイクの微細な信号を増幅することで、十分な音量で録音することができます。

◉ショックマウント
コンデンサーマイクは非常に感度が高いため、繊細な音が録れる反面、ノイズなどを拾いやすいという性質があります。そのノイズの伝達を防ぐために便利なツールのひとつが「ショックマウント」です。これはゴムなどの効果によってマイク自体に振動が伝わることを防止し、リズムを取っている足音など、主に床からマイクスタンドを伝わってくるノイズを軽減します。

◉マイクスタンド
マイクで録音する際、しっかりと安定した「マイクスタンド」を使用することにより、床からの振動の伝達を軽減できる他、マイクと口との距離感を常に一定に保つことができます。また、リフレクションフィルターやポップガードも取り付けられます。

◉マイクケーブル
マイクで録音する際に必ず必要になるのが、マイクと各種機材を接続するケーブルで、通常「XLR端子」という端子を持つ「マイクケーブル」が使われます。あまりに長いものは取り回しがしにくく、音質劣化の原因にもなるので、宅録では3〜7mくらいのものを使いましょう。
 

 

この記事の画像一覧

(全6枚) 大きなサイズで見る。

関連する記事

関連する記事

PAGE TOP