3月16日開催

斉藤和義、「ビクターロック祭り2019」ライブレポート!(BARK STAGE)

斉藤和義、「ビクターロック祭り2019」ライブレポート!(BARK STAGE)

2019/03/17


斉藤和義 斉藤和義

 

ピンスポットが当たるステージにアコースティック・ギターを提げて登場した斉藤和義。今日は弾き語りでのパフォーマンスだ。「イェーイ」とつぶやくと、「ちょっと声出ししてもいいでしょうか?」と、大ヒット映画『ボヘミアン・ラプソディ』にあやかってフレディ・マーキュリーよろしく「エーオ!」のコール&レスポンスをやってみせる。フロアもそれに応えて大声を張り上げて大盛り上がりだ。というかせっちゃん、「エーロ!」って発音している。たぶん、いや絶対わざと。そしてギターをかき鳴らして歌い始めたのは「やさしくなりたい」。個人的にこういう「大舞台でたったひとりギターを弾いて歌う」というライヴが大好きなのだが、それはもう丸裸といっていいくらいにそのアーティストの本質が顕わになるからだ。この人の場合はアコギと歌だけで思いっきりロックンロールが鳴ってしまう。レオパード柄のシャツが似合っているぜ。

と思っていたら2曲目に歌われたのは《思い出してごらんよ あの日のロックンロール》という歌詞が出てくる「Are you ready?」。渋い選曲。でも最高だ。目をつむってミュートさせたコードをかき鳴らす斉藤和義に熱視線が注がれる。「なんか、ひとりは寂しいです。盛り上げてね」という言葉に拍手が起き、「ずっと好きだった」へ。ギターソロを弾いて「幕張!」と叫ぶ。続いてドラマ主題歌としてリリースされた新曲「アレ」を披露。音源ではリズムマシンを駆使したちょっとレトロなビートが印象的なこの曲だが、こうしてギター1本になると、緊張感のあるコードに乗せて放たれる切れ味の鋭い言葉の数々によって曲のテーマがぐっと強調される感じがある。

ここでがらっと雰囲気を変えて、楽しげな手拍子の中で歌われたのは「歩いて帰ろう」。さらに美しいアルペジオから「歌うたいのバラッド」へとつなげていく。BARK STAGEに集まった多くの人が固唾を呑んでその歌に耳を傾けているのが伝わってくる。歌い終えた斉藤に降り注ぐ万雷の拍手。そこにとぼけた声で「ありがとねぇ」と返すのが彼らしい。そして4月からの弾き語りツアーを告知したあと、ラストはこれまた名曲「空に星が綺麗」をシンプルに。「ありがとう、またね?」。小さくピースサインをして帰っていきました。

 [Text by小川智宏]
写真:BARK STAGE:Rui Hashimoto(SOUND SHOOTER)

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