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ピアノアレンジの基本テク4
(音の長さとベロシティ実践編)

ピアノアレンジの基本テク4(音の長さとベロシティ実践編)

2015/10/23




 「ピアノアレンジの基本テク」第4回です。今回は、音の長さとベロシティについての実践編です。Cubaseの鉛筆ツールを使って打ち込む際に、今回の内容を知っておいていただければ、生演奏のシュミレーションが簡単にできるようになります。ピアニストが演奏MIDI情報はどのように記録されるのかを知っていただくことで、より実践的なスキルとして身につけていきましょう。

 

生演奏によるタイミングのズレ

 生演奏ではメトロノームを聞きながら演奏しても、グリッドに対してぴったりと録音できるプレイヤーはなかなかいません。発音タイミングが若干前後します。そのタイミングのズレが、生演奏らしさであるとも言えます(図1)。
 

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図1

 

 ある程度鍵盤が弾ける方は、リアルタイムでMIDI録音した後、感度指定クオンタイズをかけて、極端なズレを修正しましょう。この際、100%のクオンタイズをかけてしまっては、せっかくの生演奏らしさが失われてしまいます。(図2のiQモードで調整します。)
 

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図2


 

 もちろん、鉛筆ツールで鍵盤パートを打ち込む場合も、同様のタイミングのズレを簡単に編集することができます。この場合はクオンタイズのランダム化を使います(図3のランダム化のTick数でばらつきの程度を決めます)。
 

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図3


 これらのクオンタイズ機能を使って、生演奏らしくMIDIノートの発音タイミングを編集しましょう。


 

音の長さ

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図4
 

 実際に鍵盤を演奏すると、鍵盤の移動によって音と音はきれいに繋がりません(図4のMIDIノート参照)。これだと滑らかな音の繋がりにはなりませんので、サスティンペダルを使用して、音の長さを充分に保ちます。

 鉛筆ツールで打ち込む際は、MIDIノートを次の音までしっかりと伸ばすことができるので、サスティンペダルのパラメータ(CC64)を打ち込むのを忘れてしまいがちですが、サスティンペダルに対応したソフトシンセも多くありますので、よりに自然な演奏になるようサスティンのパラメータも打ち込むよう心がけましょう。



 

ベロシティ

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図5

 一般的なソフトシンセはベロシティ「80」あたりが力を抜いた自然な演奏音に聴こえるので、そこから生演奏らしくベロシティの値をばらけさせていけばいいと思います。細かい作業ですが、この編集を行うと、より生演奏らしさが上がるのでぜひ頑張って打ち込んでいただきたい所です。動画ではベロシティーをばらけさせる方法として、Cubaseのロジカルエディターを紹介しています。
 

/図6


 

 Cubase8 proにはプリセットとしてあらかじめ「60~100の間でベロシティをランダム化する」というロジカルプリセットがあります。このプリセットを使えば簡単にベロシティをばらけさせることが可能です。プリセットをカスタマイズして、「60~80」の間でベロシティをランダム化などを作っても良いかもしれませんね。

 また、1音1音丁寧に演奏しているところをイメージしてベロシティを編集していく方法もあります。時間はかかりますが、表情豊かな演奏にするには丁寧にベロシティを編集してあげましょう。「ランダム化でばらけさせてから、細かな部分を丁寧に編集」というのがベロシティ編集のオススメ方法です。



 


記事提供:スリープフリークス

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