祝・結成20周年!! 死霊軍団完全覚醒!!

THE SLUT BANKS『ROXY BABY』インタビュー

THE SLUT BANKS『ROXY BABY』インタビュー

2016/04/20


バンド結成20周年にして、再メジャーデビューをはたしたTHE SLUT BANKS。彼らがニューアルバム『ROXY BABY』をリリースした。本作はロックンロール、ハードロック、パンク、ヘヴィロックといった様々な音楽要素を取り入れ、バンドの懐の深さを感じさせてくれる、まさに渾身の1枚と言っても過言ではないだろう。ここではメンバー4人を迎えて、アルバムレコーディングのエピソードや曲作りなどについて語ってもらった。
取材:橋本周大(編集部)

「ROCK」よりも「ROXY」の方がちょっとエロく見えるんだよね(by DUCK-LEE)

──再メジャーデビュー作品ということで、まずは今の心境からお聞かせください。

DUCK-LEE:ファンのみんなに “再デビューできて良かった!” って喜んでもらえるように頑張ろうと思いました。

TUSK:バンドはずっと活動してきたし、もちろんアルバムも出してきたんです。でも、レコード会社から話を頂いて、20周年というのも重なっていい作品になるなと。

ACE DRIVER:僕はもう新参者なので(笑)。楽しくレコーディングしていい作品が出来ましたね。

カネタク:僕も新参者なんですけど。個人としては初のメジャー流通なので、単純に嬉しいです。

──カネタクさんは加入前、THE SLUT BANKSのことはご存知だったのですか?

カネタク:実は全然知らなかったんです。偶然戸城さんに出会って、丁稚奉公というか弟子入りした感じです。

DUCK-LEE:前のドラムがカネタクにドラムを教えてたんです。ある時、彼が参加できなくて “いいドラムいるよ” って紹介してもらったのよ。最初、メガネかけて大人しそうな風貌で “なんだこいつ? お前叩けんの?” って思ってたんだけど、結構上手くて。そこからの流れで今に至ります。

──それでは、本作のコンセプトについて教えてください。

DUCK-LEE:“バンドだからバンドっぽい感じにできたらいいな” っていうことだけかな。正直、別に売れたいと思って売れる曲が書けるわけではないじゃないですか。そういうことじゃなくて長いことバンドをやってるから、 “この曲はバンドで作ったんだな” って音が出来ればいいかなと。

──ACE DRIVERさんは今回レコーディングに参加されていかがでしたか?

ACE DRIVER:僕はTHE SLUT BANKSとして初めてのアルバムレコーディングだったんです。でも戸城さん(DUCK-LEE)とは別のバンドで結構長い間一緒にやっていたので、まぁいつもの感じというか。

DUCK-LEE:みんなそれぞれ付き合いが長いから、いつもの感じだよね(笑)。

ACE DRIVER:でもTUSKとは初めてだよね。昔から存在は知っていたんだけど。

TUSK:そうだね、バンドを一緒にやるのは初めて。丈朋(ACE DRIVER)が戸城さんとやっていたThe DUST'N'BONEZはどれぐらいやってたっけ? 5年ぐらい?

ACE DRIVER:いや、もっとやってる。7年ぐらい。

DUCK-LEE:そんなやってないよ。

ACE DRIVER:でも、僕のバンド歴の中で戸城さんと一緒にバンドやってるのが一番長いです。なので、今回もすんなりできましたね。僕は1年ぐらいバンドをやっていない時期はあったんですけど、ブランクを感じることなく楽しくレコーディングできました。

カネタク:僕はTHE SLUT BANKSのアルバムレコーディングに参加するのは3枚目になるんですけど、だいぶ勝手がわかってきて、よりバンドっぽく録れたんじゃないかなと。今までは何となくの雰囲気があった中でやっていたんですが、しっかり4人で作れたかなって。

TUSK:カネタクは自己主張も増えたよね。

DUCK-LEE:でも、トラックダウンの時に、俺がエンジニアの人と “あぁでもない、こうでもない” ってやりとりをして、最終的にみんなでチェックを兼ねて曲を聴いてたら、カネタクが “俺の太鼓が聴こえない”って文句を言い始めて。 それでかき回されて、 “なんだあいつ余計なこと言いやがって!”って。せっかく綺麗にまとまったのに、イラっとくることが数回ありましたね(笑)。

カネタク:一意見として言ったんですよ(笑)。よくある痴話喧嘩です。

──そうなんですね。そういった曲は何曲かあったのですか?

DUCK-LEE:2~3曲ありましたね。ただ、俺がバンドの力関係で “やっぱダメ、もとに戻して!” って言いました。

TUSK:でも俺は、カネタクがそうやってバンバン意見を言うのはいいことだと思うから大賛成なんですよね。だから、ここ何年かはガツッとしたリズム隊の親子関係みたいなバランスが上手く取れてますし。

──アルバムのタイトルが発売前に変更されましたが、どういった理由があったのでしょうか?

DUCK-LEE:最初は、タイトルが思い浮かばないから収録曲にもある『ROCK BABY』にしようかなって思ってたんです。でも、たまたまテレビを見ていたら、僕が好きなブライアン・フェリーっていう人の特集をやってて。その人は、Roxy Musicというバンドをやっていたんですが、字面にしたらスゴいカッコ良くて。 “なんか似てるし、いいじゃん”って思って『ROXY BABY』に変えました。

ACE DRIVER:そういうことだったんですね、初耳(笑)。

DUCK-LEE:アルバムのジャケットをデザインした時に、「X(エックス)」が入るとカッコいいわけよ。「ROCK」って書くよりもちょっとエロく見えるんだよね。

ACE DRIVER:僕はロサンゼルスにあるライブハウス「ロキシー・シアター」に由来しているんだと思ってました。

DUCK-LEE:あぁそういう意味も含まれてるよね。ロキシーミュージックも「ロキシー・シアター」に由来してるみたいだし。

──TUSKさんはDUCK-LEEさんからアルバムのタイトルを聞いた時の印象はいかがでしたか?

TUSK:タイトルはいつも戸城さんが決めてて、ドーンといくつか持ってくるんですよ。今回、急遽変わったのも “あぁ色々とこだわっているんだな” って思いました。

DUCK-LEE:実は、近年出したアルバムのタイトルが『チクロ』、『ロマンス』、『Swingin' Slow』と偶然しりとりになってるんですよ。これは知り合いのカメラマンに指摘されて気づいたんですけどね。なので、そのしりとりに引っ掛けたいってとこもあったんだよ(笑)。
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『ROXY BABY』

¥3,000(税抜)
CD:KICS-3359
KING RECORDS


01.I WAIT
02.ROCK BABY
03.あの娘行方不明
04.ノイローゼ
05.デコレーションBABY
06.雨に打たれたとでも思へ
07.GAIN AGAIN


08.CLASH OVER ME
09.煙の中で
10.裸の行列
11.戦場のシンデレラ
12.キラーマン
13.夢中よ甦れ
14.MY STREET

LIVE

「ザ・スラットバンクス結成20周年メジャー返り咲き全国ツアー2016」
●4/22(金)名古屋CLUB UPSET
●4/23(土)南堀江Knave
●4/24(日)心斎橋KING COBRA
●5/14(土)宇都宮KENT
●5/15(日)仙台FLYING SON
●5/21(土)秋葉原CLUB GOODMAN
●5/22(日)稲毛K’S DREAM
●5/29(日)名古屋sunset BLUE (死霊半去勢Ver.)
●5/31(火)長崎DRUM Be-7
●6/2(木)福岡THE Voodoo Lounge (死霊半去勢Ver.)
●6/3(金)福岡DRUM SON
●6/4(土)出雲APOLLO
●6/5(日)広島SUMATRA TIGER (死霊半去勢Ver.)
●6/8(水)広島SECOND CLUTCH
●6/9(木)岡山Desperado
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●6/12(日)金沢vanvanV4
●6/13(月)長野J
●6/17(金)札幌Crazy Monkey
●6/18(土)札幌Crazy Monkey
●6/19(日)札幌SUSUKINO 810
●7/16(土)吉祥寺ROCK JOINT GB
●7/17(日)吉祥寺ROCK JOINT GB

THE SLUT BANKS(ザ・スラットバンクス)

1996年結成、オリジナルメンバーはTUSK(Vo)<板谷祐 ex.ZI:KILL,CRAZE>、DR SKELTON(G)<横関敦 ex.筋肉少女帯>、DUCK-LEE(B)<戸城憲夫 ex.ZIGGY>、SMOKIN STAR(D)<新見俊宏 ex.BOWWOW>という日本ロック界の猛者四士。1997年にメジャーデビュー、2000年に惜しまれながら解散するも、2007年に復活し現在も精力的にリリース、ツアーを実施中。
現在のメンバーは、TUSK(Vo)、ACE DRIVER(G)、DUCK-LEE(B)、カネタク(D)の4人。

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