一方の「NOVUS NV10」は、河合楽器製作所の創立90周年記念モデルで、2017年4 月にドイツ・フランクフルトで開催された「Musikmesse」に参考出展され、話題を呼んだ。

アクションはカワイ・グランドピアノに搭載しているウルトラ・レスポンシブ・アクションⅡをベースに開発。打鍵によりハンマーが跳ね上がり、発音するNV10 の鍵盤機構にはピアノメーカーの技術が集約されている。パーツには、最先端素材のカーボンファイバー入りABS 樹脂を使用し、優れた連打性、高い弱音コントロール性を備え、演奏者の高度な要求に応える事が可能。さらに、ハンマーの動きをより正確に検知する非接触型光センサーを搭載し、鍵盤タッチに影響をおよぼさないメカニズムで設計されている。また、グランドピアノ同様88 鍵で異なるハンマーの重さ、ダンパー機構を搭載しダンパーペダルによるタッチ感の違いも再現。

カワイのフルコンサートピアノ「SK-E」Xのすべての鍵盤をマルチチャンネルでサンプリング、88鍵盤全体をモデリングしてピアノ特有の響きを創り出す新たな技術と融合することにより、グランドピアノが持つ「演奏の心地よさ」「優れた音のレスポンス」が特徴。音色としては、数々のコンクールで高い評価を得ているコンサートグランドピアノ「SK-EX」をはじめ「SK-5」「EX」の3種のカワイ・グランド・ピアノ音を内蔵している。

さらに今回、オンキヨーとの技術提携により、ハイクラスオーディオ機器と同じ技術を採用。音の解像度を上げる技術（ 1-bit processing）、ノイズ低減回路（DIDRCFilter）、ヘッドホン音質を向上させるアンプ（Spectra Module）、スピーカーの音質を向上させるパワーアンプ（Premium Amps）を搭載。これによち原音へ忠実に近づいたピュアな音を可能にしている。

また、デジタルピアノ特有のスイッチ類を廃し、液晶カラータッチパネルを本体左側に搭載。豊富な機能をタッチ、スワイプなどスマートフォン感覚で操作することができのもポイントだ。

発売は10月6日を予定しており、価格は￥900,000（税抜）。
 

主な特徴

・グランドピアノアクション
・ダンパー機構搭載
・コンサートピアノ「S K – E X」の音・響きを再現する新音源
・オンキヨーテクノロジーが実現する高音質再生
・液晶カラータッチパネル搭載
 

主な仕様

鍵盤：88鍵木製鍵盤　グランドピアノアクション　88グレード専用ハンマー　　ダンパー機構付
鍵盤センサー：GP-IHSS非接触型光センサーシステム
音源：SK-EXレンダリング
最大同時発音数：256音
ディスプレイ：800 × 480dot カラータッチ液晶ディスプレイ
レッスン：全377曲（練習曲357曲　指のトレーニング20曲）
メトロノーム：1/4、2/4、3/4、4/4、5/4、3/8、6/8、7/8、9/8、12/8拍子　リズム100種類
内部レコーダー：ピアノ選択時：1パート×3ソング　10分/曲
サウンド選択時：2パート×10ソング、総記憶音数　約90,000音
USBレコーダー：再生：MP3（ビットレート：8k 〜 320bps,
サンプリング周波数：44.1kHz、48kHz、32kHz）、
WAV（44,1kHz、16bit）、SMF,KSO（内部ソングファイル）
無線接続：Bluetooth®Audio　、Bluetooth®MIDI
ヘッドホン機能：スペイシャルヘッドホンサウンド、ヘッドホンタイプ、ヘッドホン音量
機能：コンサートチューナー、デュアル、スプリット、4ハンズ（連弾演奏）、
トーンコントロール　他
ペダル：ダンパー（ハーフペダル対応）、ソフト、ソステヌート
譜面台：可倒式（角度調整機能：6段階）
出力：135W(45W×3)
スピーカー：16cm×1、10cm×4、ドーム×2（ドームツィーター）
寸法・重量：W148×D64.5×H92.5（cm）セットアップ時
ただし譜面台を倒した状態：127kg

なお、当日はピアニストの圓谷綾乃さんが登場し、「A-9150(S)」と「NOVUS NV10」によるアンサンブル演奏も披露された。オケを「A-9150」、オンキヨーのリファレンスCDプレーヤー「C-7000R」、スピーカーのScepterシリーズ「SC-3（スペシャルエディション）」で流し、圓谷さんが「NOVUS NV10」を演奏。ちなみに、楽曲はSergei Rachmaninoff「Piano Concerto No.2, Op.18（Allegro scherzando）」。

詳しくは動画をチェック。