パソコンを利用したデスクトップ・オーディオの登場とスマートフォンを介した音楽の楽しみ方が広がってきたことによって、自宅での音楽リスニングスタイルは大きく変化した。専用のオーディオルームを用意する必要もなく、自分のデスクなど、パーソナルな環境でも音楽を存分に楽しめるようになったのだ。しかしながら、それなりの音質を求めようとしたとたん、大柄なスピーカーやアンプ、プレーヤーを導入する必要があったりと、スペース効率を重視したいデスクトップ環境ではジレンマが生じやすかった。そんなデスクトップ・オーディオ環境に、救世主ともいうべき革新的な製品が登場した。それが、JVCの超コンパクトコンポーネントシステム、ウッドコーンスピーカー搭載の「EX-NW1」だ。


この製品を実際に目にすると、その大きさ（小ささ？）に誰もが驚くはず。台座を除いたスピーカー本体のサイズは何と幅58mm × 高さ90mm と名刺とほぼ同じ大きさで、台座を加えても高さ131mm × 奥行110mmしかない。これならどんな場所にも設置できそうな超小型サイズだ。いっぽう本体ユニットも幅110mm × 高さ51mm × 奥行182mmと、外付けHDDケースの奥行きをさらに短くした大きさとなっている。この大きさは、スペースの確保が難しいデスクトップにとって、理想的ともいえるサイズだ。

「EX-NW1」がこのサイズを実現するに至った経緯には、いくつかのポイントがある。それは、音楽のリスニングスタイルの変化が大きく関わっている。既存のミニコンポといえば、CDが聴け、ラジオが聴け、デスクトップなのでPCとの接続をプラスしました、といったイメージが強い。しかし「EX-NW1」では、ダウンロード配信やストリーミング配信、CDリッピングなどが主となってきつつある現在のオーディオリスニング環境を踏まえ、CDドライブを不採用とし、PCやスマートフォンとの接続をメインに据えている。故に、デジタル入力はパソコンやスマートフォンとデジタル接続できるMicro USBや光デジタルに加えてワイヤレスで音楽を楽しめるBluetoothも用意。

様々なフォーマットのデジタル音源に対応し、WAV／FLACでは192kHz／24ビットのハイレゾ音源も再生できる。もちろんアナログ入力端子も装備。 さらに、ヘッドホン出力も用意されている点もありがたい。夜中など、音が出せないときなどには、愛用のヘッドホンなどで音量を気にすることなく存分に楽しむこともできる。