ライブ演奏にオススメのワイヤレスシステム(ボーカル用)

【レビュー】オーディオテクニカ「ATW-1102」

【レビュー】オーディオテクニカ「ATW-1102」

2017/06/14


スッキリした低域と伸びやかな高域を持ったヌケのいい音が持ち味

オーディオテクニカ
ATW-1102 

¥38,000
問:㈱オーディオテクニカ
フリーダイヤル:0120-773-417
https://www.audio-technica.co.jp/



 

他の機種と比べてマイクが細めなので、ワイヤレス初心者の方や小さい女性でも持ちやすいですね。それと珍しくマイク本体に模様が入っていて、個性的なルックスだと思いました。電源を入れれば使えるチャンネルを自動で探して接続してくれるので、余計な設定がいりません。ちなみに、デジタルのワイヤレスでよく使われる2.4GHz帯の電波は、Wi-FiやBluetooth、無線LANや電子レンジなどにも使用されていて干渉する場合があるので、レシーバーをトランスミッターの近くに置くのがオススメです。
音の傾向としては、他のモデルと比較すると低音がスッキリしていて、ハイがよく伸びるのでヌケが非常にいいです。マイクを最大8本まで同時に接続して使うことができるんですけど、ローが控えめな分、余計な低域が干渉し合って音場がゴワつくことがないので、ワイヤレスマイクを複数使ってステージに立つ時には、それが大きなメリットになると思います。高域の質感にこだわる人や、女性ボーカルとの相性がいいですね。

【製品概要】
最大8chの同時使用が可能なハンドヘルドマイク「ATW-T1002J」と、コンパクトなレシーバー「ATW-R1100J」によるモデルだ。レシーバーとマイクの内部に搭載された2本のアンテナが、常に条件のいい方を探して電波を受信するため、安定した動作を実現している。自動設定機能により、チャンネル設定が不要なのもうれしい。

【SPEC】
《送信機》●重量:約280g ●外形寸法:約φ50×254.8mm
《受信機》●重量:約290g ●外形寸法: 約46.2(H)×190(W)×128.5(D)mm


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エンジニア
永瀬晃司

1984年生まれ。フリーの音響エンジニアを経て、2011年に株式会社イーストサウンドに入社。同社が経営するライブハウス、「Live House Hearts」にてチーフエンジニアを務めている。現在はツアーを行なうバンドへの同行や野外フェスの仕事など、音楽関係全般のエンジニアとして活躍している。

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ライブハウス
西川口 Live House HEARTS

今回の試奏は東京の西川口にある「Live House Hearts」にて行なわれた。天井高4mの広々としたホールに加え、カフェのような居心地のいいラウンジも用意されているなど、快適な空間作りが印象的だ

【試奏環境】
今回は、各モデルの受信機をステージ上に設置して、フロア側でお客さんに聴かせるためのハウススピーカーと、プレイヤーが耳にするステージ上のシンプルなモニタースピーカーの両方でマイクの特性をチェックしています。
普段のマイクはシュアSM58を使っているので、そのサウンドを基準にハイやミッド、ローの出方をチェックしました。ちなみにその際、「チェック、ワンツー、ハロー」という言葉を連続してしゃべると、すべての母音と特徴的な子音が含まるので、音の特性が正確に判断できます。
また、ワイヤレスマイクは下部の電池ケース部分に送信機が入っているので、電波の感度が変わらないように、そこを手で持たないように気を付けることも大切です。

【試奏したモデル】
AKG「WMS40 PRO MINI VOCAL SET」
オーディオテクニカ「ATW-1102」
サムソン・オーディオ「Concert 99 Handheld」
シュア「SVX24/PG58」
Line 6「XD-V55 Handheld」

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