音に暖かみがありながらスピード感もある真空管マイク

いかにも「真空管タイプのコンデンサーマイク」という、ごっつい感じのマイクですね。低域から高域までフラットというより、いい意味で中高域に特徴が寄っていて、今回録ったアコギやボーカルにすごくマッチしました。

真空管のマイクは一般的にはあまりスピード感がないんですが、本機はすごく速く音が立ちますね。サウンドに暖かみもあるんですが、どちらかと言うとグンッとした太さが感じられます。低域のふくよかな感じもちゃんと出ていて、これが太さにつながっているのだと思いました。ボーカルに使えば中高域がバッチリ出るので、最近のアニソンやJ-POPみたいに、楽器やトラックがたくさん入っているミックスの中でもヌケてくる音で録れますよ。太さと存在感を両立した、とてもまとまりのあるマイクだと思います。

全体的なバランスがいいので、ボーカルとアコギだけではなく、ピアノや弦楽器のアンサンブル、管楽器、ドラムのオーバーヘッドやアンビエントに使ってもいいでしょう。指向性が、無指向性から双指向性まで全部で9種類も選択できるので、色々なレコーディングの場面で適切な音で録音できると思います。

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