動画投稿サイトから人気に火がついた実力派シンガー
+α/あるふぁきゅん。『aβ叫喚』インタビュー
+α/あるふぁきゅん。『aβ叫喚』インタビュー
2016/01/25
パワフルなロックからソウルフルな楽曲まで、様々な声色と規格外の歌唱力で歌い上げる“+α/あるふぁきゅん。” 動画投稿サイトにアップされた関連動画の総再生回数は1,500万回を超え、twitterのフォロワー数も10万人を超える。そんな彼女が待望の2ndアルバム『aβ叫喚』をリリースする。ここでは、収録曲のレコーディング方法や参加した作曲家さんとのやり取り、アニメーション(絵)を自身のモチーフにしている理由などについて聞いてみた。このインタビュー記事を読みながら、ぜひともニューアルバムを楽しんでみてもらいたい!
取材:東 哲哉(編集部)
私にとっては“歌ってみた動画”自体が作品であり、宣伝材料でもある。なので手が抜けない。
──今回のアルバムの収録曲はどのように決めたのですか?
+α/あるふぁきゅん。:1stのときは私も初めてだったので、慎重に大人たちと選んだのですが、今回は私も少し慣れたというのもあって。なので自分でも候補を出して、それをもとにアルバム制作チームと話し合って決めました。
──自分からお願いしたいと思った作家さんはどなたですか?
+α/あるふぁきゅん。:オリジナル曲(5曲)に関して言えば、Neruさんですね。Neruさんには1stでもお世話になっていますし、自分の中では間違いない人という意識もありまして。実は、Neruさん以外の作曲家さんは今回が初めてなんです。だから正直不安なところもあって。自分から積極的に声をかけられたわけではないですけど、出来上がってきた曲を聴いてとっても良かったので、今後も機会があればぜひお願いしたいなと思っています。
──作曲家さんに曲をオーダーするときは、どのようなやり取りがあるのですか?
+α/あるふぁきゅん。:何となくイメージは伝えるのですが、細かく決めるとその人の才能というか、カラーを潰しちゃう可能性もあると思っていて。なので、まずは“私が歌います”そして“あまり明るくない方がいいです”とか、“ちょっと陰があるようにしてください”とか。色で言うと“灰色”みたいな感じでとか、ざっくりとしたイメージを伝えて作っていただく感じです。
──例えば、2曲目の「ECHO」を手掛けたCrusher-Pさんとのやり取りは?
+α/あるふぁきゅん。:この曲に関してはもともとニコニコ動画にボカロ曲として上がっていた曲なんです。だから、ある意味誰でも歌うことができる状態なんですね。で、私も良い曲だなと思って歌ってみたら反響もあって。その流れでセカンドアルバムにも入れたいなということで。交渉に関しては、そのときのディレクターさんがやってくれました。
──アルバムに収録することが決定した後でもう一度レコーディングし直しているのですか?
+α/あるふぁきゅん。:録り直してないです。もともとニコニコ動画にアップするためにレコーディングしたものです。
──相当のクオリティで最初にニコニコ動画にアップしているのですね。
+α/あるふぁきゅん。:はい。そもそも“歌ってみた動画”というのは、趣味で歌っている方はそれほど凝らないと思うんですけど、私みたいな活動をしている人にとっては“歌ってみた動画”自体が作品であり、宣伝材料でもあるので。なので手が抜けないです。この一発が勝負というか。
──レコーディングは、メーカーが用意したスタジオなどで行なっているということですか?
+α/あるふぁきゅん。:そうです。アルバムに入れても良いクオリティを目指して最初から録ります。もちろん、1stアルバムの前とかはスタジオで録ってませんけど、1stアルバム以降は、2ndに向けてかっこ良く録ろうという意識で最初からスタジオでレコーディングしています。
──なるほど。では、「しんでしまうとはなさけない! with クプラ」に関してはどのようにレコーディングされたのでしょうか?
+α/あるふぁきゅん。:実はニコニコ動画にアップされている原曲とは全然歌詞が違うんですよ。本当はもっとしっかりしたまともでカッコいい曲で(笑)。クプラって、ニコニコ動画の中では“ネタいて”と呼ばれていて。要はお笑いっぽいネタを歌う人という意味なんですけど。で、この「しんでしまうとはなさけない!」を作った作曲家のじーざすPさんに、“相当めちゃくちゃになっちゃうと思うんですけどやっていいですか?”って聞いてみたら、わかりましたってOKが出て。それからクプラが書いた台本に私が茶々を入れたりしながら歌詞を完成させて、最終的に別々に録音していきました。具体的にはクプラが最初にお手本になる仮歌を入れて、それを聴いて私が本ちゃんをレコーディングして、またクプラが本ちゃんを録るみたいな流れですね。
──ボカロ曲以外のオリジナル曲も、作曲家さんから渡される曲には仮歌が入っているのでしょうか?
+α/あるふぁきゅん。:1人だけ違うんですけど、基本的にはボーカロイドで歌った仮歌が入ってますね。
──やり取りで特に印象に残っている作曲家さんはいますか?
+α/あるふぁきゅん。:8曲目「ガール&ラグドール」のGom(HoneyWorks)さんですかね。Gomさんはレコーディングもしていただいて、いつもの私のレコーディングとは違くて勉強になりました。レコーディングって、歌う側の気持ちとしては“きっちり上手に歌わなきゃ”という意識がどうしても強くなるんですけど、Gomさんにはきっちり歌うのはもちろん“ニュアンスを大事に”ということを言われて。言葉の端々でどういうニュアンスにすると感情が伝わりやすいかとか、そういうことの重要性に気付かされました。
──この曲に関しては何度もテイクを重ねたのですか?
+α/あるふぁきゅん。:そうですね。結構録り直しましたね。普段はそんなに多く録り直しはしないんですけど。
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