誰でも簡単に取り付けられる!
アコギ録音に最適なアーランドのコンタクトマイク「EAP System」活用ガイド
アコギ録音に最適なアーランドのコンタクトマイク「EAP System」活用ガイド
2023/04/03
オタリテックが代理店を務めるスウェーデンのEhrlund Microphones(アーランド・マイクロフォンズ)から誰でも簡単にアコギの録音が行えるコンタクトマイク「EAP System」がリリースされました。ここでは「EAP System」に含まれる各製品とその活用法について紹介していきたいと思います。アコギの音を高音質にDAWソフトにレコーディングしたい人は必見のアイテムです!
文:編集部 撮影:土田 紘 協力:野村大輔
(※本記事はプロモーションを含みます)
アーランド・マイクロホンズの特徴
アーランド・マイクロホンズは「EHR-M」や「EHR-T」といったプロフェッショナルなコンデンサーマイクを多数開発しているメーカーで、音をキャプチャーするダイヤフラムが「三角形」(トライアングル・カプセル・メンブレンと呼ばれる特許技術)という特徴があります。「EAP System」のサウンドを語る上で、まずはここは外せない重要なポイントとなります!
「EAP System」とは!?
「EAP System」は、リニアコンタクトマイク「EAP-Pickup」とプリアンプの「EAP-Preamp」または「EAP-PrePhantom」を組み合わせて使用するセット商品です。そして、「EAP-Pickup」と「EAP-Preamp」のセットは「EAP System TRS」、「EAP-Pickup」と「EAP-PrePhantom」のセットは「EAP System XLR」という製品名になります。
まずは、それぞれ単体での製品の特徴を見ていきましょう。
◉「EAP-Pickup」
(リニアコンタクトマイクロホン)
価格:オープンプライス<市場想定価格(税抜き)¥36,000前後>
「EAP-Pickup」は、ギター、ヴァイオリン、コントラバス、パーカッションなど、弦楽器や振動/共鳴をする楽器に取り付けて使うリニアコンタクトマイクです。マイクとなる「三角形」のピックアップは接着パテで好きな場所に取り付けることが可能で、収音した信号をプリアンプで増幅することで、高音質なレコーディングが行なえます。ケーブルの長さは150cm、 ピックアップ重量は4gm、 ケーブルを含む総重量は42gmと軽量で、100%防水仕様となっています。
◉「EAP-Preamp」
(9V電池で使用可能なプリアンプ)
価格:オープンプライス<市場想定価格(税抜き)¥42,000前後>
「EAP System TRS」の価格:オープンプライス<市場想定価格(税抜き)¥65,000前後>
「EAP-Preamp」は、極めてノイズの少ない9V電池で駆動するプリアンプです。600時間の長寿命かつ出力ケーブルを抜くと自動的に接続が切れる優れもので、本体にはボリューム・コントロール、ハイ/ローレベル・スイッチ、フェイズ・スイッチが付いています。「EAP -Pickup」と組み合わせた「EAP System TRS」は、特に宅録環境で使うにはもってこいのパッケージと言えます。
◉「EAP-PrePhantom」
(ミキサー/DIから電源を供給するタイプのプリアンプ)
価格:オープンプライス<市場想定価格(税抜き)¥42,000前後>
「EAP System XLR」の価格:オープンプライス<市場想定価格(税抜き)¥65,000前後>
「EAP-PrePhantom」は、ミキサーやDI、アンプから48Vの電源を供給して使うタイプのプリアンプです。電池駆動の「EAP-Preamp」と比べ、さらに優れたS/N比(ノイズが少ない)と高い出力信号が得られるのが特徴で「EAP-Preamp」同様、本体にはボリュームコントロール、ハイ/ローレベルスイッチ、ライブパフォーマンス時の音響フィードバックを避けるためのフェイズスイッチが用意されています。
「EAP System」セットアップ手順
続いて、実際に「EAP System」を使ってアコギの音をDAWソフトにレコーディングする流れを紹介します。
手順① ピックアップをアコギに取り付ける
最初に付属のパティ(粘着素材)から1つを切り取って、ピックアップ底面のコーナーに付着させます(Ehrlundロゴのない方に付着させる)。
そして、アコギのボディに好きな部分に取り付けます。ここでは、アコギのブリッジに取り付けてみました。
手順② ピックアップをプリアンプの入力ジャックに接続する
次にピックアップをプリアンプの入力ジャックに接続しましょう。
手順③ プリアンプからの出力ジャックをオーディオインターフェイスに接続する
▲「EAP-Preamp」の場合
▲「EAP-PrePhantom」の場合
続いて、プリアンプからの出力ジャックをオーディオインターフェイスに接続します。「EAP-Preamp」の場合は通常のTRSケーブル、「EAP-PrePhantom」の場合は、XLRケーブルでつなぎます。
手順④ プリアンプをオンにする
▲「EAP-Preamp」の場合
▲「EAP-PrePhantom」の場合
「EAP-Preamp」は「OUTPUT」とラベルされたジャックにケーブルが接続されると自動的にオンになります。「EAP-PrePhantom」は、オーディオインターフェイス側で「+48Vファントム電源」をオンにすると電源が供給されます。
手順⑤ ボリュームノブを最大にする
プリアンプのボリュームを上げて、必要に応じてオーディオインターフェイスの入力ゲインで音量を調整します。
手順⑥ レコーディング開始
これで準備完了です。あとは演奏をDAWソフトにレコーディングしていくだけです。
製品を試奏してみた感想
最後に、今回の企画に協力して頂いたギタリストの野村大輔さんに「EAP System」の印象とピックアップを取り付ける位置などについて聞いてみました。
──「EAP System」を使ってみた印象はいかがでしたか?
音を出した時にまず驚くのが、コンデンサーマイクで録音しているような空気感や質感がしっかりとしている点です。低音から高音までの帯域も十分広く、生々しいサウンドが楽しめました。ボディに貼り付けるスタイルから、コンタクトピエゾのようなサウンドをイメージしていましたが、全く逆で、アコギ本来の質感が楽しめるサウンドに仕上がっていました。
──ピックアップマイクを取り付ける位置は?
取り付ける場所を3~ 4か所で試してみましたが、ブリッジに取り付けると低音から高音のバランスが良く、サイド側になると高域が目立つようになっています。個人的にブリッジ付近に取り付けるといいと思いました。
──「EAP System」はどのような人におすすめだと思いますか。
「EAP System」は耳で聞いている音をそのままピックアップから出力できる感じですので、楽器本来の自然なサウンドをレコーディングしたい人、そしてライブなどで高音質に自身の演奏を表現したい人におすすめだと思います。今回はアコギで試奏しましたが、「EAP System」はカホンやウッドベースなどにも活用できると思います。アコギの後付けピックアップの選択は難しい所ですが、このピックアップをつけておけばとにかく間違い無いと思います。サウンドの素晴らしさ、取り付けやすさともに驚きの製品だと思いました。
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