単体機として世界初の32bitフロート入力に対応
ズーム「UAC-232」活用ガイド(なんとレコーディング時にゲイン調整が不要!次世代の新スタンダード・オーディオ・インターフェイス)
ズーム「UAC-232」活用ガイド(なんとレコーディング時にゲイン調整が不要!次世代の新スタンダード・オーディオ・インターフェイス)
2023/09/05
ズームから音楽制作の専用機としては世界初となる「32bitフロート入力」に対応したオーディオ・インターフェイス「UAC-232」が発売されました。ズーム独自の「デュアルA/D回路」と「32bitフロート入力」によって、今までの常識であった「レコーディング時のゲイン調整」が不要となる他、同社「F6」同等の高音質マイクプリアンプや高出力ヘッドホン端子、最大192kHzのレコーディング、低域から超高域までフラットな周波数特性を持つオーディオ回路など、非常にリーズナブルな価格にも関わらず、プロクオリティの機能やスペックが詰まっているのが特徴です。ここでは、そんな次世代の新スタンダードとも言える「UAC-232」の魅力と活用法をご紹介します。
文:編集部 撮影:太田光 撮影協力:高橋春樹
(※本記事はプロモーションを含みます)
【製品概要】
「UAC-232」はWindows/Mac/iPhone/iPad対応、2イン/2アウト仕様のUSBオーディオ・インターフェイスです。「デュアルA/D回路」と「32bitフロート入力」を活かしたマイク/ライン楽器の高品位なレコーディング、高解像度なオーディオ回路を活かしたミキシング、UAC-232 Mix Controlアプリを併用したYouTube/ポッドキャストなどの配信用途にも利用可能です。
特徴その①:レコーディング時にインプットゲインの調整をしなくていい
それでは、製品の特徴を詳しく見ていきましょう。まずは何といっても「デュアルA/D回路」と音楽制作の単体機としては世界初という「32bitフロート入力」に対応という点ですね。一般的にDAWソフトに歌やギターを録音する場合、まずは音が歪まないように事前にオーディオ・インターフェイスのインプットレベル(ゲイン)を調整します。しかし、インプットレベルの調整は「なるべく大きな音で、でも音がクリップしないギリギリに・・・」という誰にとっても結構悩ましい問題でもあります。
「UAC-232」は、そんなレコーディング時の問題をズバッと解決すべく、特に何もしなくても小さな音はノイズを少なく綺麗な音で、大きな音はクリップさせることなく大きな音で録ることができるのです。後は、必要に応じてDAWソフトの波形編集(ノーマライズ)などを使えば、録音機器に不慣れな人でも簡単に完成度の高い作品が作れます。これってかなりすごいことですよね! まさにレコーディング革命って感じです。
こちらはCubaseで歌とエレアコをレコーディングしてみたところ。上の方がボーカルトラックでかなり大きめな音で録音してみました。通常、0dBを超えるとクリップして音が破綻して(ノイズとなる)しまいますが、こういった部分でもサチュレーション系のプラグインを強めにかけたような音(飽和感のあるサウンド)として録音・再生させることができます。
ただし、注意点もいくつかあります。まずはDAWソフト側が「32bitフロート録音」に対応している必要があります。Cubase、Studio One、ProTools、Live、FL Studio、Digital Performer(Mac版)といった多くのDAWソフトは対応していますが、Logic ProとGarageBand、YouTube、Instagramなどは残念ながら非対応です。
※ズームではユーザー向けに動作確認リストも公開しています。詳しくはこちら
※YouTube、Instagramなど32bitフロート録音に非対応のソフトウェアでも、24bitオーディオで録音や配信は行えます。
特徴その②:とにかく音がいい! 高音質なオーディオ回路を搭載
◉「F6」同等の高音質マイクプリアンプ
「UAC-232」には、マイク/ラインのどちらにも対応したXLR/TRSコンボ端子が2系統用意されています。そして、いずれも同社のフラッグシップモデルとも言えるフィールドレコーダー「F6」と同等の高音質なマイクプリアンプを搭載。宅録環境では、音質やサウンドのキャラクターはマイクプリアンプの性能で大きく変わってきます。「UAC-232」のマイクプリは非常にナチュラルで、楽器や歌声を自然な形でキャプチャーできる印象です。
▲様々なレコーディングに対応すべく、コンデンサーマイク用の「PHANTOM POWER(48V)」や「GUITAR/BASS(Hi-Z)」スイッチも用意されています
◉最大192kHzのレコーディングに対応
「UAC-232」は最大192kHzのレコーディングが行えます。近頃ではサブスクなどで低解像度の音楽を耳にする機会も多いですが、やはり歌やアコースティックギター、ピアノといった生楽器の演奏は、ハイレゾだと表情豊かにレコーディング可能です。また、後述しますが「UAC-232」のオーディオ回路はとても優れているため、録音した素材を細部までフラットに脚色なく再生できるのもポイントです!
※「UAC-232」では、DAWソフトの設定に応じて、44.1kHz、48kHzといった録音ももちろん可能です。
◉最大100mWの高出力ヘッドホン端子を装備
ボーカルなどをレコーディングする際に、打楽器(カホンやドラム)の音が大きくて、ヘッドホンから聴こえてくる自分のモニター音が小さく困った経験がある人も多いのではないでしょうか。実はオーディオインター・フェイスは、モデルによって「15mW」、「40mW」などヘッドホン端子の出力量が違うのです。ズーム開発陣はこの点に注目し、「UAC-232」はなんと「100mW」の高出力を実現しています。これならどんな状況でもヘッドホンから聴こえるモニター音が小さいという心配はいりません。
◉20Hz〜80kHz(低域から超高域)までフラットな周波数特性
今回、編集部で試奏して一番驚いた点が「UAC-232」の音の良さです。この音の良さの原因は一体どこにあるのでしょうか。これは数値を見て理解することができました。オーディオ・インターフェイスの音質(オーディオの再生能力)は「色々な帯域の音をどれだけ脚色なくフラットに再生できるか」と言い換えることができます。そして、「UAC-232」は人間の可聴範囲「20Hz〜20kHz」を超える「20Hz〜80kHz」まで、非常にフラットに再生可能なのです。世に出回っているオーディオ・インターフェイスの多くは、実際に計測してみると60kHzあたりの高域で-2〜-3dB程度音が下がることも珍しくありません。「UAC-232」の音の良さは、こういった精度の高いフラットな周波数特性にあると言えるでしょう。
特徴その③:様々なプラットフォームで使用できるミキサーアプリ
「UAC-232」では、Windows/Mac/iOSに対応したミキサーアプリ「UAC-232 Mix Control」を使うこともできます。コンセプトとして「レコーディング時のゲイン調整が不要」を謳っている本製品ですが、このミキサーアプリを使うことで、事前に入力信号のレベルを調整したり、入力状況を波形として視覚的に確認することができます。
なお「UAC-232 Mix Control」では、音楽制作用途の「Musicモード」と配信用途の「Streamingモード」が選べるようになっています。「Streamingモード」を選んだ場合、インプット1とインプット2の音声がステレオミックスされた状態になるので、配信時に「あれ、自分の声がヘッドホンの左からしか聞こえない。。。」なんてトラブルの心配もありません。
特徴その④:縦置きも可能なユニークなデザイン/使い勝手の良さ
「UAC-232」はデザインもユニークで、横置きだけではなく、縦置きも可能です。デスクトップという限られたスペースでは、この縦置き・横置きの両対応はありがたいですよね。
また、MIDI端子のイン/アウトも装備されていますので、ちょっと古めのシンセサイザーをマスターキーボードに使ったり、MIDI音源も制作に取り込みやすいです。
さらに「UAC-232」には2本のベルクロ(いわゆるマジックテープの結束バンド)が標準付属されていて、これも便利。「UAC-232」の両サイドがベルクロを巻き付けられる設計になっているので、煩雑になりがちなケーブル類をまとめたり、「UAC-232」をマイクスタンドに固定するなんて使い方にも活用できます。「UAC-232」は見た目以上に軽いので、色々な使い方が考えられるでしょう。
まとめ
さて、「UAC-232」の特徴を順番に紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。まずは「レコーディング時のゲイン調整が不要」という操作面でのアドバンテージを「UAC-232」は売りにしていますが、「F6同等のマイクプリ」や「20Hz〜80kHz(低域から超高域)までのフラットな周波数特性」といった最も重要な音質という点にもかなりこだわりをもって開発されていて、妥協がありません。宅録用のオーディオ・インターフェイスを探している人はぜひともチェックしてみてください。編集部いち押しの製品です!
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