2018年デジタルシングル第1弾(きゃりーがラップに初挑戦!)
きゃりーぱみゅぱみゅ「きみのみかた」インタビュー
きゃりーぱみゅぱみゅ「きみのみかた」インタビュー
2018/04/12
きゃりーぱみゅぱみゅが、デジタルシングル第1弾「きみのみかた」を4月11日にリリースし、同時に自身4度目となるワールドツアーのスケジュールを公開した。ここでは、作詞・作曲を手掛けたプロデューサーの中田ヤスタカさんとの制作エピソードを中心に、今作で初挑戦したという黄色い衣装やワールドツアーにかける意気込み、ケイティ・ペリーへの思いなどを聞いてみた。彼女の気さくな人柄が垣間見れるファン必見のインタビューだ!
取材:東 徹夜(編集長)
──新曲を作るにあたって、中田さんとはどのようなやり取りがあったのですか?
きゃりーぱみゅぱみゅ:基本的な曲作りは、中田さんとのたわいない話から生まれることが多いんですけど、「きみのみかた」についてはあまり話をしていなくて。たぶん、近年の世間で騒いでいるニュースとか、ツイッターでの炎上とか、誰かを集中して攻撃するような社会のことを書いているんだろうなと思っていました。
──曲は、歌詞付きできゃりーさんのところに送られてくるのですか?
きゃりーぱみゅぱみゅ:いえ、レコーディングの方法としては、まず中田さんのスタジオに行って、最初に歌詞を渡されて。こんな感じって、曲を15分くらい何度もループして聴くんです。それからすぐに録っていきます。
──では、その15分が練習も含めて、すべてなんですね。
きゃりーぱみゅぱみゅ:そうですね。これは結構珍しいと思うんですけど、その時に歌詞なども覚えて。
──歌詞を見たときは、最初はどんな印象でしたか?
きゃりーぱみゅぱみゅ:めちゃくちゃかっこいいなぁという感じがしました。実はレコーディング前にちょっとだけ見せてもらったことがあるんですけど、そのときは完全に「中田さん、世に中に対して怒ってんのかな?」みたいな歌詞だったんです。それが「期待のリップサービスに 応えるにっこりのテック」というすごくオシャレで、少し皮肉も交えて歌うような形になっていて。だから、私も中田さんの曲作りって、そういう風に普段は作っているのかなって勝手に思いましたね。最初にストレートに書いてから、後から変えて行くみたいな。
──中田さんのスタジオで曲をループで聴くときは、仮歌のようなものが入っているのですか?
きゃりーぱみゅぱみゅ:入ってます。中田さんが歌っているみたいなんですけど、それが女性ボーカルになっていて。
──今回のシングルは、楽曲のテンポも少しミディアムですよね。
きゃりーぱみゅぱみゅ:捉え方によっては大人っぽい1曲だなと思いますね。今までは、どちらかと言えば可愛い内容を歌っていたし、音も鉄琴の音が「ぴろりーん」って入って来たり。それに比べると、力強い音も結構入っていますし、メロウな感じもあって。
──実際、歌のレコーディングはいかがでしたか?
きゃりーぱみゅぱみゅ:最初、歌詞が力強いので、歌い方もわりと強めにしていたんです。そうしたら、中田さんからもう少しソフトに、私が持っている「ふんわりとした感じを出して」と言われて。そこは「何でですか?」とは聞いてないんですけど、たぶん、力強く歌うとただ怒っている人になっちゃうからかな(笑)。
──歌詞の中で、きゃりーさんが共感できる部分を挙げるとするとどうでしょう?
きゃりーぱみゅぱみゅ:私もSNSをやっているので、近いところで言うと「トップのトピックご覧に〜少数派は見えない」ですかね。誰かが右って言えば、右に。左って言えば左になるような世の中で、誰が悪くて誰が正しいのかわからないのに、何かすぐに決めつけている社会が多いように思いますし。あと「信じてみないとスタートじゃない」は、「たしかに!」と思いました。信じることってすごく難しいし、信じて傷付いたりしたらイヤだなって思うことは、仕事でもプライベートでもあるし。中田さんはすごく頭が良いので、しゃべっていてもこの歌詞のように「あぁ、確かになぁ」と思うことはよくあります。
──僕は歌詞を見たときに「きみの見方」と、仲間という意味の「きみの身方」の両方にかかっているのかなと思ったのですが。
きゃりーぱみゅぱみゅ:今回ラップだし、これが平仮名であるのもそういう意味かもしれないですね。ただ、私もたまに中田さんに質問するんですけど、「意味ないよって」普通に言われるんですよね(笑)。中田マジックで、捉える側にいかに考えさせるかという魔法が入っていますね。
──ところで、中田さんのスタジオでは何テイクくらい録るのですか?
きゃりーぱみゅぱみゅ:練習で5分くらい歌わせてもらった後に、「じゃ、録ります!」ってなったら数回です。でも、実際に使うのは1〜2テイク目が多いです。そもそも「何で事前に音源ないんだろう?」って質問したことがあったんですけど、そうしたら中田さんに「変にクセを付けて歌ってほしくない」、「歌詞を淡々と歌ってほしい」と言われて。なので、おそらく「この歌い方で合ってんのかな?」と思いながらフワフワと歌っている1〜2テイク目がちょうどいいんだと思います。
──それは昔から?
きゃりーぱみゅぱみゅ:はい。昔からそうですし、たぶんCAPSULEもPerfumeも同じやり方だと思います。
──きゃりーさんと言えば、皆さんがファッションにも注目していると思います。今回のアーティスト写真やジャケットの衣装はどのように決めたのですか?
きゃりーぱみゅぱみゅ:まず「きみのみかた」が自分の中でも意外な1曲だったので、ビジュアルも「あ、意外だな」っていうのを持ってきたかったんです。
──では、なぜ黄色を?
きゃりーぱみゅぱみゅ:実は、私は昔から黄色があんまり好きではなくて。衣装とかも「黄色は着たくないんで!」みたいな感じだったんです。でも、「きみのみかた」ではラップにも初挑戦しているし、私自身も黄色い衣装で新たな自分を出して行こうかなと。それで黄色に決まりました。
──その後に衣装さんにオーダーしたわけですね。
きゃりーぱみゅぱみゅ:そうですね。衣装さんから何個か「こういうのあるよ」って出してもらって決めました。
──衣装さんというのは、専属の方がいらっしゃるのですか?
きゃりーぱみゅぱみゅ:専属ではないんですけど、デビューの時からお世話になっているスタイリストさんで、飯嶋久美子さんという方がいて。その方を信頼していつもお願いしています。
──今回、手袋も面白いですよね。
きゃりーぱみゅぱみゅ:はい。このアイディアは結構スタイリストさんからのもので。実は手袋を2枚重ねているんです。で、すっごい大きい指輪とかもしていて、新鮮さの中に懐かしさがある感じというか。ちょっと80年代感もあるような、髪もまっすぐで黒いですしね。
──嫌いな色は黄色とのことですが、逆にきゃりーさんが一番好きな色は何色ですか?
きゃりーぱみゅぱみゅ:ラベンダー色とか好きですね。薄紫が好きで、家のリビングの壁とかも薄紫です。この色とかピンクとかは、世間的にも私のイメージカラーかもしれないです。
──中田さんのプロデュースという意味ではPerfumeなどと比較されることもあると思いますが、衣装の選び方など、意識したりはしますか?
きゃりーぱみゅぱみゅ:そうですね。Perfumeはずっとハイヒールで踊っていて、私はずっと厚底です。実は新しいMV撮影のときにハイヒールを用意して頂いたんですけど、足痛いし、やっぱこれでって(笑)。
──中田さんプロデュースの方に、仕事場で会ったりすることは結構あるのですか?
きゃりーぱみゅぱみゅ:CAPSULEはイベントとかフェスで会うことは多いですね。Perfumeは歌番組でご一緒したり、個人的にはあーちゃんと仲良くさせてもらっていて。この前も韓国旅行に一緒に行ったり。そういったときにも、それこそ中田さんの話になったり。
──中田さんにも話を聞いてみたいですね。
きゃりーぱみゅぱみゅ:前にインタビュー誌で、CAPSULEは趣味、Perfumeは仕事、きゃりーはバカンスみたいに言ってたことがありましたね。きゃりーはめちゃ息抜きで曲作ってますみたいな(笑)。でも、そういったバランスはすごいあるのかなぁと思います。
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