ソロ名義とバンド名義で本日3月18日に同時リリース!
Sundayカミデ「僕の才能」/ワンダフルボーイズ「Like me」インタビュー
Sundayカミデ「僕の才能」/ワンダフルボーイズ「Like me」インタビュー
2020/03/18
大阪のインディーズシーンを支えるイベント「Love sofa」を20年に渡って牽引し、その多彩な才能でCMソングや楽曲提供、あいみょんのサウンドプロデュースなどを手掛ける今注目のアーティスト、Sundayカミデ。彼がソロ名義の「僕の才能」と、バンド名義のワンダフルボーイズ「Like me」を本日3月18日に同時リリースした。ここでは、それぞれの楽曲に込められた思いや制作秘話、そして今後予定されているライブへの意気込みなどを聞いてみた。
取材:東 徹夜(編集長)
──まずはワンダフルボーイズ「Like me」についてお聞きします。楽曲はいつ頃作られたのでしょうか?
Sundayカミデ:コード進行を考え始めたのが去年の9月ですかね。10月4日に上野の野外恩賜公園でピアノのワンマンライブがあったんですけど、実はその前の日、台風が来ているときに完成したんですよ。自分としては、そのワンマンでちょっと歌詞を変えて披露しようかなと思って。
──歌詞はどんなことがきっかけで生まれたのですか?
Sundayカミデ:今、渋谷でも工事をやっていますけど、渋谷とか大阪の街を考えたときに「先人の人が作りあげた世界で生活してるなぁ」と実感したことがあって。まずはそれをサビにしようと思ったんです。で、一方でSNSとかでは人を傷つけるような発言をしている人もいて。僕はその人たちが実は「泣いているんじゃないか」っていう風にも思えて。そんなところから1行目の歌詞の「僕らの街並みが あの日の未来だった 泣きやんで ほら誰もが No one is great!(誰も偉くない)」が出てきました。ただ、この歌詞の内容が少し重たかったので、曲調だけは暗くならないように、ワンループで聴けるコード進行を考えて。
──曲はコード進行から作ることが多いのですか。
Sundayカミデ:そうですね。基本はピアノで作曲して。で、この曲の場合は、たまたま下北沢のスタジオにあったコルグ「KROSS」で遊んでいたら、ちょっとタッチワウっぽいベースが見つかったんですよ。でも、「KROSS」は個人的に持っている楽器ではなかったので、スタジオにいるうちにそのベースの音を録りきって。そのピアノとシンセベースを核に作っていきました。
──タイトルの「Like me」にはどのような意味が込められているのですか?
Sundayカミデ:「各々(おのおの)好き好きにやればいい」みたいな意味ですかね。
──レコーディングで何か印象に残っているような出来事はありましたか?
Sundayカミデ:この曲で一番苦労したのは、先ほど話したベースで。「KROSS」のシンセベース自体はすごく完成されていたんですけど、全編を通じて「KROSS」を使うと音が耳に残り過ぎるなと思ったんです。
──曲の始めから鳴っている音ですよね。
Sundayカミデ:はい。「ワッ、ワッ、ワワッワ」みたいな。これの印象があまりにも強かったので、まずは時間をかけてイコライジングして調整して。それで、途中の間奏の部分では世界観をガラッと変えるために生のベースを入れることにしたんです。ただ、生ベースが「KROSS」の音圧よりも下がるので、それに苦労しました。最終的にはコード進行も少し変えて、自分のフェンダー「JazzBass」で弾き直しています。
──間奏部分では、様々な音が重なってきますよね。
Sundayカミデ:はい。アレシス「micron」でリードを弾いて、サックスを重ねています。ここでは、デザインは未来的だけど、すでに80年代にあったみたいな。そういう音を探していたんですよ。この間奏ができたことで、わりと曲のイメージが完成系に近づいたと思います。
──音の定位感もすっきりしていて聴きやすいなと感じました。その他、ミックスでこだわった点などはいかがでしょうか?
Sundayカミデ:実は歌をささやくような声で録っていたら、最初は声が前に出てこなかったんです。で、それを前に出すために違うマイクで録った声を被せて。
──いわゆるダブリング的な?
Sundayカミデ:はい。ユニゾンでダブリングして。それで何かボーカルの実音が出たという感じでしたね。ここがこだわったというか、試行錯誤した点ですね。
──Sundayさんとしては、この楽曲をファンの方にどのように聴いてもらいたいですか。
Sundayカミデ:そうですね。自分としては、こういったビートものは軽く踊れて、なおかつくちずさめるような曲になったらいいなと思って作っています。なので、お客さんにもぜひそんな感じで聴いてもらえたらうれしいですね。
──わかりました。では続いてソロ名義の楽曲「僕の才能」についてお聞きします。
Sundayカミデ:曲自体は1〜2年前から温めていたものなんですよ。歌詞を変えたりしながら人前で歌ったこともある曲で。
──ということは、ご自身の中では新しくというよりも、普段の自分の作品というイメージなのですかね。
Sundayカミデ:はい。
──曲は具体的にはどのように作られたのですか?
Sundayカミデ:僕は歌詞と曲はだいたい同時に作っていくパターンが多くて、この曲もピアノでコードを鳴らして、メロディーが出てくるのを待つというか。なので、メロディーが出てこなければ違うコードを試したり、少し間をおいたり。休憩したり(笑)。
──そのスタイルはいつも変わらずに?
Sundayカミデ:そうですね。僕は3才から10才までピアノをやっていて、3才のときに作詞作曲した「どろぼーさん こんにちは」という曲でも同じようなことをやってましたね。そういった意味でいうと、逆に歌詞が最初にあって曲を作るのは苦手かもしれないです。
──ちなみに普段はどのようなピアノを使って作曲されているのですか?
Sundayカミデ:今、自分の家に「家具にもなります!」という細くて棚みたいなヤマハのデジタルピアノがあるんですけど、基本はそれを使うことが多いですね。あとは実家の古いアップライトか、渋谷の三浦ピアノという楽器屋さんも兼ねた貸しスタジオのピアノで作曲するかですね。
──コード進行でのこだわりなどはありますか?
Sundayカミデ:本当はコードCから始めたいというのはありますね。
──というと?
Sundayカミデ:基本的に自分の声のキーの問題です。ただ、今回「Like me」のレコーディングを通じて、自分の出せる音域が広がったことに気づいて。最初は自分の声が出なくても、とりあえず裏声で歌えばいいやと思ってメロディーも考えていたんですけど、やっているうちに出るようになっていたんです。
──まだまだ進化中なんですね。
Sundayカミデ:やっていれば出るんですかね(笑)。
──さて、この「僕の才能」について、Sundayさんが特に歌詞で気に入っているところを上げるとすると?
Sundayカミデ:気に入っているというより、気になっている部分は「年老いてしまっても」という表現ですね。本当は老いるということを後ろ向きな感じにしたくないんです。ただ、この曲の設定だとそうなりました。というのも、僕の周りにもすごいミュージシャンがたくさんいて、そういった状況の中で自分もこの先ずっと頑張れるかという不安もあって。歌詞を書いているときには、そういう気持ちもあったので。
──歌詞で最初に思いついた部分は?
Sundayカミデ:最初の「ジャンッ、才能〜」って言葉が出てきて、そのままサビのブロックとして作っていくことができました。この曲は歌詞だけ見ると恋愛という形でも読み取れると思うんですけど、僕としてはミュージシャンとしての才能というか、自分がどういう風に音楽家として今後粘っていくかとか、そういうことを踏まえて作ったものになります。
──この曲は編曲としてアツムワンダフルさんの名前がクレジットされていますよね。
Sundayカミデ:そうですね。彼はずっと「フワ〜ん」と鳴っているような、テープのフィードバックのようなサウンドを使うのが上手いんですよ。この曲だと、僕のピアノとニーハオのベースを録った後、すぐにそういった音を入れて。それを核に作っていったようなところもあったんです。後、この曲にはストリングスも入っているんですが、それはサンプリングですね。
──ストリングスをサンプリングの音で?
Sundayカミデ:はい。僕は “やついいちろう” さんと「ライトガールズ」というユニットをやっていてかなりサンプリングを多用したビートメイキングをしていて。レコーディングの時にたくさんサンプリング素材を仕入れていて。今回のストリングスも、そのときの素材を使っています。
──ストリングスというと、てっきりソフトシンセなどで鳴らしているのかと思いました。
Sundayカミデ:そうではないんですよ。実は2年くらい前にあいみょんのサウンドプロデュースの話がきたことがあって、そのときもストリングスはサンプリングでしたね。もちろん生いいんですけど、ストリングスは録るスタジオの環境でも相当音の印象が変わるし、自分としては常に曲にベストマッチなものを考えています。
──ところで、Sundayさんはソロ名義とワンダフルボーイズとでは、どのようなすみ分けをされているのですか?
Sundayカミデ:大きく言うと、ソロでは自分のピアノを中心とした世界観を聴いてもらいたいと思っています。ピアノを自分で弾き語っているので、決して音源通りにはならないことも多いんですが、それも含めてですね。歌詞も自分が言いたいことを歌っています。一方のワンダフルボーイズは「いかにいい気分になれるか」ということを念頭に置いていて。ただ、曲調だけではなくて、歌詞を見ると意外と深読みできて、読んでくれた人が自分なりの答えが出るような、そんなダンサブルな楽曲を目指していますね。
──わかりました。では、そろそろ時間がきましたので、最後に今後予定されているイベントへの意気込みをお願いできますか。
Sundayカミデ:はい。僕は「Love sofa」というイベントを20年やっているんですけど、今回その20周年も記念したものを3月に東京リキッドルーム(新型ウイルス等の感染拡大予防方針に従い中止)、4月に大阪BIGCATで開催します。20年前にライブを観に来てくれた人にも、あらためて遊びに来てもらえたら嬉しいですし、もちろん今回「Love sofa」が初めてという人にも楽しんでもらいたいですね。すごく色んなバンドが出演するので期待していただきたいです。
──結構他のバンドも多数出演されるんですね。
Sundayカミデ:「Love sofa」は基本的には自分が呼びたいバンドに声をかけたり、声をかけられたりしながら20年やってきたっイベントで、今では僕自身の人脈も広がって、色々なバンドに出てもらっていますが、そもそもは僕自身が昔クラブで表現できる場所がなかったので立ち上げたものなんですよ。だから昔は「Love sofa」に出たいと言ってくれたバンドは100%イベントに出演してもらっていたし、今もそのスタイルや思いは変わっていません。なので、今回の「Love sofa」でもお客さんには「結構、みんな繋がっているんだよ」ということが表現できるんじゃないかなと思っていますし、もちろん自分たちの新曲も楽しみにしてもらえたらと思います。

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2020年3月18日〜2020年4月1日23:59まで
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