青山テルマさんと一緒に歌えたのはとても嬉しかったし、光栄でした。

──普段の曲作りでは曲先行が多いのでしょうか？

Staxx T：はい。メロディーがまず先にあってそこに歌詞を乗せていきます。

──歌のパートとラップのパートはどちらから先に作られますか？

Staxx T：それも時と場合によります。ラップだけ先にできちゃうこともあるんですけど、ラップって色んな所に暴走しがちで、曲のテーマなりゴールがないと収集つかなくなっちゃう。だから基本はMinamiの歌パートありきで、ラップはその歌の補足をしつつ、テーマをより広げる役割として作っています。

Minami：ラップから作った場合は、結局歌ができた後で直したがるよね。

Staxx T：「あの時は良いと思ってたけど、このサビに合わせるラップはこれじゃない」ってことも起こるんですよ。

──今回のアルバムは青山テルマさんとのコラボ曲「G-E-T OVER U」も収録されていますが、このコラボはどんないきさつで実現したのでしょうか？

Minami：青山テルマちゃんとは去年LINEを交換してからプライベートでも仲良くさせてもらっていて。その繋がりでオファーさせて頂きました。実は私、インターナショナルスクールに通っていた時にチアリーダーをしていて、テルマちゃんが通っていた学校で大会があったんですよ。テルマちゃんもチアリーダーをしていて、当時すでに彼女は音楽活動も始めていたので、「音楽してる子なんだって」って噂になっていて。そこで私は彼女の存在をを初めて知ったんですよ。もちろん、その時彼女は私の事を知らないと思いますけど。そんな思い出もあって「G-E-T OVER U」はチアリーディングがモチーフの曲になっています。

──一緒にレコーディングされた印象はどうでしたか？

Minami：私は彼女のクリエイティブな音楽やファッション、そのどちらにもとても憧れがあったので、一緒に歌えたのはとても嬉しかったし、光栄でした。

──TeddyLoidさんプロデュースの「HANPANAI」では、JESSEさんをフィーチャーされていますよね。こちらはどういった経緯があったのでしょうか？

Staxx T：「HANPANAI」はTeddyに作ってもらって、ライブでも既に披露していた曲なんですよ。それは2番までのバージョンだったんですけど、アルバムに収録するにあたって3番を制作することにしたんです。さらに“ハンパない”曲にするためにJESSE君を呼びました。「ハンパなくはないんじゃない？」って言われると困るから（笑）。トラップやHIP-HOPっぽい感じだったんですけど、ディストーションのギターを入れたり、ここでJESSE君のシャウトを入れようとかイメージしながらデモを作りました。それをTeddyに渡したら300倍カッコイイのが返ってきたんですよ。「こういうことだろ！」って（笑）

──曲のクレジットに「T’Z BEATZ」さんとありますが、これはStaxx Tさんのことなんですよね？

Staxx T：そうです。「Staxx“T”のビート」という意味ですね。

──普段のトラック制作はどのような音楽ソフトを使われていますか？

Staxx T：Cubaseを使っています。

──ソフトのみで作られる感じでしょうか？

Staxx T：その場合もありますし、ギターのサウンドが欲しい時はギタリストに来てもらって録音するケースもあります。

──トラックはリズムから作られるのでしょうか？

Staxx T：いえ、まず鍵盤でコードを鳴らしたりしながら作ります。曲のグルーヴを考えるとリズムから作った方が良いと思うんですけど、僕は元々ピアノを弾いていたので。だから、プリプロの時に「なんかピアノっぽい曲多いな」って別の楽器に差し替えていく（笑）。あえて、ピアノとはタイプの違う楽器を使うことで、普段自分が作る感じじゃないトラックを意識的に作ることもあります。

──Minamiさんはどのように曲作りを行なうのでしょうか？

Minami：ケースバイケースなんですけど、例えば「the end」、「STAY」、「Eternally」はピアニストのHisashi Nawataさんが弾くピアノとのセッションで作りました。できたコード進行に英語詞でメロディーを乗せて、そこからアレンジをしていく感じです。実は「STAY」と「Eternally」は、最初バラードだった曲がEDMとして仕上がっています。

Staxx T：今回、TSUTAYAとHMVの特典で付いてくる音源にはその「STAY」と「Eternally」のバラードバージョンが入ってますよ。また、メロディーはそのままで、あてはめるコードをガラッと変えた「CHANGE」のピアノバージョンもiTunesのプリオーダー特典で聴くことができます。気になる人はぜひ聴き比べて欲しいですね。