テレビアニメ「D.Gray-man HALLOW」エンディングテーマ
綾野ましろ「Lotus Pain」インタビュー
綾野ましろ「Lotus Pain」インタビュー
2016/08/03
北海道洞爺湖町出身・札幌在住の女性シンガー綾野ましろ。彼女が4thシングル「Lotus Pain」をリリースした。こちらの楽曲は、人気漫画「D.Gray-man(ディー・グレイマン)」のアニメ化作品第2作「D.Gray-man HALLOW(ディー・グレイマン ハロー)」のエンディングテーマだ。ここでは、原作漫画の大ファンという彼女自身が歌詞に込めた思いや、レコーディング、ミュージックビデオ撮影でのエピソードを聞かせてもらった。
取材:村尾悦郎(編集部)
アニメの神田とアルマの関係性を考えて、歌詞の言葉選びに迷いました。
──綾野さんは大の原作ファンということですが、今回のタイアップが決まったときはどんなお気持ちでしたか?
綾野:まず、この新しいアニメシリーズが始まるという話を聞いた時に “私も主題歌を歌えたらいいな” と個人的に思っていたんです。そしたら本当にお話しをいただいて、 “これ、夢なんじゃないかな?”って(笑)。すごく光栄なことだし、原作ファンの気持ちやスタッフさんの気持ちも考えて、“しっかり歌わないといけないな” と、責任感みたいなものも感じました。
──プレッシャーも感じられたのでしょうか?
綾野:作詞するということに対してプレッシャーはあったんですが、その他のことに関してはプレッシャーというよりかは、喜びや希望のほうが大きかったです。
──作詞は綾野さんから希望されたのですか?
綾野:スタッフさんとの話し合いの中で “書こう!” という話が出てきて、そのまま決まりましたね(笑)。
──アニメはすでに放送中ですが、オンエアを見られてどうでしたか?
綾野:現在放送中のエピソードは、お話としてはもう知っているところなんですが、アニメーション、つまり映像としてキャラクターたちが生き生きと動く様子が見られるとやっぱり嬉しいですね。自分のペースで読める本とはまた違って、明確に時間軸があるメディアなので、映像に “引っ張られる” というか。その感覚がすごく心地良くて毎回楽しんで見ています。
──「Lotus Pain」が流れるのを見たときはどんなお気持ちでしたか?
綾野:そうですね、まず、鳥肌が立ちました(笑)。エンディングのイラストも美しくて、切なくて。歌詞は登場キャラクターの神田ユウとアルマの2人について書いたものなので、それにピッタリの絵が音楽と融合している様子が胸に突き刺さりました。
──歌詞にはどのようなテーマが込められているのでしょうか?
綾野:神田とアルマの表面上での関係性と、魂の上での関係性、その2つの要素を中心に作詞をしました。「蓮の花」をモチーフに、2人の存在を花に例えた言い回しだとか、そういったところにこだわりましたね。
──歌詞の中には「蓮」というワードは入っていませんが、このモチーフはどういったところから着想を得られてのでしょうか?
綾野:タイトルは、原作に神田が蓮の花に例えられるシーンがあるので、そのイメージからつけました。
──作詞で苦労した点は?
綾野:神田とアルマの関係性を考えて、なかなか良い関係を築けない切ない様子を描いていく中で、最後に希望を持たせたいということで、歌詞の言葉選びに迷いましたね。最終的に、物語で初めて2人が出会ったときと、2人の別れのシーンで共通している “笑顔” をモチーフに、“眠りによせた その笑顔(こたえ)”という歌詞にしました。
──今回のシングルの制作はいつ頃行なわれたのでしょうか?
綾野:札幌ではまだ少し雪が残る時期にお話をいただき作詞を進めていき、レコーディングは、4月ごろだったと思います。
──初めてデモを聴いた時、どんな印象を受けましたか?
綾野:凄くメロディーがはっきりして覚えやすいので、“歌詞がすごく重要になるな” と感じたし、Aメロの和テイストな雰囲気も面白いなと思いました。
──作曲は3rdシングル「infinity beyond」に続いて安田史生さんが担当されていますが、今回はどのようなやり取りをされましたか?
綾野:私と安田さん、どちらも北海道に住んでいて、お話する機会は多かったので細かなやりとりまでできましたね。アレンジを担当した村田祐一さんも安田さんと縁のある方で、以前から何度かお会いしていたので変に緊張することもなく楽しくやらせていただきました。
──具体的に、どのようなやりとりがあったのでしょうか?
綾野:オケに対して、ベースラインだったりギター、ドラムの音色を “こんな風にしてほしい” とお願いしました。安田さんも村田さんも “どうだろう?” と私に問いかけてくれることが多かったので、気兼ねなく意見が言えました。
──レコーディング中の印象的な出来事はありますか?
綾野:この曲の世界観に自分自身が入り込みすぎて、ナーバスになってしまってしまったことですね。レコーディング自体はすごく楽しみなんだけど、スタジオに行くのがすごく怖くなっちゃって(笑)。 “行かなきゃいかない、でも家から出るのが怖い” みたいな。そんな自分との戦いがあったんです。行ったら行ったで全然平気なんですけどね。あと、無性に寂しくなっちゃって、お気に入りのぬいぐるみを抱えてスタジオに行ったりしたこともありましたね(笑)。
──どうして寂しさを感じられたのでしょうか?
綾野:完成に近づくのはいいことだし、多くの人に届ける楽しみもあるんですが、そこまでの過程がひとつづつ終わっていくことに寂しさを感じてしまったんです。
──ボーカル録りではどのようなことを意識されましたか?
綾野:エンディング映像で、歌詞が表示されるかどうかその時点では分からなかったので、もし表示されないとしても聴き取りやすく、内容も分かるようになるように歌うことを意識しましたね。ほかには、いつもより少し大人っぽく歌うことで切ない雰囲気が出るように気を付けました。
──綾野さんはレコーディングの前に、気合を入れるためにする儀式のようなことはありますか?
綾野:まず、ストレッチをするようにしています。体をのばしたり、スクワットをやって足を動かすことで体を温めてからレコーディングを始めます。
──レコーディングやライブに向けて、喉のケアはどんなことをされていますか?
綾野:寝るときはマスクをしていますね。睡眠時間は寝すぎず、かつ寝なさすぎずといった、ちょうど良い睡眠時間になるように調整します。でも、あまり細かく気にしないようにしています。私、気にし過ぎると風邪をひいてはいけない時にひいてしまったりするんですよ(笑)。
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