日本のフュージョン界No.1女性ギタリストと若手ブルースギタリストが融合!
安達久美 with 大久保初夏『Luck of Blue』インタビュー
安達久美 with 大久保初夏『Luck of Blue』インタビュー
2016/12/23

大久保がレコーディングでもメインで使ったTOTEM GUITARSのギター

ボディの中には楽譜の切れ端が入っており、細かなところまでデザインされているのがわかる
──それでは、今作のレコーディングで使用した機材について教えて下さい。
大久保:私はTOTEM GUITARSといメーカーのギターです。これはデザイナーズギターなんですけど、ピックアップは「P-90」で。ご覧の通り、継ぎ木をして上から樹脂を塗っているようなデザインが特徴です。一本ずつしか作っていないギターで、中身にもこだわっていたりだとか。ちなみに、クラプトンが「クロスロード・ギター・フェス」で使っているのを見ました。
──渋いですね!
大久保:そうなんです。チョイスが渋くて。
──安達さんはいつも使われているストラトですか?
安達:はい。それと、今回のアルバムでは8割方やっている音楽が古いので、ビンテージアンプだとかギターをお借りして音を録りました。
──アンプはどちらのブランドですか?
安達:すべてフェンダーで、55年のツイードツイン、63年のベースマン、64年のバイブロラックスなどです。
──エフェクターは?
安達:ほぼアンプの音と言っても良いぐらいなんですけど、歪ませたい時はお世話になっている「&K」というブランドのオーバードライブを使わせてもらったり。あとはモディファイしたワウペダルかな。
──自分の好みに合うところがピークに来るようにカスタマイズされているのですか?
安達:そうですね。


安達が長年愛用しているFenderのストラトキャスター
──大久保さんは?
大久保:アンプはスリーモンキーズというモデルです。それと、小倉良男さんという渡辺香津美さんも担当していたギターテクニシャンの方に以前からお世話になっていまして。サウンド面は色々と相談しながら作業を進めていました。
──先ほどのお話では直アンということでしたが、エフェクターは? ロータリーっぽいものがありましたよね?
大久保:やはり作品を聴いていて「ん?」と思われるような音が作りたくて。それで2曲ぐらいおかしな音色にしようと。
──ロータリーはどちらのブランドを?
大久保:Neo Instrumentsの「mini VENT」です。小倉さんが本当に素晴らしいアイディアを持っているんです。あと、Z.VEXの「Lo-Fi Loop Junky」というルーパーペダルも使いましたね。
──歪みは何を?
大久保:Fulltoneの「OCD」をかました時もあったのですが、ほとんどアンプでサウンドメイクしました。本当にアンプが優秀で、ケーブルを挿してボリュームをバンと上げておけば良い感じで歪んでくれるんです。
──年明けのリリースツアーでは、お二人とも同じシステムで臨まれるのですか?
大久保:どうですかね。私はツインとか使うかも。
──ツアーではアルバムの楽曲を中心に演奏されると思うのですが、新たにカバー曲をやることはありますか?
安達:その可能性もありますけど、基本的には収録曲の中でセットリストを組みます。
──それでは最後にツアーに向けた意気込みをお願いします。
大久保:まずアルバムをぜひ聴いていただきたいです。私と久美ちゃん、それぞれの好きな音楽への思いが如実に表れているのでそこを楽しんでいただければと。それから2月3月のライブに関しても、音圧みたいなものもそうですし、全員のこだわりを生で聴いてもらえたら良いなと思っています。自分達が好き放題している仲間みたいな感じの布陣なので。そしてカラーが本当に全然違うので。他にない音色、曲調を体感してもらえればと思います。
安達:私は今までclub PANGAEAやJ&Kなど割とフィールドがフュージョンでしたが、ブルースとかロックの匂いというのは醸し出していました。ただ、皆さんは「いつそういうブルースロックをやるんだ?」という風にも思われていたかなと。今回やっと初夏ちゃんと一緒にアルバムが作ることができて、機材にもこだわることができたのも楽しかったし。ギターの音色だけではなく、一緒にやっているメンバーもそうだし。内容も面白いし聴きどころが満載なんです。ライブになるとこれがもっと広がるわけなので。私達もライブをやりながら「一曲目からこんなにやっちゃって良いの!?」と驚くぐらい非常に楽しんでいます。なので、アルバム以外の曲もさらにできる気がしているし、色々カバー曲も増やしてツアーに出ようかと思っています!
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