映画『CYBORG009 CALL OF JUSTICE』主題歌
MONKEY MAJIK「A.I. am Human」インタビュー
MONKEY MAJIK「A.I. am Human」インタビュー
2016/12/16
メイナード:メンバーそれぞれにポイントがあると思うんですけど、僕は“フック”の部分ですかね。宇宙感のある、ちょっと“和”な感じの、アナログ風なシンセ・フレーズですね。曲の中での“センターピース”で、ダンス・ミュージックで言うところの、いわゆる“ドロップ”の部分。このフレーズは、フルートっぽくもあるし、ちょっと琴でも弾けそうな感じで、僕とブレイズからすると“和”なイメージなんです。ここの雰囲気は大事ですね。
──このシンセの音はどのように作ったのですか?
メイナード:実際にはソフトシンセを使いましたが、アナログをイメージした音を3つくらい重ねて作っています。
TAX:微妙な音の立ち上がり具合も、細かく詰めていって。ジャストにオン弾いても、少しだけ遅れてフワッと音が鳴り始める感じだとか。
メイナード:ポルタメントのかかり方も、時間をかけて詰めていきましたね。この他にも、ギターのカッティングはとてもインパクトがあるし、キックの音色やライド・シンバルのプレイでディスコ感が出てきたりだとか、そういったオーガニックなサウンドが本当にたくさん入っているので、「どれかひとつがポイント」と挙げるのは、とても難しいです。ただ、その中でも、この曲を一回聴いて印象に残る部分となると、やっぱりセンターピースになるでしょうね。ここはある意味で、サビに近い存在ですから。
TAX:実はこの曲、もうライブで5~6回やっているんですよ。それでライブ用に練習していると、ギターの、あそこのフレーズ……。
メイナード:ああ、“ドゥクドゥク”っていう、カッティングじゃないところね。「ナイトライダー」みたいなフレーズ(笑)。あそこ、好き!
TAX:あれはいいよね。僕はそこをもっと聴かせたくて、結局ミックスでも、最終的に、ちょっと上げたんだよね。あのフレーズがあることによって、曲のフックになって、ロック感も出てくるというか。単純に、打ち込みに寄せたダンス・ミュージックとは違う表現ができたと思います。
──ライブでのお客さんの反応はいかがでしたか?
TAX:お客さんは、まだ誰もこの曲を知らない状況で演奏したんですけど、「聴いたことあるのかな?」っていうくらい、反応がよくて(笑)。これは、もっともっとライブで育っていくタイプの曲だなと感じましたし、自分たちでも、これからが楽しみになりました。
──では最後に、この曲をコピーしてみたいというプレイヤーに、演奏する際のポイントを教えてください。
TAX:ドラムに関しては、タンバリンで16分を刻んでいて、それをいかにフラットに叩き続けられるか、そこが大きなポイントです。だけど実際にプレイすると、スネアも叩かないといけないし、どうしてもタンバリンのリズムが暴れてしまいがちなんですよ。それが僕自身、ミュージック・ビデオの撮影時に、随分とプレイを修正できたんです。
──具体的には、どういう修正ができたのですか?
TAX:ミュージック・ビデオを撮る時って、普通はドラムはミュートしまくるんですね。でも、タンバリンはミュートできませんから、撮影時に、タンバリンの音だけが強調されてしまうんですよ。逆にそこで、コツが掴めたんです(笑)。この16分のタンバリンには、アクセントやダイナミクスは必要なくて、なるべくフラットで叩くことが重要だって分かったんです。反対に、そこから右手がライドに移ったら、今度は強弱をハッキリとつけると、アクセントを分離させられるんです。ドラマーの方なら、そこを意識してプレイすると、この曲は面白いと思いますよ。
メイナード:ギターだと、いかにカッティングが気持ちよく弾けるか、そこがポイントですね。歌いながらだと、実はちょっと難しいリズムなんですよ。ミュージック・ビデオでも、音源とはちょっと違うフレーズを弾いていたりするんですが、そこはもう、ドゥービー・ブラザーズかのように(笑)、気持よく弾いてください。
TAX:全体的に、どのフレーズもとてもシンプルなんです。だから、誰かどの音を鳴らしているの、それをライブやミュージック・ビデオで探って、楽しんでもらえたらと嬉しいですね。
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