‟アジアの賛美歌”と称された伸びやかな高音を持つシンガー
伊東真紀『Voyage』インタビュー
伊東真紀『Voyage』インタビュー
2017/03/10
伊東:今回のアルバムでは一番テンポの速い曲ですね。ベーシスト・平石カツミさんのエレクトリックベース、すごくいいフィール満載です!そしてジャズ界で超人気のギタリスト・荻原亮さんの気持ち良いギターソロとも絡み合っていますよね。
──アレンジは全曲秋田慎治さんが手掛けられていますね。
伊東:秋田さんは、ジャズピアニスト、作曲家、アレンジャーとして活動されてますが、私は以前から、ピアノの他、キーボードをライブで使っていただいていましたし、エレクトリックサウンドを作り上げることも、とても素晴らしいと思っていました。今回アルバムを作るにあたって、トリオの生音だけで録るという選択肢もありましたが、私はエレクトリックサウンドをバックに歌うことも好きだったので、打ち込みも積極的に取り入れてもらいました。
──6曲目のバラード曲「with you」ですが、バラード3曲は作れるんじゃないかと思うくらい、おいしいメロディーラインのアイデアが詰まってますよね。
伊東:ありがとうございます。この曲に関しては確かに転調もしますし、場面展開が多いんですが、実はあまりテンポ感のないバラード曲だったんです。それを秋田さんが上手くリズムを前に出してくれたんです。ホントに “共同プロデュース秋田慎治の手腕の賜物” かなと。ともすれば、歌謡曲になりかねない曲をタイム感を持ってアレンジしてくれました。
──7曲目の「Life」では、土岐英史さん(A.Sax,S.Sax)が参加されていますよね。
伊東:「Life」に関しては、私と土岐さんだけの掛け合いなんですね。その他は全て秋田さんの打ち込みの音のみなんです。デュエットソングですね(笑)土岐さんのサックスは深くて芯があってあたたかくて唯一無二の音色でどんな時も?この音は土岐さんだ”ってすぐにわかりますよね。土岐さんがこの曲をとても褒めてくださって嬉しかったです。
──土岐さんとはこれまで共演されたことはあったのですか?
伊東:いえ、実は今回が初めてだったんです。もちろん、お名前は存じ上げてたんですけど。海外からのオファーがとても多い方で、山下達郎さんのライブでもよく拝見してましたし。秋田さんが土岐さんと共演されていたので、縁があって今回お願いできたんです。お会いしたらホントに優しい方でしたね。
──9曲目のカバー曲「Human Nature」ですが、後半はまったく別な楽曲になりますよね。途中から聴いたら、あのマイケル・ジャクソンの名曲とは誰も想像できないくらい、激しいセッション大会になりますよね。
伊東:そうですね。この曲は唯一、今回のメンバー伊東真紀(Vo)、秋田慎治(P)、平石カツミ(Ba)、藤井摂(Dr)、荻原亮(Gt)、スペシャルゲスト・土岐英史(Sax)の全員でプレイした楽曲なんです。レコーディングは3テイクぐらいしか録ってなかったと思います。1回目のレコーディングで、もうこのテイクで最高です!って思いました。土岐さんは勿論のこと、ジャズ界の第一線で活躍している素晴らしいミュージシャンなので、とても説得力のある演奏をしていただきました。そのままずっとレコスタでセッションしていたかったです。
──最後に12曲目「夢」ですが、この曲は秋田さんとの共作ですね。
伊東:はい。秋田さんに楽曲提供していただきました。アルバム全体を見た時、まだ出していない部分で”伊東真紀って実はこういうのも表現できるよね”っていうのが秋田さんにはあって、すぐに曲が書けたらしいんです。そして、歌詞は私が書いていましたが、実際に書き始めると伝えたいものはあるのですが、ゆったりとしたメロディーにしっくりくる言葉を探すのに時間がかかりました。私が書いた歌詞をベースに秋田さんとひとつひとつ丁寧に言葉を紡いでいきました。1stアルバムを作るのに2年かかったわけですが、この作品を世の中へ届けると決めて描き続けた私自身“夢” への想い、葛藤の中で過ごした2年間を皆さんにちゃんと伝えたい。そして見守り続けてくれたファンのみんなへ感謝の言葉を伝えたいという気持ちを込めて歌詞を書きました。
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