世界最大規模のサウンド配信サイト
SONICWIREのソフト音源で『ゆるキャン△』の“ほのぼのサウンド”を作ってみよう!
SONICWIREのソフト音源で『ゆるキャン△』の“ほのぼのサウンド”を作ってみよう!
2018/03/17
TVアニメ『ゆるキャン△』で立山秋航さんが手掛けるBGMは、作品の明るくアウトドアチックな世界観を引き立てる、牧歌的な雰囲気が魅力です。世界最大規模のサウンド配信サイト「SONICWIRE」で販売されている様々なソフト音源の音色を使用すれば、本作で聴けるような楽曲も手軽に再現することができます。
文:内藤 朗
※本コンテンツは音楽雑誌「サウンド・デザイナー」(2018年3月号)より抜粋したものです。詳しくは、http://www.sounddesigner.jp/をご覧ください。
ケルト系の音色を中心とする、ふんわりとした曲調のBGM
ETHNO WORLD 6 COMPLETE ¥53,557
AMPLE GUITAR M Ⅱ ¥19,396
SPITFIRE CHAMBER STRINGS ¥79,963
(2018年3月16日現在。価格は為替レートによって変動)
ここでは、第1話のBパートで流れた、各務原なでしこと志摩リンが、夜のキャンプ場で月を見上げるシーンの音楽を、それらしく再現してみましょう。
『ゆるキャン△』のBGMは、牧歌的な雰囲気を演出するため、アコギやマンドリンなどの生の弦楽器の他、バンドネオン(アコーディオン)やフィドル(バイオリン)、ティンホイッスルやパーカッションといったケルト系の民族楽器を多く使用しています。そこで今回は各パートの使用音源に、SONICWIREの取り扱い製品の中から、ベスト・サービスのETHNO WORLD 6 COMPLETE、スピットファイヤー・オーディオのSPITFIRE CHAMBER STRINGS、アンプル・サウンドのAMPLE GUITAR M Ⅱをチョイスしました。
下に掲載したのは、『ゆるキャン△』風の「やわらかな雰囲気」を醸し出すコード進行です。1〜6小節目は、通常は「D→G→D→G……」と進むと落ち着きのあるコード進行になりますが、あえてDコードのルートを3度にする「D/F♯」という分数コードにしたことで、若干キーが曖昧で、ふんわりとしたコード感になっているのがポイントです。
「ETHNO WORLD 6 COMPLETE」
ティンホイッスルで主旋律を奏でて、パーカッションを打ち込む
主旋律を演奏するティンホイッスルと、リズムを担当するパーカッションには、ベスト・サービスのETHNO WORLD 6 COMPLETEを使用します。本製品は、各国の民族楽器をはじめ、エスニックボイスやクワイアまで、約320種類の音色を収録した、総合エスニック音源です。
メインメロディを奏でるティンホイッスルは、吹き始めの音程変化に揺らぎが生じやすいのが特徴なので、その雰囲気を出すために、部分的にアーティキュレーションを使用してニュアンスを加えましょう。また、打ち込む際は小節頭のノートの「音の長さ」を、この曲の6/8拍子の8分音符よりも少し短めに設定すると、揺らぎが出て原曲の雰囲気に近くなります。このノートの長さの設定次第で、フレーズ全体の印象がかなり変わるので、色々と試してみましょう。
パーカッションのパートは、「ジャンベ」を選びました。ベロシティを強く叩く部分を「100~110」、それ以外を「10~30」程度にして強弱の差を付けると、抑揚のある生々しい演奏になります。
メロディパートで使用した、ETHNO WORLD 6の「WOODWIND&BRASS」のメイン画面。今回はティンホイッスルと同じ質感を持つ、「アイリッシュホイッスル」(Overton Irish Whistle KEY High)を選んだ。デフォルトの状態で下のフレーズを打ち込んでもリアルな表現になるが、さらに内蔵のリバーブのかかり具合をわずかに上げていくと、原曲の残響感により近くなる
上の画像は、パーカッションパートの「WORLD DRUMS」。今回は「ジャンベ」(Djembe)を選んだ。
こちらはパーカッションのピアノロール画面で、1小節目を繰り返せばOKだ。各ノートのベロシティは「ダンッ、タ、タ、ダンッ、タ、タ……」と3拍ごとに頭を強めにしつつ、他を下げて強弱のメリハリを付けると、リアルな演奏になる
「AMPLE GUITAR M Ⅱ」
主旋律を引き立てるアコギのストローク
原曲ではギターパートがダビングされていて、LRで異なるフレーズの演奏が聴こえてきます。L側から聴こえてくるパートは、オクターブで押さえて3連フレーズを刻むフレーズで、R側はコードストロークでのバッキングパターンとなっています。今回は、このコードストロークを、音源を使って打ち込んでみましょう。
ギターを打ち込みで生々しく表現するのは非常に難しいのですが、ギター専用音源のアンプル・サウンドAMPLE GUITAR M Ⅱを使えば、簡単にリアルなギターサウンドが得られます。また、コードストロークの他に、アルペジオなどのフレーズも、生々しくグルーヴ感のあるサウンドで打ち込めます。
コードストロークの打ち込みは、音源上で演奏させるコードを指定してから、ストロークのパターンがアサインされたキースイッチを指定してフレーズを作る方法と、ピアノロール上でコードを打ち込んでからストロークパターンを指定する方法の2通りがありますが、今回は前者の方法で打ち込んでいきました。
AMPLE GUITAR M Ⅱのメイン画面。中央のフェーダーやツマミで、音の広がり感を調整するマイキングやパンなどを操作して、様々な音作りが行なえる。ここでは音の輪郭を少しハッキリさせるために「MIC1」(ミッド)の音量を少し上げて、逆に「MIC2」(サイド)の音量を少し下げてフレーズが目立つようにした
メイン画面左上の「Strummer」を選ぶと、コードやストロークを設定する画面になる。左側はコードネームや実際にフレット上でコードの鳴り方を設定するエリア。中央は演奏するストロークやアルペジオのパターンを表示するシーケンサー。右側は拍子とスウィングの調整やパターンを設定するエリアとなっている
「SPITFIRE CHAMBER STRINGS」
メインメロディに絡む、バイオリンのカウンターメロディ
この曲を再現するのに外せない要素に、メインメロディのティンホイッスルに絡む、カウンターラインとなるバイオリンのパートがあります。メインメロディとカウンターラインはいずれもシンプルなフレーズですが、両者が絡み合うことで、あたかも1つのフレーズのような雰囲気を醸し出しているため、このパートの存在は非常に重要なものとなっています。
原曲ではソロバイオリンとなっていますが、ここではスピットファイヤー・オーディオの「SPITFIRE CHAMBER STRINGS」を使って、少し厚みのあるストリングス音色でカウンターメロディを作ってみましょう。本製品は、バイオリン、ビオラ、チェロなどの弦楽器の音色と、各弦楽器がまとまって1つの鍵盤上で奏でられる「アンサンブル音色」を収録しています。
ストリングスの打ち込みは、クレッシェンド(だんだん強く)したり、デクレッシェンド(だんだん弱く)するといった音量表現の付け方がポイントとなります。これらの打ち込みを行なう時には、音量の変化がどのタイミングで最小と最大のピークに達しているかをしっかりと把握して、フレーズ内でうまくまとめ上げるといいでしょう。
SPITFIRE CHAMBER STRINGSのメイン画面。こちらはバイオリンのアンサンブル音色を選択している状態で、下部に並んだボタンでアーティキュレーションの切り替えや、レガート、スタッカート、トレモロ奏法などの演奏も可能になる。また、この音源ではダイナミクスの表情付けなどを、シンセのモジュレーションホイールでコントロールすることもできる。なお、モジュレーションホイールが「0」になっていると音が鳴らないので注意しよう
こちらは、各音色の設定画面。バイオリンはプリセットのままだと広がりのあるアンサンブル感が強いので、「Tightness」というパラメーターを少々強めにしつつ、「Vibrato」のかかり具合を少なめにすることで、芯のある音色になるようにエディットしよう
サウンド・デザイナー2018年3月号(本コーナー掲載号)
【第1特集】
68ページ総力特集
ゲーム/アニメ/ドラマ
最先端を行く
音楽クリエイター達
【コンテンツ】
・音楽が場面の魅力を引き出した注目作
・神崎 暁=『Fate/EXTRA Last Encore』
・kz(livetune)=『BEATLESS』
・tofubeats=『電影少女 - VIDEO GIRL AI 2018 -』
・立山秋航=『ゆるキャン△』
・井筒昭雄=『99.9 - 刑事専門弁護士 - SEASONII』
・カプコン・サウンドチーム=『モンスターハンター:ワールド』
・『DEVILMAN crybaby』の音楽が描くダークでポップな世界
・『モンスターハンター』のテーマ曲「英雄の証」をSymphony Seriesで再現!
・SONICWIREのソフト音源で「ゆるキャン△サウンド」を作ろう!
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