5ヶ月連続! リメイク楽曲を毎月1日にデジタルリリース!
電波少女「21世紀難民」インタビュー
電波少女「21世紀難民」インタビュー
2018/09/01
新たにMCのNIHA-Cが加わり、新体制となった電波少女(でんぱがーる)。5ヶ月連続で過去のリメイク楽曲をデジタルリリースするという中、その第3弾として、9月1日に「21世紀難民」がリリースされた。若手ヒップホップクルーの中でも特に注目度の高い彼らの作品はどのようにリメイクされているのか。ここでは、その制作の裏側に迫ってみよう。
取材:東 徹夜(編集長)
ハシシ:Jinmenusagiとかもそうなんですけど、ニコニコ動画という出会い系サイトです。
──(笑)
ハシシ:昔、ニコニコ動画にラップを投稿する人たちのコミニティーがあって、その人たちによるライブイベントがあったんですね。で、一度京都でライブがあって、次の日も数人で遊ぶことになって。その時にいたって感じです。
──たまたま2人とも住んでいた場所が近かったとか?
NIHA-C:いえ、当時は名古屋に住んでいて。イベント自体は京都であったんですけど。
ハシシ:自分は宮崎にいて。
──では、そのイベントのために遠くから出てきたみたいな。
ハシシ:そうですね。まだ当時は呼んでもらえるライブ自体が少なかったですし。自費だったので、今だったら遠くていかないと思いますけど(笑)。
──2人は電波少女で一緒になる前にもお互いにフィーチャリングでコラボしていますよね。それが実際に電波少女で一緒にやろうとなったきっかけというのは?
NIHA-C:具体的には今年の1月末なんですけど、一緒にご飯を食べに行ってお互いの今後について話し合ったんです。
ハシシ:近くに住んでいるので、定期的にご飯は食べに行くんですよ。で、その時はお互いの活動について話したり、現在の状況について話したりして。で、色々と考えると電波少女で一緒にやることで利害関係が一致するというか。両方にとって入った方がメリットがありそうだなと思って。
──それはお酒を飲みながら?
ハシシ:いや、しらふじゃないとそんな重要な話はできません(笑)。普通にファミレスで飯食いながら話しました。
──nicecreamさんはNIHA-Cさん加入の話はいつ聞かされたのですか?
nicecream:だいぶ後ですね。たぶん、会社の人に話して決定した後に「メンバー増えていい?」みたいな話がありまして(笑)。で、「誰?」って聞いたら「NIHA-Cくん」みたいな。「あっ、なるほどね」って思いました。
ハシシ:ちなみに、「増えていい?」とは聞いてなくて、「増える」って言いました(笑)。
──NIHA-Cさんは、自分が電波少女に加入することでどのような相乗効果が生まれると思ったのですか?
NIHA-C:もともと、人間的なタイプが俺とハシシさんとは違っていると思っていて。例えば、俺は楽観的だけど、ハシシさんは慎重というか、色々と考えていると思うし。
ハシシ:俺も相当楽観的だよ(笑)。
NIHA-C:何て言うんですかね。俺って、大雑把なんですよ。大味というか。でも、ハシシさんはその逆だと思っていて。だから、客観的に2つの視点から曲にアプローチできるだろうなというのはあります。
──それはトラック作りとラップのどちらの面で?
NIHA-C:ラップですね。
──聴いている人は、どの辺りに違いが出てくるのですかね?
NIHA-C:まず作る過程の話でいうと、俺は結構感覚で歌詞とかも「バァ~ッ」と書いちゃうし。何て言ったらいいのかな。
ハシシ:純粋に、聴いている人はキャラが2つになるので面白いと思うんです。俺がずっと感じてたのは「自分の声は高いから一曲通して聴くと疲れる」ということなんです。で、それを解消できるのって、やっぱり曲中で色を変えることだと思うんですね。俺はグループでやってきて、その後でナイスと2人体勢になった時、そこをどうしたらいいかっていうのをずっと考えながら試行錯誤してきたんです。けど結局、やっぱり一番手っ取り早いのは新たな声を入れることだと思って。で、NIHA-Cくんもソロでずっとやっていて、曲のセンスだったり聴き心地みたいなものは近い部分もあると思ったし、お願いするトラックメイカーも共通の方だったりしてて。だったら、お互いのスキルを合体すれば、それは純粋にプラスになるなと思って。で、今回、“期間限定”で入ってもらったんです。
NIHA-C:(笑)。“期間限定”マジっすか。
──(笑)。さて、NIHA-Cさんが加入して過去曲のリメイクがスタートしていますが、今度リリースされる「21世紀難民」は、原曲自体はどのようにして生まれた曲だったのですか。
ハシシ:もともとは別の曲のドロップ部分に使う予定だった“三味線が鳴っている4小節くらいのモチーフ”があって。それを引き延ばして1曲にしたんです。
──リリックはいつものように後から付けていく感じで?
ハシシ:そうですね。最初はデタラメな言葉でメロディーを付けて、それに歌詞をはめていく感じでした。
──歌詞は「21世紀難民」というタイトルから連想して書いたのですか?
ハシシ:いえ、タイトルは後から付けました。この曲は正直あんまり意味ないんですよね。
NIHA-C & nicecream:(笑)
ハシシ:書く側からすると歌っている内容もすごく簡単で。何かを特定せずに、ボヤ~っとなんとなくムカつく相手に向けてラップするというか。これはラッパーなら分かると思うんですけど、この手のが一番書きやすいんですよ。で、トラックが攻撃的な感じだったので、それに合わせて書いていったんです。原曲ではフィーチャリングで“れをる”って女の子がラップしてくれていたんですけど、今回のリメイクではNIHA-Cくんに差し替えて。
──この曲をリメイクしようと思った理由は?
ハシシ:何と言うか、本来この曲はアルバム曲なんですよね。あんまり、リード曲でこういう”誰かを攻撃するような”のはやんないんです。でも、アルバムとかライブにこういう曲があると映えるんですよね。なので、今回リメイクして今後も長く使いたいなと思ったんです。
──NIHA-Cさんは、この楽曲を聴いた時の最初の印象はいかがでしたか?
NIHA-C:ビートを聴いた時に「あっ、こういうビートでラップしたいな!」って思いました。さっきも言ってた通り“バァーっ”とラップができる曲ってアルバムの中では意外と少ないもので。なので、こういうビートを聴くと、純粋にこれで俺もラップしたいなって気持ちになりますし、この曲をリメイクすることが決まったときは“俺もやってやるぞ”って感じでした。
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