“使える音”を手間なくキャプチャできるコンデンサーマイク

ロズウェル・プロ・オーディオmini k47の実力を徹底レビュー!

ロズウェル・プロ・オーディオmini k47の実力を徹底レビュー!

ロズウェル・プロ・オーディオmini k47の実力を徹底レビュー!

2019/01/24


カリフォルニアに拠点を置くマイクブランド、ロズウェル・プロ・オーディオ。同社の製品には、コンデンサーマイクの名器「ノイマンU47」を再現した小型モデル「mini K47」がラインナップされています。今回は、作・編曲家やプロデューサーとしても幅広く活動しているシンガーソングライターの木内友軌さんに、ボーカルとアコギのレコーディングで本機をチェックしてもらいました。
 
取材:編集部 写真:生井秀樹
 
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オープンプライス(¥38,000前後)
「mini K47」は、コストパフォーマンスに優れたコンパクトなコンデンサーマイクだ。バランスのいいサウンドが特徴で,耳障りな高域の周波数成分を抑えつつ,ボーカルを録音した際の歯擦音やリップノイズも低減してくれる。また、エレキギターやアコギと相性抜群の、心地良く重量感のあるローを収音してくれるのもポイントだ
 


◉色付けのないナチュラルなサウンドと“おいしいロー感”が簡単に録れる
 

小型のマイクなのに、意外と重量感がありますね。キャリングケースが付属していて、持ち運びが容易なのも便利です。

まずはボーカルの録音に使ってみたのですが、音像がキレイにセンターにまとまってくれました。素の状態で定位感がハッキリしていて、かつ音に芯があるというのは、優れたマイクの証拠だと思います。マイク側の色付けもあまりなくて、自然で暖かみのあるサウンドでした。

次に、アコギのレコーディングでも使用してみました。こちらも歌を録った時と印象が同じで、すごくナチュラルですね。アタック感もしっかり拾ってくれて、自分が演奏した時に耳で聴く音と、録り音の質感が変わらないんです。

EQ処理の面で見ても、他のマイクでアコギを録った時は、ハイパスフィルターを200Hzくらいまで上げるんですけど、本機であれば50Hz以下をカットするくらいで音がちょうど良くなります。他にも、アコギはモデルごとにピーキーな帯域があって、普通のマイクで録音した場合はEQで2kHz周辺をカットするんですけど、mini K47で録った音はその手の処理をする必要が一切ないんです。

特筆すべきはそのロー感で、サブウーファーが適度に響くくらいの低域がありながらも、決してボワつかないんですね。普通のマイクだと“おいしいロー感”がうまく録れなくてスカスカになったり、逆に低域が暴発してしまう時があるんです。

あと、本機の音は「プラグイン負け」をしないんですよ。この価格帯の多くのマイクは、例えばコンプとかをかけた時にペラッとした音になったり、音像がボヤけがちなんです。でも、mini K47で録った音は、エッジや輪郭をキープしたまま、しっかりと音が前に出てきました。

コストパフォーマンスが抜群なので、初めての1本にはもちろん、中級者以上で新たなマイクを探している人にもオススメです。最後に、「この価格と見た目で判断するなよ」と言いたいです!
 

《SPEC》
●指向性:単一指向性 ●感度:18mV/Pa ●周波数特性:20Hz〜16kHz ●出力インピーダンス:114Ω ●外形寸法:長さ=150mm/直径=44mm ●重量:325g

 

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木内友軌(キウチ トモキ)
「エレクトロやダンス系のサウンドとJ-POPの融合」をテーマに活動する、1983年生まれのシンガーソングライター。稲田保雄に学び、作・編曲家や音楽プロデューサー、シンクマスター、DJ、キーボーディストとして活躍。現在はプロデュースチーム「プロジェクトフルサークル」の代表を務め、国内外の演劇や映像作品などへ楽曲提供を行なうなど、幅広く活動している。

 

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・三船雅也(ROTH BART BARON)
・西川 進
・Ryuichi(LapLus)
・古代祐三

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