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SOMETIME’S、6月6日(日)に公式YouTubeチャンネルにて「SOMETIME'S YouTube Studio Session LIVE」を無料配信!
SOMETIME’S、6月6日(日)に公式YouTubeチャンネルにて「SOMETIME'S YouTube Studio Session LIVE」を無料配信!
2021/06/10
本来であれば5月26日(水)にリリースした2ndEP「Slow Dance EP」のリリースツアーを6月6日(日)に東京・渋谷WWW、6月11日(金)に大阪・阿倍野ROCKTOWNで開催する予定だったSOMETIME’S。ここに来てのコロナウイルスの感染拡大を受け、ツアーの延期を発表し、6月6日(日)にYouTubeでのライブ生配信を決定。EP収録曲を軸にバンドスタイルで早くもアップデートしたアレンジで届けてくれた。
スタジオに所狭しとセッティングされた楽器がチームSOMTIME’Sの臨機応変ぶりを感じさせる中、TAKKI(Gt)のアルペジオが心地よく響く。二人のスタートを示す「Slow Dance」がオープナーだ。もう最初の一音から抜群にサウンドがいい。深く息を吸い込んで歌い始めるSOTA(Vo)の笑顔につられてこちらも口角が上がる。本当にこの人の笑顔は魔法のようだ。カメラがサポートミュージシャンを捉える前に編成がわかるほどバランスのいい聴き心地はライブハウスのそれともまた違って、穏やかさが伝わる印象。良いヘッドホンやスピーカーで聴いている人は思わずため息が出たんじゃないだろうか。冒頭から温まっているグルーヴは親密なアンサンブルの「Horizon」へ。クリーントーンのギターと清野雄翔(Key)のエレピが歌に寄り添うように鳴らされ、冨田洋之進(Omoinotake/Dr)のパッドやぬましょう(Perc)のグロッケンなど、上物もビートも曲を彩る。歌の意味で牽引するのではなく、声を含めた全てのサウンドで夜明けの色や空気が伝わるような進化を遂げていた。
「ありがとうございます。6月6日(日)、本来ならWWWでライブをしているはずですけども、延期したということで、本来なら皆さんの前に現れていたはずだったチームとスタジオセッションということでお届けしています」と丁寧な挨拶をするSOTA。一方、TAKKIは「いや残念だね。いつも配信ライブの時、いつも“残念だね”で始まる」と、悔しさを隠さない。
それでもリリースパーティーを盛り上げようと言葉にするSOTAはチームのムードメーカーだ。メンバーから歓声が上がる。
雷鳴のSEもお馴染みの「Raindrop」は雑踏のSEが曲中でも聴こえてくるのだが、生楽器と良いバランスで突然の雨の中で進行するドラマの映像を喚起する。効果的に差し込んでくるTAKKIのソロ、後半、強くなる雨足を表現するようなピアノリフもSOTAのボーカルのエモーションを盛り立て、バンド全体で歌うようなグルーヴを醸成。メンバー全員が楽曲に対してベストな献身を見せるナンバーだ。続く「Never let me」も擬似空間を体験できるようなエレクトロニックなSE、配信で聴いていてもじわじわ這い上がってくるような佐々木恵太郎(Ba)シンセベースが、歌の世界に没入させてくれる。ストイックにシンバルで山場を作っていく冨田のスキルなど、サポートメンバーが曲を愛していることの証を何度も見た。
ライブの中盤にはTAKKIがカメラ目線で8月にフルアルバムのリリースと、その作品がメジャーデビュー作であることを発表。IRORI Recordsから「Slow Dance EP」をリリースしていることで、すでにメジャーデビューしていると思われがちなことや、周囲に「一生作ってると思われてるんじゃないか」という、制作期間の長さを告白。参加メンバーのクレジットを全て記載すると相当なボリュームになりそうだと笑わせると、サポートメンバーの誰かから「(ブックレット)2冊!」と合いの手が入って、さらに笑いの輪が広がる。はじめはアルバムタイトルの『CIRCLE & CIRCUS』の意味は今後のインタビューで、と話していたTAKKIが思わず意図を吐露。曰く、幅広い音楽性をサーカスに喩え、これまでの人との縁をサークルになぞらえているらしい。
「こんなに(アルバムのことを)話したら1曲ぐらいやらないとね」とSOTA。対極をなす一方の曲だという「It’s OK」を早速披露。サックスのリフとベースラインが同じぐらい存在感を放つ、ソウルフルな1曲で、サビではSOTAのファルセットがユニークなフロウを聴かせる、ライブが楽しみになるナンバーだった。この対極とは果たして?という想像も楽しい。
メンバーの距離の近さとスタジオというシチュエーションも相まって、自主制作盤の「Slow Dance」の話題から、今回、リアレンジとリミックスを経て再録した経緯や、自主盤の裏ジャケが今回のアートワークになっていることなど、結成当初から現在に至る「Slow Dance EP」の意味をフランクに話す二人。初期の楽曲でまだ音源化されていない作品もいつか形にしたいといい、ライブではお馴染みの「Stand by Me」にメンバー紹介から入った。ソウルフルに歌い上げるパートや、全員のソロパートがしっかりある、ライブ映えするナンバーだ。すっかり温まったバンドはSOTAの3カウントでラストの「シンデレラストーリー」へ。爽快なギターカッティングが晴れやかな夏に連れて行かれるような体感だ。歌詞の内容は必ずしも目指す場所への物語が順風満帆ではなかったことを示唆しているが、今のSOMETIME’Sが歌うと〈気づけば今歩んでいるのがシンデレラストーリー〉という意味が良い意味で変化してきているのがわかる。視界が開けるような抜けの良い演奏はますますリアルライブへの期待を募らせたのだった。
数々の縁=CIRCLEが結実した多彩な楽曲=CIRCUSが詰まったアルバムと、再会を楽しみに待ちたい。
SOMETIME’S Youtube Studio Liveアーカイブ
2021.06.06(Sun)21:00〜
https://youtu.be/nYOmtXHB_7w
6月20日(日)23:59までアーカイブ公開中
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