完全に明らかになっているのはその声のみ

十五少女、最新シングル「何度死んでも構わない。だから」が本日リリース!(かいゑとsfprのFZをプロデューサーに迎えたアンニュイなギターロック)

十五少女、最新シングル「何度死んでも構わない。だから」が本日リリース!(かいゑとsfprのFZをプロデューサーに迎えたアンニュイなギターロック)

2021/08/18

「何度死んでも構わない。だから」

 

完全に明らかになっているのはその声のみ。いまだ多くがベールに覆われた『十五少女』の最新シングル「何度死んでも構わない。だから」が、本日リリースされた。今作は、終わらない夏の終わり:8月32日に発売が予告されている死をテーマにしたE.P.「HATED(DEATHのアナグラムになっている)」からの第4弾先行シングル。

Linkfire:
https://15shoujo.lnk.to/therefore

作詞・作曲・編曲を手掛けたのは『かいゑ』。2020年代的なバンドが奏でるデカダン(退廃的)なサウンドを基調に、浮遊音が意識を遥か遠くへと運ぶプリコーラス、エレピをフィーチャーしたJazzyなインタールード、ポエトリーリーディングなアプローチまで、終始分類不可の斬新な発想で破壊と再構築を繰り返したギターロックとなっている。共同プロデュースを手掛けた『sfpr』のFZのシングルコイルのストロークと『IIVU』のJunkoの這う様なベース、伊田知リンの気怠い透明声の生み出すアンニュイなグルーヴが、悲劇的な詞世界のピカレスクをさらに疾走させる。

「何度死んでも構わない。だから」Leak Video(限定公開):
https://youtu.be/xG_avD_libk

今作は、HATED第2弾「君が死んだ日の天気は」のアンサーソングにもなっている。

「君が死んだ日の天気は」Leak Video(限定公開):
https://youtu.be/YBj2uoo556s

大切な “キミ” を亡くした側から書かれた抒情詩であった前々作には、死に対する本質的な怒りと諦めが漂っていた。人に限って本当の死とは、肉体がこの世から消え去ることではなく、残された人々の心の中から忘れ去られること。『忘却』という残酷な真実の前で、主人公が力無く空に祈る言葉(願い)が切なかった。同時に、それは残された者に与えられる『許し』を予感させた。

悲しいかな、人は忘れ去り・忘れ去られる事で再び前を向いて生きて逝ける。今作では、先立つ側からその『真実(残された人々の心の中から自分が忘れ去られていく事)』に対する未練だけではなく『諦め(許し)』が語られる。人は皆、忘れ去る事で再び前を向いて生きて逝ける。「振り向かないで」と(残された)主人公を突き放すキミの言葉は、残された人々が変わらない過去を抱いたまま、変わっていく未来へと踏み出す先を照らしてくれる。

十五少女が歌うのは、大仰なメッセージでも理想的な愛でもない。多感な時期を普通に生きる若者が感じている「言い様のない不安」や「行き場のない焦燥」など、ありきたりに見えて非常な日常の機微に寄り添った『ミクロ・ミュージック』と呼ばれる些細な大事だ。

夏の終わりに向けて5作連続でリリースされてきた「HATED」シリーズも残すは2作。その旅路の先にあるのは絶望か希望か・・・死というある種のタブーへと冒涜的にも迫る十五少女の代弁から耳が離せない。

十五少女
6th Single(1st E.P. HATED からの先行シングル第4弾)

「何度死んでも構わない。だから」
2021年8月18日 配信限定リリース
Linkfire:https://15shoujo.lnk.to/therefore

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