10月29日 @ Zepp Tokyo

ACIDMAN、結成25周年のアニバーサリーイヤー開幕を告げるライブ「This is ACIDMAN」を開催!

ACIDMAN、結成25周年のアニバーサリーイヤー開幕を告げるライブ「This is ACIDMAN」を開催!

2021/11/01

ACIDMAN

写真:AZUSA TAKADA

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写真:Victor Nomoto - Metacraft

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※本ライブレポートには、セットリスト・演出に関する記載がございます。本公演は、11/13〜ライブ映像配信を実施いたしますので、視聴予定でネタバレを気にされる方はご注意ください。
 
ACIDMANの結成25年/デビュー20年のアニバーサリーイヤー開幕を告げるライブ〈This is ACIDMAN〉が、10月29日に開催された。2時間を超えるフルサイズの有観客ワンマンライブは実に久しぶり、そして会場のZepp Tokyoは今年いっぱいで閉館が決まっていることもあり、ステージ、客席共に様々なエモーションとテンションが渦巻く中、バンド創世記の代表曲「to live」からライブはスタート。雄大な自然の風景や星空など、楽曲とシンクロさせた美しいスクリーン映像でオーディエンスの目と耳を刺激しながら、「造花が笑う」「FREE STAR」と、アップテンポの楽曲を畳みかけて一気に波に乗る。
 
「出てきた瞬間に泣きそうになった」と、いつになく昂ぶりを隠せない大木伸夫(Vo&G)を中心に、浦山一悟(Dr)、佐藤雅俊(B)のスリーピースが奏でる音は、まぎれもなく25年の年輪を刻みこんだ、激しくも豊かなロックサウンドだ。2000年代初頭の「リピート」「赤橙」など、メロディアスな楽曲はシンプルでみずみずしいままに、2010年代の「アルケミスト」「ALMA」など宇宙的なイメージの広がる楽曲は、よりドラマチックなうねりを持って。さらに、「彩-SAI-(前編)」「Λ-CDM」と、歌ものに劣らずACIDMANがずっと大事にしてきたインストゥルメンタル曲を披露し、音だけで様々な感情や情景を鮮やかに描写してみせる。スクリーンに飛び交う有機的な点描のような映像は、宇宙に存在する素粒子やダークマターを可視化したものだと、演奏後に大木が解説してくれる。ACIDMANのライブで目に見えるもの、耳に聴こえるものはすべて意味があり、一つの壮大なイメージを指し示している。
 
ライブ中盤のMCで、一悟が「今日は神セトリです」と胸を張り、佐藤が「俺もさすがに今日はウルウルしている」と本音を漏らす。「メッセージは一緒だけど、いろんな曲を作ってきました」と大木が語るように、セットリストは25年間を自由に行き来しながら、バンドの変化と普遍とを対比して見せるもの。デビュー直後の「波、白く」のあとに最新アルバム『INNOCENCE』からの「夜のために」を置くなど、流れも絶妙だ。そして、“真っ白に生まれ変わるまで”と歌う最新曲「innocence」の背後では、虹色の灯りと壮麗な星空に彩られたCG映像が、圧倒的な質感をもって迫り来る。宇宙の広がりの中の、一瞬の命の尊さ。エモーション溢れる名作ロックバラード「世界が終わる夜」をはじめ、ACIDMANがずっと歌い続けてきたテーマは、コロナ禍を経た今だからこそ、肌に沁み込むように自然に届いてくる。
 
ライブ後半の盛り上がりは、圧巻としか言いようがない。「ある証明」「飛光」「World Symphony」と、ノンストップで連なるラウド&ファストチューン3連発の、音楽による幸福な原子核融合反応を目の前で見るような、すさまじい爆発力。そして、バンドの重要な節目に必ず登場する畢生の大曲「廻る、巡る、その核へ」の、10分間を超えるずっしりと重い言葉と音のメッセージ。音にシンクロするアニメーション映像が描き出す、世界樹を中心に生命の死と再生を描く悠久のドラマは、もう何度も見ているはずなのに必ず新たな感動を呼び起こす。「楽しいだけじゃない。みんなの心にタネをまきたい」と、「廻る、巡る、その核へ」を歌う前に大木は言った。これは一体何だ?という、気づきと衝動から新しい時代の生き方や音楽が生まれる。ACIDMANの25年は、まさにタネをまき続けた25年だった。
 
アンコールは、未来への希望を高らかに歌い上げる「OVER」と、これまでバンドを支えてきたすべてのファンに捧げる「Your Song」の2曲。「廻る、巡る、その核へ」で感極まりすぎた大木が、「さっき楽屋で号泣しました」と照れくさそうに言う。それはきっとステージ上と客席の区別なく、心の琴線を激しく震わす全21曲、およそ2時間半の素晴らしい音楽の旅。近年のACIDMANのライブは、ミドル/スローテンポの楽曲中心にじっくり聴かせるイメージがあったが、今日のライブは別物だ。それは20年前に初めて観たライブを思い起こさせる、「いま伝えたいことがあるんだ」という衝動と確信に満ちた、ACIDMAN再発見とも言うべきフレッシュな体験だった。
 
大木の好きな宇宙にたとえると、ACIDMANは25年を経ても衰えぬ、内なるエナジーを燃やしながら煌々と輝き、オーディエンスという多くの天体を惹きつけてやまない恒星だ。ここから始まるアニバーサリーイヤーで、その星がどんな軌跡を描いて、どこに到着するのか。興奮と期待に満ちた1年間が、いよいよ始まる。

(取材・文:宮本 英夫)

Setlist
1.to live
2.造花が笑う
3.FREE STAR
4.リピート
5.赤橙
6.Rebirth
7.アルケミスト
8.ALMA
9.彩 -SAI- (前編)
10.Λ-CDM
11.式日
12.波、白く
13.夜のために
14.innocence
15.世界が終わる夜
16.ある証明
17.飛光
18.world symphony
19.廻る、巡る、その核へ
 
encore
1.OVER
2.Your Song
 
「This is ACIDMAN」ライブ配信決定!
25周年イヤー突入のスタートとして10月29日(金)にZepp Tokyoで開催したワンマンライブ「This is ACIDMAN」のライブ映像を、11月13日(土)19時よりストリーミング配信決定!
 
<配信概要>
配信日:2021年11月13日(土)
時 間:OPEN 18:30 / START 19:00
アーカイブ期間:初回配信終了後〜2021年11月19日(金) 23:59
<チケット料金>
【ライブ入場券】3,500円
【ファンクラブ割引】基本料金から-500円
対象:「ACIDMAN MOBILE」「ある証明」
またこれまで同様、 “サポートチケット”として、入場券に500円、1,000円、2,000円をプラスしたチケットの販売も行います。
「これまでのようなライブ活動が出来ない状況において、皆さまからの応援・ご支援は大きな力となります。もしご賛同いただける場合には、今後のACIDMANの活動資金とさせていただきます。
なお、配信されるライブの内容は全て同じで、配信に関する優劣もございません。
無理のない範囲でご利用くださればと思います。」
※配信ライブの内容は全て同一
<配信プラットフォーム>
・Streaming+
・PIA LIVE STREAM
・Faniconライブ配信
 
詳細やチケット購入方法などは特設サイトを確認下さい。
http://acidman.jp/tour/thisisacidman/

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