さ(3)く(9)らにちなんで、この日にリリースする春にふさわしい3rdシングル
コアラモード.「さくらぼっち」インタビュー
コアラモード.「さくらぼっち」インタビュー
2016/02/26
ボーカルの“あんにゅ”とサウンドクリエイター小幡康裕からなる横浜出身の音楽ユニット、コアラモード.。彼らが4曲入りの3rdシングル「さくらぼっち」を桜にちなんで、3月9日にリリースする。ここでは表題曲の「さくらぼっち」の歌詞や曲が生まれたいきさつ、「ありがとう、そしてさよなら」、「幸せの証」、「拝啓、5年後の私」といった収録曲それぞれに2人が込めた想いに迫ってみた。全曲表題曲のつもりで作ったという彼ら渾身のシングル。ぜひとも曲を聴きながらインタビューを読んでみて欲しい。
取材:東 徹夜
主人公の気持ちをもっと掘り下げたいと思って歌詞を全部書き直しました。(by あんにゅ)
──3月9日のまさに“さくら”にシングル「さくらぼっち」がリリースされますが、タイトルもユニークですよね。このタイトルにはどんな意味が込められているのですか?
あんにゅ(Vo. & Guitar)
あんにゅ:今回のシングルのリリースが春に決まっていたので、桜をモチーフに「春の曲」を作ろうと思っていたんです。それで曲の構想を練っていると、「春って賑やかなで楽しげなイメージもあるんだけど、ふとした時に寂しくなったり、誰かに会いたい気持ちになったりするな」って気が付いたんです。そんなことを考えているうちに「桜」と「ひとりぼっち」という言葉を合わせた「さくらぼっち」という造語ができて、それをタイトルにしました。
──原曲はいつ頃作り始めたのですか?
小幡:作り始めたのは去年の秋ごろで、レコーディングは12月に行ないました。
──どのような流れで完成したのでしょうか?
あんにゅ:まず先にタイトルが決まって、曲作りはそれからずっと悩んで。デモの締切り前日になってようやくサビのメロディを思いついたんですよ。それを小幡さんに伝えて、喫茶店でアカペラで歌ったんです。そしたら小幡さんが「すごくいいメロディだから忘れないうちにデモを録りに行こう!」って、すぐに2人で作業用のスタジオに入ってデモを作りました。
──サビ以外のメロディはそのデモ作りの時に作られたのですか?
あんにゅ:いえ、サビを思いついたときに、Aメロ~Bメロも大体のイメージを作っておいたんです。
──作曲はギターを使われたのですか?
あんにゅ:はい。この曲はギターで作りました。
──あんにゅさんは普段の作曲でもギターを使われることが多いのでしょうか?
あんにゅ:そうなんですが、ギターだと手癖で作ってしまうこともあるので、まず鼻唄から作るとか、できるだけ自然に出てきたものを大事にするよう心がけています。だから私が小幡さんに渡すデモは、コードが鳴っていないメロディだけのものもあったりするんですよ。決して手を抜いてるわけではなく(笑)。
小幡:そう、決して手を抜いてるわけではなく(笑)。
──歌詞が完成したのはいつ頃でしたか?
あんにゅ:デモ音源を作ってから、レコーディングまでに仕上げていきました。11月の後半から12月の頭までくらいですね。
小幡:今回は制作期間が短かったから、歌詞は本当にギリギリまで考えてたよね。
──“みなとみらいに新しくできたピザ屋さん”と、面白い歌詞が入っていますが、これは実在するお店なんですか?
あんにゅ:これは必ず聞かれると思ってました(笑)。私たちは横浜を拠点に活動してて、みなとみらいにもよく行きますが、最近あの辺りに実際にピザ屋さんができたのかどうかは分かりません…3月9日までにできるかな?って期待してます!
小幡:できないと思う(笑)。
──あんにゅさんがこの曲の歌詞で特に気に入っている箇所はどこでしょうか?
あんにゅ:2番の「赤に寄らず 白に寄らず 揺れている 桜色のまま」というところですね。赤か白かっていうハッキリした色に寄らない、ピンク色のイメージがこの歌詞の主人公の気持ちと上手くマッチしているなと思います。
──では、歌詞作りで苦労されたところはどこですか?
あんにゅ:歌詞を1度全部書き直したことですね。元々の歌詞はどちらかというと4曲目の「拝啓、5年後の私」の雰囲気に近かったんですよ。「上京してきて不安だけど、君が頑張ってるから私も頑張る」っていう前向きな歌詞だったんですけど、書いてるうちに主人公が抱える不安とか、そういった気持ちをもっと掘り下げたいと思って書き直しました。
小幡:最初は主人公と「君」の関わり方も全く違うものだったよね。
あんにゅ:うん。それに主人公の性格設定も変わりました。初めの方は「自分の意思をしっかり持って、目標に向かって頑張っている女の子」だったんですけど、完成版は「寂しがりで、彼に会いたい気持ちが強い、どこにでもいる女の子」という風に。それに合わせて、歌詞全体も恋愛の面がより強調されています。
──そういう風に変わったきっかけはあるんでしょうか?
あんにゅ:書いてるうちに歌詞の中身と「さくらぼっち」っていうタイトルの間でズレを感じたんです。だから主人公のイメージから作り直しました。
──なるほど。アレンジについても伺いたいのですが、2人はどのようにやり取りを行なうのですか?
小幡:あんにゅ作曲の曲については、普段はあんにゅが僕に原曲を投げてみて、それを僕なりに解釈したものを投げ返して、それにまたあんにゅがリクエストをして、というやり取りを繰り返します。ですが、「さくらぼっち」に関してはサビのメロディをアカペラで聴いた段階からすぐにアレンジの方向性が見えたんです。だから、すぐ2人でスタジオに入ってデモ制作にとりかかりました。
あんにゅ:私もすぐ横で「こんなフレーズを入れてほしい」とか話しながら。
小幡:そうして約2時間くらいで完成したんですが、基本は僕が最初に浮かんだアレンジのまま大きく変わることなく仕上がりましたね。
──そのアレンジはあんにゅさんが思い描いていた「さくらぼっち」のアレンジとも近かったのでしょうか?
あんにゅ:近かったですね。イメージと大きく違うことなく、自然に受け入れられました。
──小幡さんがこの曲のアレンジで特にこだわったところを教えてもらえますか?
小幡:編曲をする時、僕はいつも歌詞に沿ったアレンジにすることを心がけているのですが、「さくらぼっち」は特にストリングスのメロディラインに力を入れました。歌詞の内容は、主人公がA~Bメロで悩んでる様子が描かれ、サビでは吹っ切れてポジティブな気持ちに転換するというものなので、ストリングスもサビで“わっ!てはじける”メロディになるように工夫しました。
あんにゅ:ストリングスは録り方もちょっと特殊な方法だったんですよ。
小幡:そうなんです。今回のストリングス編成はダブルカルテットだったんですけど、歌とストリングスが交互に盛り上がるように高い音域のバイオリンを強調させたかったんです。そのために普通のダブルカルテットの編成は第1バイオリン、第2バイオリン、ビオラ、チェロの配分が2:2:2:2だったりするんですけど、今回は3:3:1:1という編成で録りました。バイオリンの音が生々しい、僕の好きなテイストで録れましたね。
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