北欧フィンランドで制作を行なった、“爽やかで切ない” 6thシングル
塩ノ谷早耶香「SMILEY DAYS」インタビュー
塩ノ谷早耶香「SMILEY DAYS」インタビュー
2016/06/20
“ミスト・ヴォイス” と呼ばれる、じんわりと体中を包み込むような優しい歌声で人気を集める女性シンガーの塩ノ谷早耶香。彼女の2年ぶりとなるシングル「SMILEY DAYS」が、6月22日にリリースされる。この楽曲は、今年2月に北欧フィンランドで開催された共同作曲キャンプ「A-pop Castle」にて制作が行なわれ、きらびやかなサウンドの中にもどこか切ない雰囲気を持った作品だ。ここでは、フィンランドでの制作エピソードや “素の自分” を出したという本楽曲に込めた想いについて直撃。彼女の新たな一面が垣間見えるファン必見のインタビューだ!
取材:村尾悦郎(編集部)
「 “これが良い” って思うことはハッキリ言っていこう!」って考えられるようになりました。
──ミニアルバム『S with』以来8ヶ月ぶり、シングルは約2年ぶりのリリースとなりますが、今のお気持ちはいかがですか?

塩ノ谷:率直に言ってすごく幸せな気持ちです! 早く皆さんに新曲を届けたいとずっと思っていたので、こうして6枚目のシングルがお知らせできることが本当に嬉しいですね。
──「SMILEY DAYS」のデモは、フィンランドで開催された共同作曲キャンプ「A-pop Castle」で作られたそうですが、なぜこのイベントに参加されたのでしょうか?
塩ノ谷:私はスウェーデンの作曲家 Erik Lidbom(エリック・リボム)さんにデビューシングルの頃からお世話になっているんですが、Erikさんとのやり取りの中で北欧の音楽に触れてみて、「北欧の音楽ってすごく爽やかでポップだけど、同時に切なさも一緒に感じるものが多い」と思ったんです。それはまさに私が音楽で表現したいとことだったので、今回、その要素を私自身が取り入れるために「A-pop Castle」に申し込みました。
──このイベントは具体的にどのようなことをするものなのですか?
塩ノ谷:フィンランド、台湾、韓国、日本から合計20人くらいのトップライナー(メロディを作る人)とトラックメーカー(バックトラックを作る人)が集まって、その中から3人1組のチームを組んで、1日1曲ずつデモを作っていくんです。できあがったデモは日本に持ち帰って、Erikさんに最終的な編曲をしてもらった後にレコーディングしました。
──いわゆる“合宿”のような雰囲気なのでしょうか?
塩ノ谷:まさしくそうなんですよ(笑)。日程は全3日間で、毎朝にその日組むチームのメンバー発表があるんです。私はトップライナーとして参加したんですが、2日間で表題曲の「SMILEY DAYS」とカップリング曲の「奇跡」を作って、もう1日で他のアーティストさんの曲作りに参加しました。
──今回の制作で、1番印象に残っていることは何ですか?
塩ノ谷:いざ作曲が始まると、1日で1曲作らないといけないっていう状況もあるんですが、みんなが自分の意見をズバズバ言い合って、どんどん話が進んでいくんです。自分のアイディアに自信を持って発言していて、たとえそれが採用されなかったとしても「それでいい作品ができるんなら最高じゃん!」って、全部プラス思考で、怒ったりしないんです。その様子に驚いちゃって(笑)。
──他の方々の勢いに面食らったわけですね。
塩ノ谷:はい。私は最初、「場の空気を伺いつつ...」と思って少し消極的な姿勢だったんですけど、伺ってばかりだと曲のことが全部決まってしまうので、いつの間にか吹っ切れてどんどん意見を言うようになりました(笑)。そういった体験をしたから、「相手が年上とか経験をたくさん積んでるってことは関係なく、歌うのは自分だし、アーティストとして“これが良い”って思うことはハッキリ言っていこう!」って考えられるようになりました。この気持ちの変化が、今回の1番の収穫になったと思います。
──では、「SMILEY DAYS」の制作は具体的にどのように進められたのでしょうか?
塩ノ谷:この曲はスウェーデンのギタリスト/作曲家のVictor Sagfors(ビクター・ソグフォロス)さんと、日本の作曲家 Mayu Wakisaka(マユ・ワキサカ)さんと私の3人で作ったんです。まず、私が作りたい曲のイメージを2人に伝えた後に、トラックメーカーのVictorさんがリズムトラックとコード進行を作って、それに私が歌いながらメロディを付けていきました。そしてMayuさんと私が「ここはどう?」、「私だったらこうするよ」とか話し合いながら曲をブラッシュアップしていったっていう流れですね。
──曲作りで塩ノ谷さんが特にこだわった点を教えてください。
塩ノ谷:曲に関しては、第1に「ライブやイベントでみんなと一緒に笑顔になりたい」という気持ちがあったので、サビがすぐに覚えて歌えることができる、そんなメロディになるように作っていきました。それと、AメロBメロの部分では語りかけるように歌いたかったので、綺麗に整ったメロディというよりは、自分の喋っているトーンに近いような雰囲気になるように心がけました。
──歌詞は曲と同時に作っていったのでしょうか?
塩ノ谷:歌詞は日本に帰ってきてから書いたんですよ。「A-pop Castle」では「こんな感じかな?」ってくらいの大まかな歌詞を書いて、それを仮歌として私が歌って、デモとして完成させました。
──歌詞にはどのような想いを込められたのですか?
塩ノ谷:まず、タイトルにもある通り、“笑顔” を第1のテーマとしたので、「私が1番笑顔になれるのはどこなんだろう?」っていう疑問から考えていきました。そこから「やっぱり女友達の前かな?」って思いついたんです。友達って、「カッコ良く見せたい」とか「かわいく見せたい」とか、自分を必要以上に良く見せたりする必要はないじゃないですか。そういった “友達のそばにいる私の素直な笑顔” を表現したかったんです。だから、実際の友達を思い浮かべながら、彼女へのメッセージを詞にしました。
──歌詞に登場する「キミ」には明確なモデルがいらっしゃるのですね。
塩ノ谷:はい。15年以上付き合いのある私の大切な友達なんです。
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