アニメ「ポケットモンスターXY&Zキャラクターソング」の総合プロデューサーとしても活躍するシンガーソングライター
佐香智久、究極のバーチャル音楽制作パッケージ「KOMPLETE 11」を試す!
佐香智久、究極のバーチャル音楽制作パッケージ「KOMPLETE 11」を試す!
2016/10/12
シンセ、ドラム、アコースティック・ギター、弦/管楽器、エフェクトなど、あらゆる楽器や機材を網羅した究極のバーチャル音楽制作パッケージ「KOMPLETE 11」。今回、このパッケージに収録されている各モデルの数々を、若手シンガーソングライターの佐香智久さんに試奏してもらった。佐香さんと言えば、アニメ「ポケモン」の楽曲を手掛けることでも注目を集めるプロデューサーだが、「KOMPLETE 11」のような本格的なソフト音源やエフェクトを試すのは初めてだという。はたして彼の反応はいかに!?
──まず、「KOMPLETE 11」を試奏してみた印象はいかがでしたか?
佐香:楽器やエフェクターなど、とにかく各ソフトの絵柄がわかりやすいですよね。試奏するまでは玄人の人が使うものだと思っていたんですけど、いざ使ってみると僕みたいな初心者でも扱いやすい工夫が随所にあって。色んな音色がわかりやすく分類されているし、もう“これさえあればいいのでは!?”って思いました。
──特に気になった音源などはありましたか?
佐香:最初にNative Instrumentsの象徴とも言える「MASSIVE」の音を聴かせてもらったのですが、やはり皆さんが使っているだけあってとても良かったです。著名なクリエイターの方が使っているとお聞きしましたが、そういったダンス系の人はもちろん、僕みたいな入門者でもプリセットを選ぶだけで本格的な音が詰まっているなと感じました。あと、Moogの音を再現できる「MONARK」の音も良かったですね。シンセサイザーって、イジり出すと本当に果てしないじゃないですか。だから、見た目も重要だと思うんです。そんな中で「MONARK」は構造もシンプルで扱いやすそうに感じました。
──佐香さんは、普段の曲作りでシンセを使うことはあるのですか?
佐香:はい。もともとデモ曲のイメージをより具体的にするために入れ始めたんですよ。ただ、現時点ではあまりシンセの種類も揃っていないので、今回の「KOMPLETE 11」はかなり衝撃的でした(笑)。
──ちなみに、最近作っている曲では、どんなシンセの音が欲しかったのですか?
佐香:少し抽象的なんですけど、僕のギターに対してシンセの音で隙間を埋めたかったんです。でも、手持ちのシンセだと、高音域とか低音域とか鳴って欲しいところで音が鳴ってくれないという悩みがあって。ただ、そんな悩みも「KOMPLETE 11」に入っているシンセを使えば、希望の音色を自分で作り出すこともできるだろうし、その音に近づける挑戦もできると思うんです。さっきも話したように絵柄がわかりやすいので、本格的にその機材のことを知らなくても操作できそうですしね。
「UNA CORDA」
──鍵盤楽器だと「UNA CORDA」というピアノの音源にも驚かれてましたよね?
佐香:ピアノの音を弦1本で鳴らすという開発コンセプトのもと、そんなピアノを作ってしまったとお聞きしてビックリしました。すごいマニアックなこともしているんだって(笑)。「UNA CORDA」に限らず、その他のピアノ音源も相当レベルが高いですよね。
──曲作りに活かせそうですか?
佐香:そうですね。音色のレベルが高いから色々なことが試せそうです。あと、今回の試奏で思ったのは「KOMPLETE 11」に収録されている音源のフレーズのレベルの高さですね。例えば、民族楽器系の「INDIA」、「WEST AFRICA」、「CUBA」は、プリセットのフレーズをそのまま使えそうです。こういった民族楽器はクセが強くて録音するのは難しいし、自分で演奏するのもできませんし。こういったフレーズからインスパイアされるというか、ちょっとギターを重ねるだけで、すぐにそれっぽい曲が出来るんじゃないかと思います。
「INDIA」
「CUBA」
──今回、ドラムの音源なども試奏しましたが、そちらはいかがでしたか?
佐香:ドラムも面白かったですね。今日は「ABBEY ROAD 50S DRUMMER」などを試奏しましたが、鍵盤上からドラムの奏法も細かく再現できるし。実際には50年代のドラムを使ったことはありませんが、こんな感じだったんだろうなってイメージが湧きました。
──試奏時に、メーカー担当者の方にハンドクラップに関する質問もされてましたよね?
佐香:そうそう。まさか、「50年代の人のハンドクラップじゃないですよね?」って(笑)。
──あと、DAWソフトとの連携についても質問されてましたが。
佐香:はい。「ABBEY ROAD 50S DRUMMER」のフレーズをDAWソフトで使う方法をお聞きしました。で、それも簡単にドラッグ&ドロップで行なえることがわかりましたし、その後にフレーズを編集できるということも。これも非常に良いなと思いました。
──ドラム音源に関しては、オーバーヘッドマイクやルームマイクの設定ができる点にも驚かれてましたよね。
佐香:そうですね。今まで、自分で打ち込んだドラムだと、どうしても生楽器との馴染みが良くなくて。でも、今回オーバーヘッドマイクやルームマイクで空気感を調整できると知って驚きました。先ほどのシンセの話と同じで、ギターに対してこうあって欲しいというドラムも結構あるんですよね。それが自分で簡単に調整できるのはうれしいです。
「ABBEY ROAD 50S DRUMMER」
「ABBEY ROAD 50S DRUMMER」のミキサー画面。オーバーヘッドマイクやルームマイクの設定が行なえる
関連する記事
2017/05/10
2016/11/09
2016/08/03
2016/08/02
2016/07/20
ニュース
2023/12/25
2023/12/20
2023/12/18
インタビュー
2023/03/23
2022/09/15
2022/05/26
2022/01/26
特集/レビュー
2023/04/03
レクチャー
2022/11/15
2022/11/01