サーフロック界のレジェンド、ドノヴァン・フランケンレイターとのコラボを含む6曲入りのミニアルバム
平井 大『Love is Beautiful』インタビュー
平井 大『Love is Beautiful』インタビュー
2016/11/03
──なるほど。では、4曲目の「I don't want to miss a thing」ですが、こちらはエアロスミスの有名な曲ですよね。
平井:はい。
──この曲をカバーしようと思ったのはなぜですか?
平井:小学生のときに「アルマゲドン」という映画を観て、“あぁ、男っていうのはこういう気持ちで生きなきゃだめだよな”って感銘を受けて。幼いながらこれは男の見本だなと思って(笑)。エアロスミスもロックも大好きだし、その頃から染み付いている曲なんですよ。それで今回入れたいなと思って。
──「I don't want to miss a thing」は普段ライブなどで披露されたことは?
平井:全然ないですね。今回が初めてです。だからアレンジをどのようにするか。リハーサルスタジオに入って、いちから決めていきました。もちろん、ロックの良さも引き出しつつ、バラードの良さも引き出しつつ、なおかつ僕らしい部分も考えて。
──原曲のキーと同じなんですか?
平井:1個下げかな。1個フラットしています。
──それは歌の問題ですか?
平井:そうです。“あぁ〜、このキー高けぇ” と思って(笑)。スティーヴン・タイラーは尋常じゃないですね。普通に女性のキーですもん。
──この曲も「Change the world」同様、原曲の構成が素晴らしいですよね。この曲をアレンジするにあたって、バンドメンバーとはどのような話を?
平井:セッションしながらですね。最初はメインになる楽器が何かという部分を考えて。今回の『Love is Beautiful』は、時期的に秋や冬のアルバムだったので、ちょっとしっとりした感じがいいと思って。「じゃ、ピアノがメインになった方がいいかな」って思うところからスタートしました。他の「Beautiful」、「If I ain't got you」も同じでピアノを軸に考えたところがあります。で、ピアノの方に弾いてもらって、それに対して僕がギターを入れてセッションを詰めていく感じですね。
──5曲目ではアリシア・キーズの代表曲「If I ain't got you」もカバーされていますよね。
平井:そうですね。この曲が発売された当時はR&Bがとにかく流行っていて。で、 “みんな、R&Bばっかりだなぁ” と思っていたんですが、この曲は群を抜いていて。聴いたときに “ちゃんとブラックミュージックのルーツがわかる曲だなぁ” と思ったんです。今回、季節的にも合っているし、曲の雰囲気も好きだったので、カバーしたいなと思いました。
──この曲も、普段ライブなどで披露している曲ではないですよね?
平井:はい。なので、「I don't want to miss a thing」と同じように、ピアノを軸にセッションしながらアレンジを考えていきました。
──原曲があまりにも有名だと、カバーの方向性を決めるのも大変ですよね?
平井:もちろん原曲の良さを最大限に引き出すことも意識するんですけど、まずはまっさらな状態で考えることが大事かなと思って。仮に「この曲が僕の曲だったらどうしよう」ってね。そこに僕のバックグラウンドやライフスタイルを反映させて。だから、元の曲のようにしようというのではなくて、あくまでも元の曲の良さだけを引き出して、僕というフィルターを通して完成させていくイメージですね。
──演奏面などでは、バンドメンバーとはどんな話を?
平井:先ほども話した通り、今回はダイナミクスを重視していたので「もうちょっと弱く弾いた方がいい」とか、逆に「ここはもうちょっと強く」とか。そういったことは話しましたね。
──なるほど。では、最後の6曲目についてお聞きします。「Life is Beautiful」のセルフカバーを英語の歌詞で歌ってみて、何か新たな発見などはありましたか?
平井:新しい発見は特にないかな(笑)。ただ、今回の「Life is Beautiful」は僕の真意を捉えるようなものにしたいとは思っていて。これ以上でも、これ以下でもないというか。まったく見栄を張るようなアレンジにはなっていないと思うし。
──先ほど、今回の『Love is Beautiful』は前作の『Life is Beautiful』とセットで捉えているという話もありましたが、今作に“Love”という言葉が入っている理由についても教えてください。
平井:そうですね。人生の中で愛は最も重要なものだと思っていますし。皆さんも同じだと思いますけど、愛は生き甲斐にもなるし。そもそも、前作の『Life is Beautiful』は普遍的なものを考えるというか、そういう1年にしたいという想いも込めて付けたタイトルなんですね。で、その人生の中で一番大切なものが、僕の場合は愛だったわけです。だから、今回のアルバムのタイトルは『Love is Beautiful』にしたんですよ。
──よくわかりました。では、年末には多くのライブも予定されていると思いますが、最後にファンに向けてメッセージをお願いします。
平井:季節的にも人肌恋しい頃だと思いますが、夫婦だったり、恋人同士だったり、そんな方々の距離がちょっとでも近づく空間が作れたらと思っています。ぜひライブに来てください!
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