フジテレビ系アニメ「舟を編む」エンディングテーマ
Leola「I & I」インタビュー
Leola「I & I」インタビュー
2016/11/20
今年4月から放送された福山雅治主演ドラマ「ラヴソング」にデビュー1ヶ月で出演し、その美しい歌声で一気に全国的な知名度を獲得した女性シンガーのLeola(レオラ)。彼女が11月23日に3rdシングル「I & I」をリリースする。表題曲は三浦しをんの人気小説をアニメ化した「舟を編む」のエンディングテーマで、ヒロインの母性にも似た大きな愛情が歌われるラブバラードに仕上がっている。ここでは、“大人な雰囲気を描きたかった” という作詞エピソードや生楽器のシンプルなサウンドへのこだわり、力強いアカペラから始まるミュージックビデオの撮影秘話についても聞いた。
取材:村尾悦郎(編集部)
──「I & I」は歌詞が作詞家の渡邊亜希子さんと共同クレジットになっていますが、どのように制作されたのでしょうか?
Leola:実はこの曲、元々は別の歌詞で歌っていたもので、「舟を編む」のエンディングテーマとして提供する際に歌詞を書き直そうとしたんです。でも、書きたい内容が今の自分よりも背伸びした “大人な雰囲気” になるなと感じたので、途中から渡邊さんに助けていただいたんです。
──その “大人な雰囲気” で書こうと思ったのはなぜですか?
Leola:歌詞を「舟を編む」の主人公の奥さんである香具矢さんの視点にしたかったからです。彼女が今の私よりも大人の女性として設定されていたので、一人ではなかなか納得のいく言葉が出てこなくて。そこで渡邊さんを紹介していただいて、二人で作らせてもらうことになったんです。
──具体的にどういったやり取りをされたのですか?
Leola:まず、実際にお会いして言葉やアイディアのやり取りをしていきました。二人とも長いこと考えながら黙っていて、パッと思いついたら “これとかどうでしょうか…?” とか言ったりして(笑)。そうしてある程度固めたらその後はメールでやり取りしつつ、何度か会いながら完成させていきしました。
──実際に何回くらい会われたのでしょうか?
Leola:全部で4回ぐらいだと思います。メールでも頻繁に相談させてもらいましたね。
──お二人だからこそできたと感じる歌詞は具体的にどのあたりでしょうか?
Leola:パッと浮かぶのは “仕草が 姿勢が その生き方が どんな言葉よりも 好きにさせるの” というフレーズですね。 “言葉をかけられたからあなたを好きになったのではなく、あなたの居姿に惹かれて私はあなたを好きでいます” ということを歌っているんですが、やっぱりここは私一人では出てこなかった言葉だと思うし、このフレーズによって歌に背骨がしっかりと入ったと思います。
──奥ゆかしい表現ですよね。同時にサビの最後では “あなたが好きよ” としっかりと愛の言葉がつづられているところが可愛らしいなとも思いました。
Leola:ありがとうございます。こういうストレートに言葉にする所もあって、より人間らしい表現ができているかなと思います。
──サビの “I & I = You & I” というフレーズが “会えない 言えない” とも聴こえたのですか、そういう仕掛けはありますか?
Leola:まさしくそうなんです! ここは隠し “会えない 言えない” なんですよ(笑)。今回、曲のテーマとして “伝わらない言葉、伝えられない想い” というのがあって、そこを象徴するフレーズになっています。
──「I & I」というタイトルにはどのような意味が込められているのでしょうか?
Leola:字面だけで見ると見覚えのない言葉だと思うんですが、ジャマイカでは “We” と同じ意味で、 “YOU & I” と同じように使われる表現なんですよ。一人称の “I” が並んでいるのが重要で、 “認め合った個人” という意味もあるんです。自立した二人が寄り添い合うことで新しいものが生まれて、その中では葛藤やすれ違いもあるかもしれない。でも、それを乗り越える深い愛情が二人にはあるということを「舟を編む」の登場人物に重ねて表現しています。
──そういった二人の関係性を女性目線から描いたものなのですね。
Leola:はい。香具矢さんが主人公の馬締さんを見守りながら支えている描写が物語の中では何度かあるんですが、そのときに彼女が何を思っていたかをこの曲で表現したいと思ったんです。
──歌詞が変わる前はどんな内容だったのでしょうか?
Leola:結構雰囲気は違いましたね。元々は切ない失恋を歌った内容だったんです。そのイメージも私の中であったので、この形に仕上げるのはかなり大変でした。
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