椎名未緒、LiN、莎奈の3人を直撃!
ユナイト「A Little Picture」インタビュー
ユナイト「A Little Picture」インタビュー
2017/02/03
LiN(ギター)
──次に「チュリップ」ですが、これはLiNさんによる楽曲ですね。
LiN:この曲はド頭の2小節が夢の中で流れていて。俺、眠い状態からの復旧がとても遅いんですけど、その時はバッと起きてすぐにPCで打ち込みました。夢って、すぐに忘れがちじゃないですか。だから本当はもっとたくさん楽器が鳴っていたんです。それにもっと長く続くはずなんですけど、2小節しか覚えてなくて「どうしよう」と。そこから「このフレーズからどんな展開になるかな」って考えた結果、こうなりました。
──歌でもなく、わずか数秒のちょっとしたフレーズから曲が出来るなんて驚きです。
LiN:結構、一つのモチーフというかキッカケとなるフレーズが出来れば、そこからは割とノリで作れるんです。ちなみに「イオ」(2012年リリースの5thシングル)のサビも夢から出来ていて、その時はギルガメッシュのサトシメッシュ(左迅)が歌っていたんです。
──その他にどういったことを考えながら作られたのでしょうか?
LiN:俺ビックバンドとか吹奏楽の定番曲が好きなんです。映画の「スウィングガールズ」もよく見ていたり、モーニング娘。の「Mr.Moonlight ~愛のビッグバンド~」という曲も好きで、「いつかそういう曲も作れるようになりたい」と思っていて。「チュリップ」は、その延長線上で出来た曲です。イメージとしてはジャクソン5かな。ただBメロだけ、茶店にある赤いじゅうたんの上でスポットライトに当たっている感じというか。ミュージカルに近い要素を入れています。
莎奈:ここでガラッと印象変わりますもんね。
LiN:「おかしいな」と思って莎奈さんに聞いてみたら、なんと転調していたんです。
莎奈:でも、サビで何事も無かったかのように元のキーに戻っているんですよ。本当に不思議だなと。
LiN:6周年ライヴで披露するということも想像しながら作りました。
──曲名はいつ付けたのですか?
LiN:歌詞を書く前の時点で何となくで決めていました。本当は、もっと良いタイトルが浮かべば変えるはずだったんですけど。
──歌詞についてもお聞きします。 “リッピルッピ キータターク” という不思議なフレーズがありますが意味は?
LiN:まず、 “キータターク” は「木を叩く」を呪文っぽく言っているんです。アメリカなどでは、「この幸運が続きますように」と願掛けの意味を込めて、木や机を叩く文化があるそうなんです。おまじないのような感じですかね。ただ、歌詞に「外国では願掛けの意味を込めて木を叩きます」なんて書けないじゃないですか。それで「木を叩く。木叩く、キタタク、キータターク」となりまして。 “リッピルッピ” に関してはリズムが跳ねている心地良い感じで、呪文っぽいフレーズという題目で思い浮かんだ言葉です。
──LiNさんだからこそ書けた歌詞ですね。
LiN:AメロとBメロは、正直結構適当に書いています(笑)。でも、“サビにはちゃんと言いたいことを持っていきたい” という展開のためのフリですね。
──二人が曲を聴いた時の印象は?
莎奈:デモと完成形とではあまり印象は変わらなかったです。あとは「尺が長いな」と(笑)。「瞼に残光、」もそうですが、俺は最近短い曲を作るということを考えているのですが、LiNさんは逆で。正直「どうやってライヴで間を持たせるんやろうな」と。最後もあぁいう終わり方だし、当初はメロディも無かったりと不思議な部分がありました。ただ、そんなことよりも一番は「曲が難しそうやな」と。
未緒:LiNさんからデモが送られてきた時は「今までのユナイトに無い感じがスゴい良い」という印象で。なのでこれはシングルに入れた方が良いと。ただ、そうする以上は、なるべくライヴでやりたいので、やり易くなると良いとは思っていました。それと、全部が完成した時は、尺が長いとは思わなかったんですけど「こんながっつりギターソロの掛け合いがあって、その後にドラムソロとベースソロもあるし。欲張りだな」と(笑)。
LiN:違うんです。最初にフルを作ったら、2分ぐらいしか尺がな買ったんです。それで「まずい」と思って色々足していたら欲が出てしまって。
未緒:結局、そこがLiN曲っぽさもあって、ありかなと。俺には無い味が出ています。
──レコーディングで印象的なことはありましたか?
LiN:メンバーは「リズムが跳ねていて難しい」って言ってたんですが、俺もメッチャ難しかったです。後々で大変な曲を作ってしまったと思いました。
莎奈:ドラムは「あんまり直さない。修正しない」ことですかね(笑)。あと「LiNさんは今後もこういう曲を作ってくるんだから、ちゃんとレコーディングまでに色々と備えておこう」と考えさせられました。今回はビックバンドでしたけど、今度はサルサ(ラテン音楽の一つ)の曲を作ってくるかもしれないから(笑)。ちゃんと対応できるようにしておこうと。
未緒:ギターはあまり歪ませられないなと。タッチというかコードの鳴りを結構シビアにジャッジしたので、何度も録り直しました。多分、ユナイトのこれまでの楽曲の中でも上位にランクインするぐらいかな。あとはLiNさんが目立つフレーズを弾いているので、俺が寂しくならない程度にコードが鳴っているようにしました。
──未緒さんとLiNさんの音ってぶつかることがないですよね。なおかつ、それぞれの特徴が出ていて。
LiN:皆さんに良く言っていただくんです。レコーディングに関して何にも相談も打ち合わせもしないし。
未緒:でも、この曲で一個だけ思うことがあって。オクターブで掛け合いのソロがあるんですが、俺が高い方の音を弾いていて弾きづらいんです。それで「あ、弾きづらい方を俺に回したな」と(笑)。結局、ギターのフレット数の問題だったんですけど、そこは苦労しました。
関連する記事
2019/06/26
2019/04/04
2019/03/20
2019/02/22
2019/01/30
2018/11/24
2018/09/24
ニュース
2023/12/25
2023/12/20
2023/12/18
インタビュー
2023/03/23
2022/09/15
2022/05/26
2022/01/26
特集/レビュー
2023/04/03
レクチャー
2022/11/15
2022/11/01