アナログサウンドで直感的ビートメイクが可能なドラムマシン
【動画付き】ARTURIA「DrumBrute」徹底レビュー(サウンドと操縦法を解説!)
【動画付き】ARTURIA「DrumBrute」徹底レビュー(サウンドと操縦法を解説!)
2017/01/31
全17種類のアナログサウンドを内蔵&いつでもツマミで音色がエディットできる
「DrumeBrute」には、2種類のキック、スネア、リムショット、ハイハット、2つのタム、シンバル、リバースシンバルといったドラム音色と、クラップ、クラベス、コンガ、マラカス、タンバリンなどのパーカッションを合わせた17種類のインストゥルメントが用意されています。
それらは、誰もがイメージするアナログならではの音色で、かつ「DrumBrute」としての個性も感じます。各インストゥルメントは、下段に並ぶパッドを叩いて演奏することができ、また、その上のツマミを操作すればピッチや減衰、質感などを自由にエディットできます。例えば、パターンを鳴らしながらツマミを回すことで、同じリズムを反復していても変化を付けることが可能なのです。
下段のパットを使って各インストゥルメントの演奏や入力を行なう。また、ツマミでは音量とピッチ、ディケイタイム(減衰)に加えて、各インストゥルメント固有の音色パラメーターがエディットできる
一部のインストゥルメントはパッドやツマミを共有していて、TYPEボタンで切り替えるようになっている。もちろん、パターンの入力ではそれぞれ別パートとして打ち込める
2種類の打ち込み方法をサポート「ステップ入力+リアルタイム入力」の併用もOK
もう一方の「リアルタイム入力」は、テンポに合わせてパッドを叩いて打ち込む “指ドラム” による入力法です。ステップ入力とリアルタイム入力は併用が可能で、ステップ入力でテンポのガイドになるような基本パターンを打った後、RECボタンをONにしてパッドを叩いて自由にリズムを作ったり、リアルタイムで入力したパターンをステップボタンを使ってエディットすることもできます。
パターンの長さは、デフォルトの1小節=16ステップ以外に32、48、64ステップから選択できる。また、1ステップの長さを16分刻み以外に変更したり、1小節分のステップ数を任意の長さに設定することも可能だ
各インストゥルメントごとに1小節分のステップ数を変更できる(任意の拍子が設定できる)Polyrhythm機能が斬新だ。ループ再生されるたびにリズムがズレていく複雑なパターンを作ることができる
ルーパーボタンで打ち込んだパターンをリアルタイムでモディファイ
パネル右上のルーパーを押すと、そのボタンに応じた長さ分のステップを繰り返し再生します。例えば、1/8のボタンならば2ステップ分のパターンを反復するのです。賢いのは、ボタンを離した時の動作で、例えば、2拍目で押して4拍目の前で離した時は、2〜3拍目は5〜6ステップ目を反復、離した4拍目は7ステップ目ではなく4拍目の13ステップ目から再生されます。つまり、ボタンをランダムに押しても1小節分の基本的なリズムの反復(長さ)は変わらないので、リズムにアクセントを付けたいところでバンバン使っていけます。
1/4〜1/32のボタンを押すと、そのタイミングで指定した長さ分のステップがループ再生される。このボタンは、ステップ入力で等間隔でボタンをONにしたい時や、リアルタイム入力でロールを表現したい時にも利用する【写真左】。パターンのモディファイとは異なるが、アウトプットに「Steiner-Parkerフィルター」を搭載。カットオフとレゾナンスのツマミ操作で音色を刻々と変化させることが可能だ【写真右】
全体/個別に調整できるランダムネスとスウィング
ランダムネスとスウィングの各ツマミは、それぞれ、横のCurrent TrackボタンをONにすると、パターン全体のランダム化やハネたビート感の調整とは独立して現在選択されているインストゥルメントに対して同様の効果を設定することができる。
パターンを組み合わせてソングを組むこともできる
ターンの入力や再生を行なうモードとは別に、パターンを繋げて演奏するためのSongモードも用意されている。いくつかのパターンを組み合わせて演奏したい時や、通常パターンとフィルインを繋いで1曲分のドラムを作るときに使ってみよう
パラアウトや同期など外部機器との連携もバッチリ
まず、USB接続でパソコンやDAWとの連携が可能。DAWの外部音源や入力用のコントローラーとして活用したり、専用ソフト(MIDIコントロール・センター)を使えばパソコンから「DrumBrute」の内部セッティングの変更やデータのバックアップも可能です。一方、ハード楽器との連携には、MIDI入出力端子と同期用SYNC入出力が威力を発揮するでしょう。その他、メインの出力端子に加えて11系統のパラアウトも利用できるので、音色ごとに異なるエフェクト処理を加えるなど凝った音作りにも対応可能です。
インディビジュアルアウトから個別にサウンドを出力することが可能。その際はミックスアウトからは出力されなくなるので任意のインストゥルメントのみをエフェクト処理したり、メトロノームだけ別系統で出したい時に重宝する。また、全インストゥルメントをパラで出力すれば外部ミキサーで定位を調整してステレオ化もできる【写真左】。パソコン(DAWなど)との接続にはUSB端子が、ハードウェアのMIDIコントローラやシーケンサーなどとの接続にはMIDI端子が用意されている。また、SYNC端子からは同期用のクロックが出力されるが、付属のケーブルを利用することでKORG製やRoland製の往年のリズムマシンで採用されていたDINシンク(スタート/ストップ+クロック)の入出力にも対応している点に注目だ(クロックパルス数の選択も可能)【写真右】
まとめ
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