SL4000シリーズのテイストを加える「4K」スイッチ搭載

【動画付き】「録り音」にこだわりたい人に最適なオーディオインターフェイスSolid State Logic「SSL 2 / SSL 2+」を徹底レビュー

【動画付き】「録り音」にこだわりたい人に最適なオーディオインターフェイスSolid State Logic「SSL 2 / SSL 2+」を徹底レビュー

2021/12/01

様々なメーカーから発売されているオーディオインターフェイスですが、今回TuneGate編集部がレビューを行なったSolid State Logic(SSL)社の「SSL 2」および「SSL 2+」は、音にこだわるギタリストや今流行の音楽ユニット(ボーカリスト&音楽プロデューサー)にぜひともオススメしたい製品です。特に同社が世界に誇るコンソール「SL4000シリーズ」のテイストを注入できるという「4K」スイッチの威力は絶大! まずは、製品の特徴を解説したオフィシャルのYouTube動画からご覧ください。

 


特徴①:ノイズが少ない高性能なヘッドアンプ(マイクプリアンプ)を搭載!
 
高性能なヘッドアンプ

 

SSL HiZ、Line、48V

 

オーディオインターフェイスを選ぶ際に「何ビット/何kHz」という解像度に注目される方が多いと思います。もちろん、この値も重要なのですが、実はギターやボーカルをレコーディングする上では、これ以上におさえておきたいポイントがあるんです。それは「ヘッドアンプの性能」です。「ヘッドアンプの性能が悪い」と、すぐにノイズがのったり歪んだりと、ギターやボーカル本来の音を余すことなくレコーディングできません。これでは、例えハイビット/ハイサンプルレートに対応したオーディオインターフェイスを使っていても意味がないですよね。

「SSL 2」と「SSL 2+」は、このヘッドアンプ(マイクプリ)の開発にかなり力を注いでいて、その性能を示す指標して「ノイズパフォーマンス:-130.5dB EIN」、「ゲインレンジ:62dB」をうたっています。他のメーカーはノイズパフォーマンスやゲインレンジをそもそも公表していないことも多く、この値を公表しているだけでもSSL社の「録り音」にかける意気込みがうかがえます。

なお、上写真でもわかるように「SSL 2」と「SSL 2+」には録りたい楽器に応じて「HI-Z」、「LINE」、「+48V」スイッチが用意されています。ちなみに「HI-Z」と「LINE」を同時に押すと「INST」モードとなり、エレキギターはこちらのモードで録音することになります。

 
特徴②:伝説のコンソールSL4000シリーズのテイストが加えられる「4K」スイッチ
 
4Kスイッチ

 

「SSL 2」と「SSL 2+」の最大の特徴とも言えるのが、各チャンネルに用意されている「4K」スイッチです。このスイッチをオンにすることで、同社のアナログコンソール「SL4000シリーズ」を通したような質感を得ることができます。実際は完全アナログのエンハンスメント・エフェクト(音を強化する)機能なのですが、これによってギターやボーカル、シンセなどの音にパンチ感を加えることができるのです。

「SL4000シリーズ」に代表されるSSLのコンソールは、1990年代のメタルやロック黄金期の数ある名盤を生み出してきたサウンドの要とも言えるセクションです。そのサウンドのスパイスを、この「4K」スイッチであなたのギターにもふりかけてみてください。これは他のオーディオインターフェイスにはない、まさにSSLならでは機能(テクノロジー)と言えるでしょう。

 


特徴③:スタジオクオリティーのレコーディング/ミックス環境を実現
 

SSL ノイトリック
SSL モニターレベルコントロール

 

録音時の音質を左右する端子に「ノイトリック社製のコネクター」を採用し、その他にも大型コンソールにも使われている部品など、「SSL 2」と「SSL 2+」にはスタジオクオリティーの高性能なパーツが使用されています。また、「GAIN(赤)」や大きなモニター用の「MONITOR LEVEL(水色)」もSSLの伝統的なコンソールのデザインが採用され、こんなところにも、SSL社の遊び心と本気具合が見て取れると思います。

そして、本機の右上にはレコーディングやミックスのモニター環境を設定するための「MONITOR MIX」ツマミも装備。レコーディング時は「INPUT」側へ、録音後のミックス作業時には「USB」側にツマミを回すことで、快適なレコーディングおよびミックス環境を実現することが可能です。

 
特徴④:すぐに曲作りやミックスが始めらる「SSLプロダクションパック」をバンドル

 
すぐに曲作りやミックスが始めらる「SSLプロダクションパック」をバンドル

 

「SSL 2」と「SSL 2+」には、「ProTools | First」や「Live Lite」といったDAWソフトを始め、「SSL Vocal Strip 2」「Drumstrip」などのプラグイン、インストゥルメントとしてNative Instruments「Hybrid Keys & Komplete Start」、さらに1.5GBに及ぶサンプルループ素材があらかじめバンドルされています。これから曲作りやレコーディングを始めたいビギナーの方はもちろん、すでに音楽制作を始めている人にとってもお得なパッケージとなっています。

【SSLプロダクションパックの詳細】

<SSL提供>
・SSL「SSL Native Vocalstrip 2」
・SSL「SSL Native Drumstrip」
・その他のSSL Nativeプラグインの6ヶ月試用ライセンス

<Avid提供>
・Avid「Pro Tools | First 」
・an exclusive SSL collection of AAX plug-ins
(BF-2A、BF-3A、Purple Audio MC77、Fairchild 660, 670といったクラシックなコンプレッサーを含む、SSLがチョイスした23のAAXプラグイン)

<Ableton提供>
・Ableton「Live Lite」

<Native Instruments提供>
・Native Instruments「Hybrid Keys」
・Native Instruments「Komplete Start」

<Loopcloud提供>
・1.5GB Samples
(SSLとLoopcloudが協力して選び抜いた即戦力のサンプルとループ)

 
PRODUCTION PACK EXPANSION(期間限定)

 

現在、SSLでは「SSL 2」および「SSL 2+」の新規登録者を対象にSSL Nativeプラグイン (FlexVerb および LMC+) の永久ライセンスを追加できるサービス「PRODUCTION PACK EXPANSION」を実施中です(期間:2021年12月31日まで)。このチャンスをお見逃しなく! 詳しくはこちら(https://www.solid-state-logic.co.jp/music/interfaces/index.html)をご確認ください。

 

USB電源アダプターを使用して単体のマイクプリとしても起動可能


USB電源アダプターを使用して単体のマイクプリとしても起動可能

 

「SSL 2」と「SSL 2+」はタブレットなどの充電に使う外部USB電源アダプターを使用して電源を供給することで、単体のマイクプリ、モニターコントローラーとしても使用できます。(すべてのUSB電源アダプターが使えるわけではありません。十分な電源容量のあるものをご用意ください。)
 

「SSL 2」と「SSL 2+」の違いについて

「SSL 2」と「SSL 2+」の違いについて

 

「SSL 2+」のリア

▲写真は「SSL 2+」のリアパネル。MIDI端子に加え、ヘッドホン端子も2つ用意されている
 

最後にそれぞれのモデルの違い(スペック)について見ていきましょう。まず、入出力ですが「SSL 2」は2イン/2アウトであるのに対し、「SSL 2+」は2イン/4アウトです。また「SSL 2」のヘッドフォンアウトプットは1つですが、「SSL 2+」には2系統のヘッドフォンアウトプットが用意されています。基本的に一人で曲作りやレコーディングを行う方は「SSL 2」を、複数のスピーカーでモニターしたり、2人で曲作りやレコーディングを行いたい場合には「SSL 2+」がオススメです。

また、「SSL 2+」にはDJミキサーなどに簡単に接続できるアンバランスRCAアウトプット、MIDI機器を接続するためのMIDIインプット/アウトプットも装備されています。DJミキサーを併用したパフォーマンス、シンセやパッドコントローラーなどのMIDI機器を使った打ち込みを考えている人は、こちらをチョイスするといいでしょう。

 

SSL2/SSL2+ にループバック機能が追加

2023.3月追記

SSL2/SSL2+ にループバック機能が追加されます。ループバック機能の追加はファームウェア(Windowsの場合は合わせてドライバーも)をアップデートすることで使用可能となります。すでにユーザーの方、これから新規に購入される方いづれもこのアップデートをしていただくことでループバック機能が追加されます。

アップデートの詳細は下記リンクよりPDFマニュアルをご用意しておりますのでご参照ください。

https://www.solid-state-logic.co.jp/wordpress/wp-content/uploads/2023/03/20230310_SSL2-2-LoopBack.pdf


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製品情報

Solid State Logic「SSL 2」

Solid State Logic「SSL 2」


価格:オープン
(市場予想価格 ¥36,300)

SSL 2の特徴

・2イン/2アウトのUSBオーディオインターフェイス

・USBオーディオデバイスにおいて比類ないオーディオ特性と広いゲインレンジを持つ、SSLデザインのマイクプリを2系統装備

・SL 4000シリーズコンソールのサウンドにインスパイアされた、あらゆる入力ソースにアナログの色づけを施す "4K" スイッチをそれぞれのチャンネルに独立して装備

・プロフェッショナルグレードの大電流高出力ヘッドフォンアウトプット

・24ビット/192kHz AD/DAコンバーターを採用し、サウンドの全てを余すところなく表現

・簡単に扱える、低遅延のモニターミックスコントロール

・2系統の広大なダイナミックレンジを実現するバランス回路モニターアウトプット

・外付け電源を必要としない、Mac/PC USB 2.0対応、バスパワー仕様のオーディオインターフェイス
 
Solid State Logic「SSL 2+」

Solid State Logic「SSL 2+」


価格:オープン
(市場予想価格 ¥46,750)

SSL 2+の特徴

・2イン/4アウトのUSBオーディオインターフェイス

・USBオーディオデバイスにおいて比類ないオーディオ特性と広いゲインレンジを持つ、SSLデザインのマイクプリを2系統装備

・SL 4000シリーズコンソールのサウンドにインスパイアされた、あらゆる入力ソースにアナログの色づけを施す "4K" スイッチをそれぞれのチャンネルに独立して装備

・プロフェッショナルグレードの大電流高出力ヘッドフォンアウトプットを2系統装備し、それぞれ独立したミックスを出力可能

・24ビット/192kHz AD/DAコンバーターを採用し、サウンドの全てを余すところなく表現

・簡単に扱える、低遅延のモニターミックスコントロール

・2系統の広大なダイナミックレンジを実現するバランス回路モニターアウトプット

・DJミキサーなどに簡単に接続できるアンバランスRCAアウトプットを装備

・MIDIインプット/アウトプットを装備

・外付け電源を必要としない、Mac/PC USB 2.0対応、バスパワー仕様のオーディオインターフェイス


 

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