苦節10数年で掴んだメジャーデビュー!
佐藤広大「スノーグローブ」インタビュー
(親友EXLILE SHOKICHIとの秘話も公開!)
佐藤広大「スノーグローブ」インタビュー(親友EXLILE SHOKICHIとの秘話も公開!)
2017/02/08
──SHOKICHIさんの方が先にデビューが決まって、葛藤もあったそうですね。
佐藤:はい。僕から誘ったオーディションで、一緒に東京の審査まで行ったのに、連絡が来たのはSHOKICHIだけだったんです。すごく気まずい空気が流れたし、そのあとしばらくは素直に応援できなかったですね。ユニットではなくソロで受けに行ったわけだから、「どちらが受かっても恨みっこなし」とは言ってはいたんですが、いざ自分が落ちる立場になると...(笑)。ほんと、そこで人生が180度変わるわけじゃないですか。もちろん、周りの対応も変わりますし、みんなSHOKICHIに注目するわけです。僕はいないも同然というか。親友の彼を応援できない自分もすごく嫌だったし、その葛藤もあって。あと、寂しさも大きかったですね。まるで恋人みたいに(笑)、バイトの時間以外ずっと一緒にいたのが、急に一人になって。
──その辛さをどうやって乗り越えてきたのですか?
佐藤:メチャメチャ時間がかかりました。完全に吹っ切れるまでは3、4年はかかったかもしれない。そのあと、EXILEのオーディションを受けたこともあったし、彼が審査員席で見ている前で審査されることもあって、そこで落とされる屈辱を味わったこともあって。ただ、テレビでは「SHOKICHIの親友が、オーディションに参加」みたいな感じで、僕だけ特別に取り上げてもらう機会も多くて。「あ、これって恵まれている環境なんだな」ってようやく気づくことができたんです。
──自分の視点を変えたことで、見える世界が変わったわけですね。
佐藤:そうなんです。コンプレックスからリスペクトや感謝の気持ちに変わりました。一度は音楽の道を諦めかけて、就職をしたこともあったんですけど、やっぱり諦めきれなくて。そういうことを繰り返す中で、自分の本当にやりたいことも分かってきたし、気づきを得ることが出来たのだと思います。一度、SHOKICHIから長文のメールをもらったことがあるんですけど、そこに「夢は叶う」って書いてあって。そのメッセージを受け取ったことも、「よし、頑張ろう」っていうスイッチが入ったキッカケでした。
──そして今回、メジャーデビューシングル『スノーグローブ』がリリースされます。
佐藤:僕は年齢的にも、デビューできたのが遅いかもしれませんし、稀なケースなのかもしれないですけど、「メジャーデビューするためにはどうしていかなければいかないのか?」というビジョンはものすごく綿密に描いてきたんですよ。色々やりました。人の三倍考え、人の三倍動かなきゃダメだと思って。そうして月日を経てようやくメジャーデビューというスタートラインに立てました。
──具体的にどんなことをしましたか?
佐藤:これは大谷翔平くんもやっていると聞いたのですが、まず目標を定めて、そこに向かって必要事項をどんどんリストアップして、それをつなぎ合わせて目標達成用紙(マンダラート)を作るんです。それを一つひとつこなしていきました。「ここにたどり着くには何が必要で、そのために今、やるべきことは?」っていう感じで。それで、北海道でラジオのDJをやろうと思い、企画書を持って売り込みに行ったり。ただただ恥を捨て、気合いで生きていました。
──そんな中で、最も大切だと思ったことは?
佐藤:まず、諦めないこと。他の人とは違う行動をすることですね。僕は、いつか障害者の子供たちと一緒に音楽のチャリティフェスティバルを開きたいと思って、NPO法人のボランティアもやっているんですけど、「北海道でやれることって、実は色々あるな」と思っていて。DJをやったり、TVに出たり、企業さんと組んでボランティアをやったり、そのうち応援してくれる人も増えていって、スポンサーに付いてくださる方も現れたりしたんです。
──すごい行動力ですよね。
佐藤:でも、そこで学んだことは本当に多かったですね。きっと甘やかされて育って、何の苦労もしなかったら、何かを表現しても人の心の奥にまでは伝わらないと思うんです。やっぱり苦い水を飲んだり、深い谷を味わったり、寝ないで働いたり考えたり、そういうことをすることによって、歌に深みが出るんじゃないかと。
──今は、曲作りはどのように行っているのですか?
佐藤:プロデューサー、ディレクター、トラックメーカーがいるチームの中で、僕は「トップライナー」というスタイルで参加しセッションのように作っていま。最初に僕がある程度のテーマを決めて、それをトラックメーカーにリクエストします。リファレンスの曲があれば、それも提示して。それで、上がってきたものに対して「ギターのコードをこんな風にしたい」とか「このスネアの音を変えたい」とか、細かいところをチーム全体で調整していくという感じです。
──表題曲「スノーグローブ」もそういうスタイルで制作したわけですね。
佐藤:はい。この曲は「冬のラブソング」というテーマから入ったんですけど、カップルだけでなく、これから就職があったり進学があったり、新生活が始まる人たちにも刺さるような曲を、SHOKICHIとの思い出を基軸として書き上げました。
──カップリング曲「Diamond Dust」は、SHOKICHIさんが作詞です。
佐藤:最初に歌詞を読んだときは、思わず泣いてしまいましたね。レコーディングの時も、気持ちが入りすぎて1番を歌ったところで歌えなくなってしまいまでした。
──それは、どうしてだったのでしょうか。
佐藤:SHOKICHIもデビューしてからずっと怒涛の日々を過ごし、大変な思いも沢山してきたと思うんですね。僕自身も彼に対して複雑な思いがあった時期もあり、ゆっくり会って話す機会はなかなか取れない日々だったんですけど、この歌詞を読んだら、僕の今の気持ちにぴったり寄り添うような歌詞だったんです。なかなか会えない空白の時期が10年くらいあったにも関わらず、僕の心情をものすごく理解した歌詞を書いてくれたことが、本当に嬉しくて。「やっぱり、SHOKICHIはすごいやつだな」とおもいました。
──本当に、周りの人たちに恵まれてきたのですね。今は、アルバムに向けて準備しているところですか?
佐藤:これから入る予定です。今までストックしてきた曲が30曲くらいあるので、それをプレゼンして選抜にかけていくと思うんですけど、まずはアルバムのコンセプトを固めるところからスタートですね。アルバムももちろんですが、今まで北海道にいることが多かったので、全国的な活動をもっとしたいです。ツアーもやりたいですね。まだ単独ツアーをやったことがないので、いろんな場所へ行って、待ってくれている方々にお会いしたいです!
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