メジャーデビューアルバム
BULL ZEICHEN 88『アルバム2』インタビュー
BULL ZEICHEN 88『アルバム2』インタビュー
2018/04/04
──その他の新曲の曲作りについても教えてください。
IKUO:4曲目の「kowashite」は、僕が作曲、sebastianが作詞です。
──「とりあえず生」と同様にギターリフから作り始めたのですか?
IKUO:そうですね、三拍子のリフがさらっと思いつきました。「とりあえず生」がキャッチーだったので、ガラッと変えてみました。どうやってあのリフが思い浮かんだのかは覚えていないんですけど。メインに加えて、ちょっとオルタナティブな感じとDjent風な感じ、サビはシンコペーションでキャッチーな感じで。短い曲だけど、結構展開が多いです。あとはリフの部分はギターだけで、ベースはあえて弾かないとか。Aメロだろうが何だろうが、後ろで高速フレーズを弾きまくると言うのがコンセプトです(笑)。過去に僕が作った「覇烏」という曲をオマージュしたというか、その手法を使っています。
──歌詞についてなのですが、個人的に自分自身を焚き付けているようなイメージでした。
sebastian:デモを聴いてみたらサビで「壊して」と言うキーワードが耳に入ってきたような気がしたんです。
IKUO:実際「壊して」って歌ってたんです。
sebastian:そこからヒントを得て、辿っていった感じです。それにマイナー調の曲なので、割とスピード感があってアタック感の強い言葉をチョイスしようというテーマで書きました。内容はとにかく怒りですね。感情の爆発感や殺気立っている雰囲気を大事にしました。
──どのぐらいの時間で書かれたのですか?
sebastian:丸一日こもったんですけど、割とささっと書けましたね。でも、実はその時ギターを録ってなかったし、それに自分の曲も録れていないという時間がない中でのことだったんです(笑)。なので「ヤベーっ! 」とは思ってたんですけど、イメージしやすかったんです。でも当初は演説調にするつもりはなくて、レコーディングで試してみたら上手くハマって。誰が歌うとかも決まってなかったけど、栄二郎が歌う姿を想像しながら探り探りで仕上げました。
栄二郎:言い方悪いですけど、割り切って歌いました。俺は「ボーカルだから俺が書いた歌詞だと歌わねぇ」とか「俺はこういう歌い回しにはこういうこだわりがあるんだ」とか基本的にない人なんです。自分の曲の時に表現できれば良いわけで、作詞者や作曲者のイメージを大事にしています。例えば、さっきセバスが言ってたように、「殺気立っている感じで」って言われたら何度もトライして、一番いいところに寄せます。「ちょっと違うけど、こう歌いたいなら良いよ」って言われるより、やっぱり「あー!これだよ、これ!」って言われたいじゃないですか。
──正直、栄二郎さんは自身のポリシーを押し通すボーカリストだと誤解していました。
栄二郎:逆ですね。表題曲の「とりあえず生」でも言えることなんですけど、明確に「こういう風にして欲しい」というのがあったんです。もう付きっ切りで歌録りをやったんですけど、「お!栄二郎、今の良いよ!」って言われるのが嬉しくて。でも、どういうのを歌ってるのかは完成するまでは分かっていなかったんです。完成形を聴いて、初めて「あぁそういうことね、こういう感じになるのね!」って。良くも悪くも自分がないのかも。だから歌詞の内容的に、ライブで「とりあえず生」と「kowashite」が並んだらおかしな人だと思われますよね(笑)。
──言われてみれば確かにそうですね(笑)。
栄二郎:情緒不安定なやつですよ。「さっき、とりあえず生って言ってたのに、急に殺気立って何があったんだよ?」って。
sebastian:ヤベーヤベー。
淳士:あいつヤベーやつだよ。
栄二郎:あはは(笑)。
──続いて7曲目の「オルターエゴ」ですが、どなたが?
栄二郎:僕が作詞作曲をしました。各々スケジュールがパンパンでしたが、「1曲は必ず仕上げないとな」と思ったので、予定を逆算しながら絞り出して作りました(笑)。でも、今までリリースしてきたシングルの中には、自分が作詞作曲をした曲は必ず入っていたので、ファンが流れでこの曲を聴いたら「あ、これ栄二郎の曲だね!」って分かってもらえると思います。
──歌詞も結構時間をかけて作られたのですか?
栄二郎:それもスケジュールを逆算して絞り出しました(笑)。最後の1行から書いてみたり、「この言葉に続く流れをどう作るのか」とか。一番言いたことが先に出てくるんですけど、今回はまったく出てこなくて。なので、とりあえず言われたら嬉しいことや言葉を書き連ねていって。
淳士:アゴがシャープですよね。
IKUO・sebastian:(笑)
栄二郎:うるさい!(笑)。とにかく、そこから徐々に流れを作って行った感じです。
──栄二郎さんはギターを弾きながら曲を作るのですか?
栄二郎:そうです、ほぼ手グセですね。僕は楽器隊じゃないので、そんなにはちゃんと弾けないんですけど。僕の作る曲って、ほぼほぼコード進行が変わらないんですよ。あとは毎回出来上がったものに対して、「どうやってメロディを変えようか?」って思いながら作ることが多いです。
──曲の頭でピアノが鳴っていますが、ブルハチの曲にしては意外だなと感じました。
栄二郎:あれに関しては、最近の作品に参加してくれているSHINGOMANがやってくれたんです。
IKUO:言われてみればあまりなかったですけど、エモーショナルな感じに仕上げてくれました。そもそも、メンバーにはそういう人がいないので、彼のアイディアを採用させてもらうことが多いんです。
栄二郎:だから、今回も何も加えずそのまま採用させてもらいました。シーケンスには自分でこだわりを持って作っていて、ダブステップのサウンドを上手く切り貼りしたりだとか。そのこだわりをIKUOフィルターに通す前に伝えたかったんです。そしたら「良いね」って言ってくれて。
IKUO:うん、良かった。強いて言うならドラムをちょっといじって整理したくらいかな。
栄二郎:まぁこのリズム隊は普通にはやらないと思っているので。
──何かしらの変化はある、ということですね。
IKUO:そうですね。デモの段階でドラムの手数多かったよね。
淳士:栄二郎のドラムアレンジって決め打ちなことが多いんです。それがね、覚えにくいんです(笑)。何て言ったら良いのかな?
──難しい、とは違うのですか?
淳士:難しくはないんですけど、栄二郎の法則みたいなのが中々入ってこないんです。IKUOくんみたいにユニゾンしてたりとかではなく、分かりやすい意図が見えてこない。けどしっかり決まってる。不思議なんです。
栄二郎:歌が跳ねてるけど、ドラムは跳ねてないとか。まぁ最終的に上手く変えてくれますね。
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