新進気鋭! ロリータギター弾き語りシンガーソングライター
橋爪もも『夜道』インタビュー
橋爪もも『夜道』インタビュー
2018/06/29
──それでは今作はどのようなコンセプトを設けられたのでしょうか?
橋爪:今回のテーマは全体を通して「後悔」となっていて、「後悔」にまつわる楽曲が6曲収録されています。ネガティブなイメージを持たれてしまかもしれませんが、後悔しないように選択を繰り返す人、しないように支える人、今後悔の渦中にいる人、そういった色々な方の物語が収められています。最後の「独身」に関しては、“色々あったけど希望と後悔を引きずって明日も生きていきましょう”と、少しの希望を込めている楽曲になっています。
──先に曲があってこのテーマ決めた感じですか?
橋爪:そうですね、アルバムの軸となる「独身」は2年前に自分やファンに向けて作っていて、この曲を中心に組み立てて行ったイメージです。なので「ドッペルゲンガー」「依存未遂」「僕は知らなかった」の3曲は、今回新たに書き下ろしています。BSジャパンのドラマ『逃亡花』の主題歌である「自由」も書き下ろしていて、後悔しないように選択をを繰り返すという内容になっています。
──最初に歌詞を見た時、個人的に全曲を通して最後がアンハッピーエンドな印象でした。
橋爪:できれば最後は明るく終わらせるようには心がけています。書くのは夜なんですけど、仕上げは朝やるようにしてて。ただ、今回は例えば「依存未遂」は“さよなら” で終わってますけど、自分を振り回す女性いわゆる「メンヘラ」な女性から自分の意思でサヨナラをする、という選択をした男性の話で。とても前向きな内容なんです。
──曲作りについてお聞きしますが、普段歌詞と曲はどちらから先に作るのでしょうか?
橋爪:基本的には歌詞をすごく大事にしているので、歌詞から先にするようにしています。特に「小説家」は、作文用紙5枚ぐらいバーッと物語を書いて、そこから削って必要な部分だけを残したり。それとあまりにも説明し過ぎちゃうと、お客様の妄想の余地を与えないので、そういう部分も消したりしました。
──余白を与える、ということでしょうか?
橋爪:そうですね。「どういう部屋で、どういう女性なのか?」といったような部分を妄想してもらえるようにしています。
──リード曲の「自由」はいつ頃に作られた曲なのでしょうか?
橋爪:原曲は以前から存在していましたが、ドラマ主題歌のお話をいただいてから歌詞を書き直したので、4月ぐらいですかね。この曲に関しては、リズムやテンポを歌詞とメロディーにマッチするようにしたかったので、同時進行で作り上げました。歌詞が先にできてしまうと、メロディが惰性になってしまうというか語呂合わせをすることになってしまうので、一番良いのは同時進行です。
──サビの荒々しさにとてもインパクトを感じましたが、どのような気持ちを込めたのでしょうか?
橋爪:うーん、元々「自由って何だろう?」って考えた時に “やりたいことをする” のが自由ではなく、 “やりたいことをするのか、しないのか” という「選択する意志」が「自由」なんだと。 やるって決めたら最後までやるということで、自らの本能を御するというか。...あまり「御する」とか「御して」とか使わないですね(笑)。
──そうですね。
橋爪:歌詞カードないと何歌っているか分からないと思ったんですけど、そこは自分が使いたい言葉を優先させてもらいました。ストーリーというよりは「ひたすら選択して欲しい」という、難しいけど後悔のない人生を生きて欲しいという話になっています。だから最後も手に入れずに、今現在苦しんでいる方に寄り添うように “今” を歌っています。
──ドラマ主題歌ということで、作品を実際に見て作ったのですか?
橋爪:実はマンガも好きな家族だったので、今は絶版となっている原作を持っていまして(笑)。咲子さんの固い意志というのが、元々の原曲にもあった大きな道筋と同じで。変えたのは人物像だけで、言いたいことはそのまま書かせてもらいました。
──作品のイメージには近づけやすかったんじゃないですか?
橋爪:『逃亡花』の関係者の方々に、どれが主題歌が良いかって選んでもらう時、「自由」の歌詞はまだ定まっていなかったんです。でも、「自由」が良いって言ってもらったので、咲子さんのために書き上げました。
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